職種の細分化と専門化が進みつつある企業によるゲーム開発。そこで、ゲーム業界の全体像をつかみやすいよう、おもな職種と役割をまとめました。さらに、職種ごとにゲームメーカーズが過去に扱った記事の中から仕事内容のイメージがつきやすい記事もピックアップしています。
就職・転職活動などの参考にご活用ください。
※ 企業によって職種の呼び方や分け方は異なります。その企業での職種の示す範囲はその企業の担当者にご確認ください
職種の細分化と専門化が進みつつある企業によるゲーム開発。そこで、ゲーム業界の全体像をつかみやすいよう、おもな職種と役割をまとめました。さらに、職種ごとにゲームメーカーズが過去に扱った記事の中から仕事内容のイメージがつきやすい記事もピックアップしています。
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企画・管理系職種とは、ゲームのアイデアを形にし、開発チームをリードする職種です。ゲームの企画や開発管理を行い、プロジェクトを円滑に進める役割を担います。ここでは、主な3つの職種について紹介します。
プロデューサーは、ゲーム開発全体を統括し、企画・予算・マーケティング・販売戦略まで幅広く管理する職種です。どんなゲームを作るのか市場調査を行い、売れる企画を立案し、開発を進めます。また、予算やスケジュールを管理し、チームと協力しながらプロジェクトを成功へ導きます。
ディレクターがゲームの品質を管理するのに対し、プロデューサーは「どう売るか」を考えるのが主な仕事です。通常はディレクターやマーケティング担当として経験を積み、プロデューサーへとキャリアアップしていきます。
ディレクターは、ゲーム開発全体の方針を決め、チームをまとめる役割を担います。ゲームのコンセプトを決定し、開発スケジュールや品質を管理しながら、プロジェクトを円滑に進めます。例えば、「このアクションゲームはスピーディな操作感を重視する」「このRPGはストーリーを軸にゲームデザインを調整する」といった判断を下します。
また、開発中に発生する問題に対応し、ゲームの完成度を高めるのも重要な仕事です。一般的には、ゲームデザイナーやエンジニアとして経験を積んだ後にディレクターへと昇格するケースが多いです。
ゲームデザイナー(プランナー)は、ゲームのアイデアを考え、ルールやシステムを設計する役割を担います。例えば、RPGなら「キャラクターの成長要素」や「戦闘システム」、アクションゲームなら「操作性」や「ステージ構成」などを企画し、仕様書にまとめます。また、エンジニアやデザイナーと協力しながら、企画内容が正しく反映されるよう調整を行います。
技術系職種とは、ゲーム開発を技術面から支える職種です。ゲームのシステム構築やパフォーマンス向上、品質管理を担当し、開発を推し進める重要な役割を担います。ここでは、主な4つの職種について紹介します。
ゲームプログラマーは、ゲームのシステムを構築し、技術的な実装を担当する職種です。具体的には、キャラクターの動作やエフェクトの描画、UIの制御、ネットワーク処理などをプログラムし、ゲームをプレイできる形に作り上げます。また、処理や描画の最適化を通じて、ユーザーに快適なゲーム体験を届けることもゲームプログラマーの重要な役割です。
オンラインゲームでは、プレイヤー同士のデータを同期したり、ランキングやアイテム管理を行ったりするために、サーバーが必要になります。サーバーエンジニアは、ゲームのネットワーク機能を支えるインフラを構築・運用する職種です。
ビルドエンジニアは、開発されたゲームのコードやアセットを統合し、動作可能な形に組み上げるプロセスを管理する職種です。具体的には、ビルド環境の構築、ビルドツールの開発・運用を行い、開発チームがスムーズに作業できる環境を整えます。例えば、コードを自動で統合し、エラーがないかテストし、問題がなければすぐにゲームに反映できる仕組みを構築することで、開発を効率化させます。
QAエンジニアは、ゲームの品質を管理し、不具合を防ぐためのテストを自動化・効率化する職種です。ゲームが仕様通りに動作するかを確認するために、テストスクリプトを作成し、自動テストを実行する環境を構築します。完全な自動化は難しいため、テスターや開発チームと連携しながら、手動テストと組み合わせた品質管理を行います。
ビジュアル・演出系職種とは、ゲームの世界観や演出を視覚的に表現する職種です。キャラクターや背景のデザイン、モーションやエフェクトの作成、シネマティックな演出など、プレイヤーの没入感を高める重要な役割を担います。ここでは、代表的な10種類の職種を紹介します。
アートディレクターは、ゲーム全体のビジュアルコンセプトを決定し、アートワーク全体を統括する役職です。キャラクターや背景、UIなど、アートに関わるすべての要素の品質を管理し、統一感のあるビジュアル表現を実現します。
また、アーティストチームをまとめ、方向性を示しながら制作をリードするのも重要な役割です。多くの場合、キャラクターデザインやエフェクト、UIなどのビジュアル・演出系職種で経験を積んだのち、キャリアアップとしてアートディレクターを目指すことが一般的です。
コンセプトアーティストは、制作初期段階で作品の世界観やキャラクター、背景、美術設定などの「ビジュアルのアイデア」を描く職種です。イラストの上手さだけではなく、「設定を理解する読解力」や「チームとすり合わせるコミュニケーション力」、そして「発想力と柔軟さ」も重要です。
テクニカルアーティストは、アーティストとエンジニアの橋渡しをする職種です。ツール開発やワークフローの最適化によって制作効率を高めるだけでなく、技術面からビジュアル表現の品質を支える重要な役割も担います。
モデラーは、ゲームや映像作品に登場するキャラクターや背景などを、デザインシートやコンセプトアートをもとに3Dで形にする職種です。キャラクターモデラーは人物や生物の造形、背景モデラーは建物や地形など環境の造形を担当し、それぞれ作品世界のリアリティや魅力を支えます。
アニメーターは、キャラクターやオブジェクトに動きをつけ、リアリティや感情を表現する職種です。走りや攻撃、表情変化などのモーションを手付けやモーションキャプチャによって制作し、映像やゲームに生命感を与えます。
リガー(リギングアーティスト)は、キャラクターやオブジェクトに動きをつけるための骨組み(リグ)を作成する職種です。アニメーターが意図通りで効率的なアニメーションができるように、関節や筋肉の動きを考慮したリグを設計します。
エフェクトアーティストは、ゲーム内で使用される特殊効果を制作する職種です。魔法や爆発、炎・水・煙といった自然現象、天候の変化など、視覚的な演出を通じて、プレイヤーの没入感や臨場感を高めます。
シネマティックアーティストは、ゲーム内のムービーやカットシーンを制作する職種です。ストーリーを視覚的に伝えるためのカメラワークや演出を考え、映画のような映像を作ります。また、プロモーション映像やタイトル画面のアニメーションを担当することもあります。
UIデザイナーは、プレイヤーが直感的に操作できるUI(ユーザーインターフェース)を設計する職種です。視認性や操作性だけでなく、UIを通じてゲームの世界観や雰囲気を伝えることも大切な役割です。
サウンド系職種とは、ゲームの音楽や効果音、ボイスを制作し、プレイヤーの没入感を高める職種です。ゲームの世界観を音で表現し、プレイヤーの感情を揺さぶる重要な役割を担います。ここでは、代表的な4つの職種について紹介します。
サウンドディレクターは、ゲーム内の音楽、効果音、ボイスなど、音に関わる全ての要素を統括する職種です。サウンドコンセプトの決定、楽曲や効果音のディレクションに加え、各担当のチーム管理も含めてサウンド全体に責任を持ちます。サウンド系職種の経験を積んだ後にキャリアアップすることが一般的です。
サウンドデザイナーは、主に効果音制作や実装を担当する職種です。素材の加工やフォーリー録音、あるいはシンセサイザーを用いて効果音を制作・編集するほか、ダイアログ(ボイス)等の収録と実装を担当します。また、プロモーションムービーなどのMAやサウンドデザインも行います。
サウンドプログラマーは、サウンドの再生制御や内製ツール開発を担当する職種です。リアルタイムで変化する環境音や立体音響などをプログラムで制御したり、オーディオエフェクト開発やサウンドツールの構築、最適化を担当したりします。
コンポーザー(作曲家)は、ゲーム内のBGMを作曲し、作品の世界観や雰囲気を音楽で表現する職種です。シーンやキャラクターの個性に合わせた楽曲を作り、プレイヤーの感情を引き出し、ゲームの没入感を高めます。
ゲーム開発には、シナリオの執筆やデータ分析、ローカライズなど、作品の完成度を高めるさまざまな専門職があります。ここでは、「シナリオライター」「データアナリスト」「ローカライズ」について紹介します。
シナリオライターは、ゲームの物語を作り、キャラクターのセリフを執筆する職種です。メインストーリーの構築、キャラクター設定、イベントシーンの脚本を担当し、プレイヤーが没入できる世界観を作り上げます。
データアナリストは、ゲーム内で収集される膨大なデータを分析し、運営や開発の意思決定を支援する職種です。たとえば、プレイヤーの行動データをもとに、ゲームバランスの調整や、新しいイベントの効果測定などを行います。
ローカライズは、ゲームを海外市場向けに適応させる職種で、単なる翻訳ではなく、文化や市場の特性に合わせて内容を調整することが求められます。ゲーム内のテキストや音声の翻訳、文化的な表現の最適化、UIの調整などを行い、異なる言語圏のプレイヤーにも自然なゲーム体験を提供します。
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