この記事の3行まとめ
- Blender Studioが手がける映像作品『OVERGROWN』の制作過程を紹介した記事、期間限定で無料公開
- Blenderを用いたアニメーション制作やリギングの手法、水のライティング処理などさまざまなトピックを取り上げている
- 記事は全6本。無料期間は2026年9月2日(現地時間)まで
Blender Studioが手がける映像作品『OVERGROWN』の制作過程を紹介した記事シリーズが、期間限定で無料公開されています。
公開期間は、2026年8月27日~9月2日(現地時間)の1週間です(※)。
※ 具体的な期間は発表されていないが、本記事上では、本件の告知記事が公開された2026年8月27日を開始日として、終了日を9月2日と記載している
(画像は『OVERGROWN』プロジェクトページより引用)
『OVERGROWN』は、オープンソースの3DCGツール「Blender」を用いて制作されている映像作品。ポスト・アポカリプスの世界を舞台に、主人公である2頭の動物が生活を通じて成長する姿が描かれます。
同スタジオは過去にもBlender製の短編映像作品をリリースしてきましたが、本作はスタジオ史上初の長編作品となります。
『OVERGROWN』の制作を発表した動画
同スタジオは、本作の制作において活用したBlenderの機能や技術的知見などを紹介した全6本の記事シリーズ「Production Logs」を公式Webサイトに掲載しています。
これらの記事は本来、Blender Studioの有償サブスクリプション加入者に向けて公開されている限定コンテンツですが、このたび期間限定で誰でも閲覧可能となっています。
各記事のリンクと概要は以下の通り。
Production Log #1
物語のテーマや演出方針など、プロジェクト初期の制作プロセスを紹介。
当初は平面的だった描写スタイルが、ガッシュ(不透明な水彩絵の具)で描いた絵のような質感と照明効果を追求するデザインへと変遷したことなどが語られている。
Production Log #2
アニメーションのブロッキングや、リギング、キャラクターの毛皮の質感調整などを中心に制作過程を紹介。
背景美術のコンセプトアートといった世界観構築の過程などにも言及。
Production Log #3
メインキャラクターのボイス収録の状況や、アニメーション制作の舞台裏などを紹介。
魚を包丁で切るシーンのリギング手法や、キャラクターの毛並みの陰影表現などについても取り上げている。
Production Log #4
アニメーション技法やシェーディングの方針などに関する作業進捗を報告。
二足歩行と四足歩行を切り替えるアニメーションの制作手法や、Blender内蔵ツールを用いた毛並みのレンダリングなどを紹介。
Production Log #5
水の描画処理をメイントピックに、水中を泳ぐ魚を鮮明に表示するためにライティング設定を調整したことや、木漏れ日を美しく表現するための工夫点などを紹介。
銛で突いた魚を水中から引き上げる際に水滴が滴り落ちるエフェクトの制作事例なども語られている。
Production Log #6
劇半音楽の作成や、映像に絵画的な質感を付与するコンポジット手法にフォーカス。
画像全体に一括でペイントフィルターを適用するのではなく、結合前のパスに対して個別に「Kuwahara filtering」を薄く適用するといった制作過程が紹介されている。
『OVERGROWN』ティザー映像のワンシーン(画像はBlender Studioのブログ記事より引用)
Blender Studioの有償サブスクリプションではそのほかにも、Blenderで映像作品を制作する上で活用できるさまざまなチュートリアルやキャラクターアセットなどが提供されています。
詳細は、Blender Studioのブログ記事や『OVERGROWN』プロジェクトページをご確認ください。
OVERGROWN - Open Doors Week | Blender Studio公式ブログ『OVERGROWN』プロジェクトページ