この記事の3行まとめ
- WinterCrownWORKSが『LODの作り方 in UE5: ローエンドマシン向け』と題した技術解説記事を同社の技術ブログにて公開
- 「Nanite」が利用できないローエンド環境に向けて、UE5のLOD機能を利用して描画負荷を軽減するテクニックを解説
- Screen Sizeベースの段階的なLOD設定手順や、ポッピング対策として段階数を増やす手法などを紹介
WinterCrownWORKSは2026年6月11日(木)、『LODの作り方 in UE5: ローエンドマシン向け』と題した技術解説記事を、同社の技術ブログサイトにて公開しました。
記事中では、ローエンド環境向けのLOD制作手法を解説しており、アンリアルエンジン(以下、UE)でLODを利用する際のパラメーター調整や描画負荷の軽減に関するテクニックが紹介されています。
(画像はブログ記事本文より引用)
UE5の仮想化ジオメトリシステムである「Nanite」は大量のポリゴン描画に向くシステムですが、システム駆動のためのベースコストが無視できず、ローエンド環境での最適化が難航する場合があります。
記事中ではこのような課題の対処法として、開発初期に下限ターゲットの環境で負荷を計測し、Naniteの運用が困難な場合に従来のLODを利用することで、リソースコントロールの難易度が抑えられ、プロジェクト後半のバジェット不足を回避できると語られています。
LODは、画面上に描画されるサイズである「Screen Size」によって遷移が判定されます。
同じ箇所を上書きするポリゴンを処理したり、非常に小さいポリゴンを描画することは頂点負荷の増加やオーバードローを招くため、描画密度を適切に調整することがLODの目的です。
近影で見た目が同じ2つのアセット(画像左)をカメラを引いて描画し、頂点を可視化したもの(画像右)。LODの無い左のアセットのほうが描画負荷が高くなる(画像はブログ記事本文より引用)
実作業では、頂点数の削減はUE側で自動的に処理されますが、段階数の設定とScreen Sizeは手動での調整が推奨されています。
アセットのLOD設定で「Auto Compute LOD Distances」をオフにし、「Number of LODs」で段階数を指定した後、各LODのScreen Sizeを上書きして描画リソースを段階的に削減します。
(画像はブログ記事本文より引用)
(画像はブログ記事本文より引用)
その他、アセットが急激に切り替わる「ポッピング」を防ぐため、アセットによって段階数を増やして形状変化を緩和する手法や「Dithered LOD Transition」を利用して遷移をスムーズにする手法が紹介されています。
また、UEの標準機能は厚みの少ないメッシュ(葉や毛など)の削減が苦手であるため、密度が異なるパーツを含むモデルは3Dプロシージャルソフトウェアの「Houdini」で要素ごとに分解してLODを生成するか、植生専用ツールの「SpeedTree」を活用することが推奨されています
5段階のLOD(画像はブログ記事本文より引用)
3段階のLOD(画像はブログ記事本文より引用)
本記事に関する詳細は、ブログ記事本文をご確認ください。
LODの作り方 in UE5: ローエンドマシン向け | 技術デモ - WinterCrownWORKS