2026年6月7日(日)、北海道札幌市にて、インディーゲーム展示会「SAPPORO GAME ODYSSEY(サッポロ・ゲーム・オデッセイ)」を筆者が主催しました。
盛況のうちに幕を閉じた本イベントの模様や、開催に至るまでの経緯をお伝えします。また、展示された作品の中からピックアップして紹介・取材した記事も本記事とは別で公開する予定です。
2026年6月7日(日)、北海道札幌市にて、インディーゲーム展示会「SAPPORO GAME ODYSSEY(サッポロ・ゲーム・オデッセイ)」を筆者が主催しました。
盛況のうちに幕を閉じた本イベントの模様や、開催に至るまでの経緯をお伝えします。また、展示された作品の中からピックアップして紹介・取材した記事も本記事とは別で公開する予定です。
TEXT / べる
EDIT / 藤縄 優佑
「SAPPORO GAME ODYSSEY」はインディーゲームの試遊が可能な展示会で、開催場所は「チ・カ・ホ(札幌駅前通地下歩行空間)北3条交差点広場(西)」。
今回が初開催で、来場者数は1,004名を記録しました。
出展ブース数は30ブースにのぼります。
内訳としては、一般・学生向けのブースが23、そして学校や企業による特設ブースが7つです。
インディーゲーム開発者だけでなく、札幌のゲーム開発コミュニティの方や学生など、多彩なクリエイターが一堂に会する場となりました。出展していただいた皆さま、ご来場いただいた皆さまに深く感謝申し上げます。
筆者は2022年ごろから東京や福岡など道外のインディーゲーム展示イベントに出展し、出展した立場として「地元の札幌でも開催されてほしい」「札幌でも自分のブースを出展したい」と漠然と考えていました。
この時点ではイベント運営のノウハウなどはまったく持っていなかったので、自分で開催しようという発想そのものがありませんでした。地元で開催しようと計画している方がいれば協力したいと思い、2025年5月ごろから、半年ほどゲーム関連の展示イベント主催者や知人に相談してみました。
結果としては、全員から「主催はできないが、運営は手伝える」という回答でした。
「自分で開催しないと、札幌で開催されないかも」という思考に移っていき、いつの間にかみずから主催することを決意していました。
初期段階では、筆者一人でも準備が完結できそうな15ブースほどの規模を想定していました。
しかし主催者を探す過程でお会いした方や、出張先でお会いしたゲーム業界の方々などから、「札幌にもインディーゲーム展示会があれば行きたい」という声を多くいただきました。
また、地元の学生クリエイターにスポットライトが当たる機会を増やすべく特設ブースを作りたいという思いから、学校へ働きかけたこともあり、最終的に30ブースまで拡大しました。
開催にあたっての準備や、それに伴う連絡全般は筆者がほぼ担当しました。
札幌のインディーゲーム開発者が集まる機会を一度きりにしたくないと思い、定期開催を見据え、運営の細部を知っておく必要があると考えたからです。
とはいえ、冷静に考えるとイベントを自分だけで切り盛りするのは難しい……。ざっと挙げるだけでも以下のような作業が発生し、各事項も付随するこまかな作業もあります。
Steam上に特設ページも用意しました
そこで少人数ながらも運営チームを結成し、一部は手伝ってもらいながら、2025年11月ごろから準備しはじめていました。
さらに当日の設営・撤収などは、学生ボランティアの方々にサポートいただきました。本当に助かりました。
イベント当日にやることも盛りだくさんだったので、筆者が地元・札幌でのブース出展はできませんでした。
しかし、筆者が所属するインディーゲーム開発サークル「イモタベルカ」(@imotaberuka)のメンバーが出展してくれたため、この希望は一部叶ったと言えるでしょう。
自分ひとりで開催しようとしていた「SAPPORO GAME ODYSSEY」ですが、多くの方々の協力を得られてようやく運営できました。
言葉にしてみると月並みかもしれませんが、筆者だけではイベントは成り立たないことを強く実感しました。
筆者が道外で何度かゲームイベントに出展した体験は、どれも満足しています。どのイベントも、来場者の方々はゲーム好きで、そのイベントを目的に来場されている方々が大半です。出展者も来場者の意思疎通もしやすいため、良い反応や貴重な感想をいただいています。
インディーゲームイベントも、「普段ゲームをプレイしない」「インディーゲームという言葉は知っているけどよく知らない」といった方にも認知されはじめ、徐々に足を運んでもらってきているようにも感じますが、まだ少数派だと思っています。
そういった方々が多数派になり得るインディーゲームイベントは開けないか、という気持ちも強くなってきました。
その思いを形にするには、イベントのことを知らなくても入りやすく、かつ多くの人の目に留まる場所で開催すべきだと考えました。
人の往来が多いオープンな場所、かつ入場料を無料にできる程度のコストで済む場所を探した結果、札幌市民の生活動線である地下歩行空間「チ・カ・ホ」のイベントスペースで開催することになりました。
「チ・カ・ホ」内観(画像は「SAPPORO GAME ODYSSEY」公式サイトより引用)
「チ・カ・ホ」は信号待ちゼロで移動でき、天気の影響を受けずに快適に通行できることから、夏期は1日5万人、冬期は8万人も通行しています。ちなみにイベント当日は一時雨だったようですが、集客においては良かった可能性もありそうです。
ここでの開催は狙い通りの効果が出ており、出展者の方々からも「男女比が半々くらいだった」「ほかのイベントと比較して子どもが多く、普段ゲームで遊ばない方々もプレイしてくれた」という意見が多く寄せられました。
主催者としても、札幌のインディーゲーム展示会ならではの特色を打ち出せたのではないかと感じています。
会場で印象に残ったのは、ゲームを楽しむ人たちのさまざまな反応と、ユーザーの反応を見て生き生きとする開発者の表情です。それを見たことで、ゲームを中心に人が集まって好きなことに取り組める「場所」を作り出せたと感じたことが、何よりの喜びです。
初開催を終えての最大の収穫は、「チ・カ・ホ」という人通りの多い場所を最大限に活用し、30ブースという規模のレイアウトや動線設計に妥協せず取り組めたことです。
出展者向けのアンケートでは非常に高い満足度を得られ、筆者自身が「参加してみたい」と思える展示会を体現できたことは大きな達成感につながりました。
一方で、反省点も明確になりました。当日の機材配置の関係で会場の出入口を減らしたレイアウトになったことで、来場者が滞留してしまい、一時は混雑が発生しました。
また、公共のスペースを間借りする形での開催となったため、出展作品の年齢制限や表現規制について厳格に審査せざるを得ない課題もありました。
今回の反省を踏まえ、次回は会場の開放感を高めてもっと入退場しやすい環境に改善したいです。会場を拡張することも検討事項の一つです。
加えて、表現規制をできるだけ無理ない形での緩和を検討しており、会場の一部をクローズドな空間にできないかも考えています。
イベント終了後、一部の方に「次回も開催する」と宣言していました。
本当にやることが確定するまで公言しないと決めていたのですが、口に出してしまったので、本記事でも宣言しておきます。
詳細につきましては、「SAPPORO GAME ODYSSEY」のXアカウントからお知らせいたしますが、発表はまだ先になる予定です。
無理にイベントの規模を大きくすることよりも、出展者・来場者の「満足度を最大化」することを最優先に、様子を見ながら着実に札幌のインディーゲーム展示イベントとして育てていきたいと考えています。筆者自身も一人の開発者として、イベントの環境づくりとゲーム開発のバランスを取りながら活動を続けていきます。
今後も「SAPPORO GAME ODYSSEY」を応援していただけますと幸いです。次回開催の折には、ぜひ会場へ遊びに来てください。
本イベントのキャッチコピーは「インディーゲームを札幌で、食べつくしちゃおう。」です。ゲームそのものの面白さはもちろん、その背景にある開発者のバックボーンにまで思いを馳せながら、インディーゲームの魅力を味わいつくしてくださると、とてもうれしいです。
「SAPPORO GAME ODYSSEY」公式サイトどさんこ。KAWAII絵が描ける。冷やし中華とグミが好き。
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