この記事の3行まとめ
- 2026年7月21日(火)に開催された「Unite Seoul 2026」、基調講演のアーカイブが公開中
- 『フォートナイト』展開に向け、Unityゲームがアンリアルエンジン内でネイティブ動作する技術デモが初公開
- マルチスレッド対応の物理システム「Physics Core 2D」の紹介や、MetaとのXR開発協業、「XREAL AURA」対応も
2026年7月21日(火)に韓国・ソウルで開催されたUnity開発者向けカンファレンス「Unite Seoul 2026」について、基調講演の配信アーカイブがUnity Technologies公式YouTubeチャンネルで公開されています。
「Unite Seoul 2026」基調講演アーカイブ
基調講演では「Unity 7」の計画が発表されたほか、Unity製ゲームの『フォートナイト』展開に関する技術デモや、XR対応におけるMetaとの協業など、多岐にわたるトピックが発表されました。
「Unity 7」の発表については別途記事を公開したため、本記事ではそのほかの発表内容を紹介します。
Unityゲームの『フォートナイト』展開に向けた技術デモが初公開
2025年11月に開催された「Unite 2025」にてUnity Technologiesは、Epic Gamesとパートナーシップを締結し、『フォートナイト(Fortnite)』のエコシステム内で直接Unity製のゲームを公開可能とするなど、両社の協業施策を2026年より進行すると発表しました。
今回、その最初の成果として、モバイル向けUnity 6デモプロジェクト『Fantasy Kingdom』のシーンをアンリアルエンジン(以下、UE)内でレンダリングする様子をライブデモで公開しました。
映像のストリーミングではなくリアルタイムに動作するデモとして公開。プレイヤーが操作するアバターはUE側のキャラクターで、物理・ライティング・入力は両エンジン間で同期されています。
UnityとUE双方のエディターで同一の「Fantasy Kingdom」シーンを表示した比較(画像はUnity Discussionsより引用)
なお、今回のマイルストーンはあくまで「UE内でUnityが動く」段階であり、『フォートナイト』本体への統合は次のフェーズとしています。
そのほか、描画対象プロジェクトはUniversal Render Pipeline(URP)ベースである必要があるといった技術的な詳細や制約については、FAQ付きでUnity Discussionsの公式フォーラムにまとめられています。
Unityの2D開発機能アップデートの軌跡。公式サンプル『Bunny Blitz』もリリース
Unity 6からUnity 7にかけて進行している2Dゲーム開発機能に関するアップデート動向についても紹介されました。
Unityは直近のLTSリリース(Unity 6.3)で、3Dオブジェクトを2Dのワークフローに取り込む仕組み「3D as 2D」を導入。URP(Universal Render Pipeline)の2D Rendererを用いて3Dメッシュ・スプライトを2Dシーンに描画できる機能を実装しました。
併せて、「Box2D」バージョン3を基盤とするマルチスレッド対応の物理システム「Physics Core 2D」も追加されています。
これにより物理演算のパフォーマンスが向上した結果、スプライトの描画側にも高速な手段が必要になったため、Unity 6.5で「Render Sprites API」を導入。
GameObjectのオーバーヘッドなしに数千単位のスプライトを描画でき、2DライトやSprite Mask、SRP Batcherとの互換性も維持されています。
これらの機能は、2026年7月20日(現地時間)にUnity Asset Storeでリリースされた公式サンプルゲーム『Bunny Blitz』で導入されています。
(画像は『Bunny Blitz』ストアページより引用)
UnityとMetaの協業が発表。Meta Quest開発を効率化するAIツール・サービスを提供
XR開発に関しては、基調講演でMetaのJamie Keane氏が登壇し、UnityとMetaの協業施策を発表。Meta Quest向け開発の効率化を支えるAIツール・技術基盤の提供について紹介しました。
Unityの開発環境とMeta Questプラットフォームを接続することで、プロジェクトの設定や入力システム、最適化といった作業をAIが支援できるとしています。パフォーマンス面では、トレースの取得から問題の特定、改善の適用までをAIアシスタントの活用により進行できると説明しています。
こうしたワークフローを構成するリソースとして、「Meta VR CLI」や「Meta XR Operator」といったツールについても言及しています。
Meta and Unity are continuing to work together to make Quest development more efficient and easier to iterate on from first setup, to input, to performance, to validation.
By connecting Unity’s environment with Meta’s Quest platform tools, AI can help reduce friction in project… pic.twitter.com/TW4190nKFg
— Unity (@unity) July 21, 2026
Android環境でのXR開発に関しては、2026年6月に発表されたグラス型XRデバイス「XREAL AURA」のUnity対応についても触れています。
Unityにとって初のXRグラス対応となり、開発には既存のAndroid XRワークフローをそのまま使用できるため、対応済みの他のAndroid XRデバイスに向けてコンテンツを展開しやすいとしています。
XREAL AURAはハンドトラッキングを採用しています。これに対応するため、Unityのハンドトラッキング用パッケージ「XR Hands」はアップデートにより、コントローラーベースで操作する既存ゲームやアプリをハンドトラッキングベースへ移行する機能が強化されました。
詳細は「Unite Seoul 2026」基調講演のアーカイブをご確認ください。
「Unite Seoul 2026」基調講演アーカイブ