この記事の3行まとめ
- Unity 6.5がSupported Releaseとして公開
- 2D向けの新APIの追加、CoreCLR移行に向けた対応など
- 専用サーバーなしでマルチプレイの状態を保持できる実験的機能「Stateful Cloud Code」も
Unity Technologiesは、2026年6月16日(現地時間)、「Unity 6.5(6000.5.0f1)」をリリースしました。
(画像はUnity for Gamesのポストより引用)
Unity 6.5は「Supported Release(サポート対象版)」であり、次期バージョンがリリースされるまでアップデートやバグ修正が提供されます。
2Dの描画APIが刷新。GameObject不要の「RenderSprite API」が登場
2D関連で新たに登場した「RenderSprite API」は、GameObjectのオーバーヘッドなしにスプライトを描画できます。2Dライトやスプライトマスク、「SRP Batcher(※)」と併用でき、低負荷で多数のスプライトを描画可能です。
※ 描画処理の負荷を削減するための最適化機能
プロファイラーの2Dモジュールも改善。スプライトの描画数や使用中のスプライトアトラスを確認できるようになったほか、タイルマップへのタイル設定を高速化する「Entity ID Tile」も導入されました。
さらに、スプライト向けの「BlendShape API」により、ボーンを使わないFFD(Free-Form Deformation)ベースのスプライト変形の基盤が提供されます。
CoreCLR移行が進行。「InstanceID」から「EntityID」へ
Unity 6.5では、CoreCLRを搭載したエディタの実現に向けた取り組みが進んでいます。
Unityは、GameObjectのワークフローを変えずにEntitiesの機能を全ユーザーに提供する「Entity Unification(Entityの統合)」を目標にしています。
その一環として、すべてのUnityオブジェクトで使われてきた「InstanceID」を、GameObjectとEntityの双方で共有できる「EntityID」へと移行しています。
エディタ側では、ドメインリロードを伴わないCoreCLRエディタの実現に向けて、コードの再読み込みを制御する「Editor Lifecycle API」が導入されました。
このほか、開発中によく発生する問題のトラブルシューティングを支援する「Profiler AI Assistant」の統合、プロジェクトの移行を助ける「Project Auditor」の更新、ランタイムの性能指標を収集する「Performance Metric Signals」も導入されています。
モバイルでのパフォーマンスが向上
モバイルプラットフォーム向けには、HDRやトーンマッピングなどのポストプロセスエフェクトをGPUタイル上で直接1パスで実行できる機能「On-Tile Post Processing」が導入されました。システムメモリへの往復を減らし、パフォーマンス向上やバッテリー消費の抑制につながります。
あわせて、この最適化状態を維持しやすくする「Tile-Only Mode」も用意されています。
Android向けには、多様な画面構成へ適応するため、システムバーの表示制御や、折りたたみデバイスの状態を把握できる新しいAPIが導入されました。
また、将来的なオーディオ基盤となる「Enhanced Audio Foundation(EAF)」が、モバイルをはじめとするプラットフォーム(Windows・Mac・iOS・Android・Xbox)向けに、既存オーディオバックエンドの実験的な代替として利用可能になっています。
マルチプレイの状態を保持する実験的機能「Stateful Cloud Code」
Unity公式のクラウドサービス「Cloud Code」に、実験的パッケージとして「Stateful Cloud Code」および「Local Cloud Code Server」が追加されました(※)。
※ Unity 6.3向けにも提供。なお、正式リリース時には動作するバージョンの最小要件がUnity 6.5以上に引き上げられると発表されている
「Cloud Code」は、Unity Gaming Services(UGS)の一部として提供されているサービスです。サーバーを自分で構築・管理する必要がなく、クラウド上でゲームのサーバーロジックを実行できます。
従来の「Cloud Code」は、サーバーが呼び出されるたびに状態がリセットされていました。しかし、「Stateful Cloud Code」は、状態を保持する仕組み「スコープ(scopes)」を導入しており、プレイヤーごと、またはマルチプレイヤーセッションの参加者全員の状態を永続的に保存できるようになりました。
もう一方の「Local Cloud Code Server」は、C#モジュールをローカルサーバーにデプロイし、エディタから直接イテレーションできる機能です。エディタでプレイモード中、サーバーへの呼び出しを自動的にローカルサーバーへリダイレクトできるため、ローカルのデバッガを接続してステップ実行やメモリ検査を行えます。
ほかにも、Nintendo Switch 2でHDRPが利用可能になったほか、Windowsでは「DirectStorage API」をサポートするようになったことなど、多数の更新が行われています。
Unity 6.5の詳細は、Discussionやドキュメントをご確認ください。
Unity 6.5 is now availableNew in Unity 6.5