東映ゲームズ『DEBUG NEPHEMEE』試遊&インタビュー。バグに苦しむ“ネフェミー”たちをデバッグで救う、不思議で緻密なマルチタスクADV【BitSummit PUNCH】

東映ゲームズ『DEBUG NEPHEMEE』試遊&インタビュー。バグに苦しむ“ネフェミー”たちをデバッグで救う、不思議で緻密なマルチタスクADV【BitSummit PUNCH】

2026.05.24
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2026年5月22日(金)から24日(日)の3日間、京都・みやこめっせで開催されている『BitSummit PUNCH』。

本稿では2026年4月に発足した「東映ゲームズ」のブースより、可愛らしいキャラクターが目を惹くアドベンチャーゲーム『DEBUG NEPHEMEE』を紹介します。

EDIT / 浜井 智史
TEXT / ハル飯田

目次

可愛くも難しい、不思議なマルチタスクADV

現在公開されているデモ版では「ネフェミー」と呼ばれる生き物たちが暮らす世界「ネフェルム」を舞台に、プレイヤーキャラクターの「コファ」を操作してのチュートリアルが楽しめます。

コファはこの世界に発生する不具合「バグ」を解決すべく、DNI(デバッグ・ネフェミー・インターフェース)によってバグが発生している他のネフェミーに接続し、デバッグを進めていくことに。

デバッグではデータの誤りを検出する数字パズルのような「パリティ」でエネルギーをチャージし、マス上に発生するものから”対象が嫌いなもの”を選んでいくことで実際にバグを発生させる「エンバグ」の2ステップで進行していきます。

画面右下が「パリティ」の実行欄。緑の数字が「0」なら対応列の合計が偶数に、「1」なら奇数になるよう枠内の数字を1つだけ変更する

バグが発生している相手に接続すると攻撃を受けることも。その際は、相手の攻撃を回避する/あるいは受け止める2種類の「ディフェンスシステム」での対処が必要となります。

つまり実際のデバッグでは最大で4つの要素が登場することになり、これらを同時にこなしていくマルチタスク系アクションが楽しめます。

4つの要素はいずれも単体で見れば非常にシンプルですが、

  • パズルを考える
  • 嫌いなものを見分けて取りに行く
  • 攻撃を避ける
  • 攻撃を受け止める

を同時に行うとなると、本当に自分の脳がバグを起こしたかのような操作ミスをしてしまう難しさがあり、混乱を制御してクリアできた時の達成感はひとしお。

キーボード操作にも対応しているが、それぞれの画面に対応した直感的な操作が楽しめるコントローラー(ゲームパッド)操作が推奨されている

無事にアクションをクリアすればネフェミーのハッキングは成功。ネフェミーの身体モジュールを適切なサイズへと調整する最終ステップを経て無事にデバッグ完了です。

こうしてバグってしまっていたネフェミー「ワト」を救いだし、感謝のハグでトモダチになったところでデモ版は終了。

独特のゲーム性に加え、メタ的な言い回しやシニカルなセリフによって登場人物の個性や作品のムードも垣間見える内容になっている印象。可愛らしいキャラクターたちと不穏な「バグ」の共存がこれからどのようなストーリーを描き出していくのでしょうか。

キャラクターと物語へ惹きつけるためのシステム

「BitSummit PUNCH」では東映ゲームズブースにて出展されていた『DEBUG NEPHEMEE』。会場では開発者であり「ネフェミー愛好家」の肩書を自称するノロマ氏(@noroma828)と、パブリッシャーを務める東映ゲームズの担当者である岩川氏にインタビューでお話を伺いました。

東映ゲームズブースの様子

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本作はグラフィックやプログラム、作曲に至るまでノロマ氏による個人開発作品です。使用ゲームエンジンはUnityで、ドット絵にはAsepriteを、サウンドにはFL Studioを使用。背景などは購入した素材をゲームの雰囲気に合うよう手直しして配置するなど、細部までこだわって制作されています。

とくにエフェクトは「毎回『これは自分で作れるのかな』と思いながら取り組んでいる」と、チャレンジングな開発になっているのだとか

可愛らしいネフェミーたちと特徴的なゲームシステムが印象的な作品ですが、根本にあるのはノロマ氏が「学生の頃には頭の中にいた」というほど長期に渡って育て上げているネフェミーを多くの人に伝えたいという想い。ゲームシステムも「変わったシステムで人を惹きつけたい」との狙いから考案されたものでした。

ノロマ氏は高校生の頃に遊んだフリーゲーム『洞窟物語』に衝撃を受け、ひとりでゲームが作れるならネフェミーの表現手段として自分でもやってみたいとゲーム開発に取り組むようになったそうで、過去には『ネフェミーたちの夢』というタイトルも開発・リリースしています。

『ネフェミーたちの夢』紹介動画

その後、2024年ごろから『DEBUG NEPHEMEE』の開発に着手。今作は『UNDERTALE』の影響を受けていることもあり“難しいからこその魅力”も追及していますが、前作であまりに難しく設定しすぎてしまった反省も生かして「つい難しく作りすぎる」ことに気を付けているとのこと。

とくにデバッグ画面からは『UNDERTALE』の趣が感じられる

独特なゲームシステムを採用していることもあってテストプレイの重要さを痛感しているそうで、「東映の社員さんにもテストプレイに参加してもらったら、まったくクリアできなかった(ノロマ氏)」ほどの高難易度からグッと調整を施し、現在のデモ版のレベルに落ち着いているのだとか。

すでにストーリーや戦闘システムについては完成に足る要素が揃ってきているとのこと。現在は東映ゲームズからのパブリッシングが決まったことで「よりしっかりした作品を届けたい」と更なるブラッシュアップも見据えて開発が進められています。

△新たなキービジュアルも公開

東映ゲームズの岩川氏からも「『世界観とストーリーが分かる資料を見せてほしい』とノロマさんにお願いしたら、ガイドブックかと思うくらい重厚な資料が送られてきた」というエピソードも明かされたように、緻密かつ重厚なストーリーと世界設定が大きな魅力の作品です。

ブースで配布されていたフライヤー

まだまだその全容は明かされていないネフェミーたちの世界ですが、中には使命を持って生まれてくるネフェミーも存在しており、その使命にまるで「呪われているかのよう(ノロマ氏)」に突き動かされ行動することもあるのだとか。

本編では使命や”存在すること”の意義がテーマとなることも明かされており、その物語にも注目が集まります。

『DEBUG NEPHEMEE』PV第2弾

『DEBUG NEPHEMEE』はノロマ氏による「Nephemee Studio」が開発中。現在はデモ版がSteamストアページにて公開されています。

Steamストアページ https://store.steampowered.com/app/3965750/DEBUG_NEPHEMEE/
ノロマ氏 Xアカウント https://x.com/noroma828
リリース時期 未定

 

東映ゲームズ公式Xアカウント『BitSummit PUNCH』公式サイト
ハル飯田

大阪生まれ大阪育ちのフリーライター。イベントやeスポーツシーンを取材したり懐ゲー回顧記事をコソコソ作ったり、時には大会にキャスターとして出演したりと、ゲーム周りで幅広く活動中。
ゲームとスポーツ観戦を趣味に、日々ゲームをクリアしては「このゲームの何が自分に刺さったんだろう」と考察してはニヤニヤしている。

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