この記事の3行まとめ
- MMORPG『EVE Online』の開発に用いられたゲームエンジン「Carbon Engine」、オープンソースで公開
- 大規模なオンラインマルチプレイゲームの長期運用を目的に構築されたゲームエンジン
- エンジンのコアモジュールや物理演算を行うモジュールなど30以上のリポジトリが公開。その大半はMITライセンスで提供されている
Fenris Creations(※)は2026年7月1日(現地時間)、同社の内製ゲームエンジン「Carbon Engine」をオープンソース化したことを発表しました。
※ 旧名「CCP Games」。2026年5月にPearl Abyssより独立し、現在の名称へリブランドされた
(画像はニュースリリースより引用)
「Carbon Engine」は、同社が20年以上にわたり運営を続けてきたMMORPG『EVE Online』の開発に用いられたゲームエンジンです。
『EVE Online』は世界中から全てのプレイヤーが単一のサーバーに接続する仕様となっており、2026年以降の同時接続数はおよそ20,000~30,000人前後。プレイヤー自身がゲーム内アイテムを製造・流通・販売し、仮想空間上で独自の貨幣経済を構築している点などを特徴としています。
過去には合計8,825人のプレイヤーが参加したゲーム内戦闘「FWST-8艦隊戦争」が勃発し、参加者数や同時接続数がギネス記録に認定。そのほかにも、マルチプレイヤーゲームとしての規模の大きさから複数のギネス記録を樹立・更新しています。
「Carbon Engine」は、そうした『EVE Online』のような大規模オンラインマルチプレイゲームの長期的運用を維持する目的で設計されています。
『EVE Online』公式ゲームプレイトレーラー
このたび「Carbon Engine」のGitHubにて、エンジンを構成する30以上のモジュールがオープンソースとして公開。
エンジンの中枢を担うコアモジュールをはじめ、物理シミュレーションおよび経路探索を行う「Destiny」や、大規模な描画処理の基盤となる「Trinity」など、多岐にわたるモジュールが含まれています。
大半のリポジトリはMITライセンスのもとで提供されていますが、Wwise用の空間オーディオプラグインにはApache License 2.0、ネットワーク通信に関するモジュールにはPython Software Foundation Licenseバージョン2がそれぞれ適用されています。
なお同社は、今後も引き続き『EVE Online』で同エンジンを運用していくと同時に、新作『EVE Frontier』を含む自社プロジェクトでも採用していく方針を述べています。
「Fenris Creations Opens Carbon Engine to the World」Fenris Creations公式サイト「Carbon Engine」GitHub