2026年9月17日(木)から21日(月)まで、幕張メッセで開催されている「東京ゲームショウ2026(以下、TGS2026)」。集英社ゲームズのブースでは、ヒストリアが企画・開発を手がけるアドベンチャーゲーム『UN:Me』の日本初となる体験版が展示されています。

本稿では、『UN:Me』のブース展示の様子と、TGS特別版の試遊内容をレポートします。
※本稿には、体験版終盤の展開に関する記述・画像が含まれます
2026年9月17日(木)から21日(月)まで、幕張メッセで開催されている「東京ゲームショウ2026(以下、TGS2026)」。集英社ゲームズのブースでは、ヒストリアが企画・開発を手がけるアドベンチャーゲーム『UN:Me』の日本初となる体験版が展示されています。

本稿では、『UN:Me』のブース展示の様子と、TGS特別版の試遊内容をレポートします。
※本稿には、体験版終盤の展開に関する記述・画像が含まれます
TEXT / 神谷 優斗
『UN:Me』は、美しくも不気味な世界を舞台に、ひとりの少女の身体に宿った4つの魂と対話しながら本当の身体の持ち主を探していく「ソウル・トリアージ アドベンチャー」です。
UN:Me 1stトレーラー
企画・開発を手がけるのはヒストリア。企画・シナリオは『Caligula -カリギュラ-』シリーズなどで知られる山中 拓也氏が担当し、集英社ゲームズよりNintendo Switch 2、PlayStation 5、PC(Steam)向けに2027年の発売が予定されています。
物語の舞台となるのは、現実とも夢ともつかない「精神の迷宮」。そこで目を覚ました少女の中には、記憶を失った4つの魂が宿っています。
精神の迷宮(画像は『UN:Me』公式サイトより引用)
4つの魂はいずれも「自分こそが少女の身体の本当の持ち主だ」と主張しますが、最後に身体へ残ることができる魂はひとつだけ。プレイヤーは迷宮を探索して各魂の「記憶の断片」を集め、彼女たちとの対話を重ねながら、残す魂と消去する魂を判断していくことになります。
集英社ゲームズブース入口で目を引くのは、作品の世界観に合わせて作られた特製エレベーター。来場者はこのエレベーターを通って試遊エリアへ向かい、日本初公開となる体験版をプレイできます。
また、試遊とは別に、薄暗い病院内を探索して隠されたノベルティを探す体験型展示「不安回廊」が用意されています。
中へ入ると、まず目に入るのがナースの姿。展示用のマネキンかと思い横を通り過ぎようとしたタイミングで、すっとこちらへ顔を向けてきたため、かなり驚きました。
通路を歩くだけではなく、病院内に置かれたロッカーやキャビネットも実際に調べながらノベルティを探していきます。
調べられる場所のいくつかには仕掛けも用意されています。ノベルティを探すためには自分から近づいて中を覗き込んだり、扉を開けたりしなければなりません。何かありそうな場所ほど触りたくないのに、探すには触らざるを得ない……といった不安を抱えながら病院内を探す緊張感がありました。
短い回廊ながら、見せ場や仕掛けの密度は高く、ほとんど気を抜く暇がありません。本作の見慣れた空間に異物が混ざり込んでいるような嫌な感じを、リアルで感じられる展示になっていました。
今回のTGS2026で出展されている体験版は、製品版の一部分をそのまま切り出したものではなく、短い試遊時間で『UN:Me』の特徴を体験できるよう調整された特別版。体験版では、少女の身体に宿る4つの魂のうち、「I」「Ⅲ」「IV」の3つと出会うことができます。
プレイヤーは「精神の迷宮」を探索して魂たちの記憶につながるアイテムを集め、それを手がかりに本人との対話を重ねていきます。最後に3つの魂からひとつを選んで消去するところまでプレイできました。
体験版で訪れる精神の迷宮は、病院と学校が入り混じったような空間です。見慣れた場所であるはずの教室に、頭部が花になった学生たちが座っているなど、その光景はどこか異質さを感じさせます。
探索の大きな目的となるのが、魂たちの過去につながる「記憶の断片」を見つけること。
記憶の断片はレベル内にアイテムとして配置されており、近づいて調べることで入手できます。アイテムを調べると、それに結びついた記憶が手がかりとなり、関連する魂への新しい質問が解禁されます。
今回の試遊では、棚に置かれていたライターを拾うことで、「I」の魂に「一番、楽しい思い出はなんですか?」と尋ねられるようになりました。
解禁された質問は、該当する魂との対話で選択できます。対話では椅子に座った少女と正面から向き合い、これまでに手に入れた質問の中から話題を選んでいきます。
先ほどライターから解禁された質問を「I」の魂に投げかけると、彼女は母親と過ごした頃の思い出について話し始めました。
対話は質問を選んで回答を聞くだけではなく、相手の発言に対して、こちらからどのような言葉を返すかを選ぶ場面もあります。
「I」の魂が母親との思い出を語った際には、「そうなんでしょうね」と受け止めるか、「過去形ですか?」とさらに聞き返すかを選択できました。選んだ返答によって相手の反応が変わり、そこから次の会話へと続いていきます。
迷宮を探索して見つけた記憶の断片から新しい質問を手に入れ、その質問を本人へ投げかける流れを繰り返しながら、3つの魂についてより深く理解していくことになります。
『UN:Me』では、4つの魂がひとりの少女の身体を共有しているため、魂が入れ替わってもキャラクターモデルは変わりません。そこで、本作では対話シーンの制作にモーションキャプチャーが導入されており、魂ごとの演技の違いもかなり細かく作り分けられていました。
たとえば「Ⅲ」の魂は、視線を落とし、手を組んだり、自分の身体を抱えるように腕を交差させたりすることが多く、内向的で身構えているような印象を受けます。
一方「Ⅳ」の魂は脚を開いて座り、ときには貧乏ゆすりをするなど、身体の動きに乱暴さが感じられます。上体を傾けてこちらを見る姿には、「Ⅲ」と異なる攻撃的な性格が表れています。
ひとつのキャラクターモデルで複数の人物像を表現する本作において、こうした演技の差は、単なるモーションをリッチに見せるだけでなく、それぞれの魂をキャラクターとして成立させるうえで大きな比重を占めているように感じました。
探索中は、プレイヤーの意思とは関係なく、少女の身体を動かす魂が切り替わることがあります。
それぞれの魂には異なる「トラウマ」があり、表に出ている魂によって探索中に遭遇する脅威も変化します。
「IV」の魂では、病院内を巡回するナースに見つかると追いかけられ、捕まるとゲームオーバーに。また、「III」の魂では急に背後から男性に捕まれるイベントが発生しました。
3つの魂との対話を終えると、体験版の最後には「誰を消すか」という選択を迫られます。
「I」「III」「IV」の中からひとつを選ぶと、その魂がいるエレベーターが炎に包まれ、少女の中から消去されます。
対話を重ねてきたそれぞれの魂に対し、まだ分からないことも多い中で、最後にはそのうちのひとりを自分で消さなければなりません。短い試遊とはいえ、ここまで話してきた相手の中から消す魂を選ぶという判断には、かなりの重さがありました。
『UN:Me』はNintendo Switch 2、PlayStation 5、PC(Steam)向けに2027年発売予定です。
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