この記事の3行まとめ
- ローグライトシューター『DDoD』開発事例が語られた、Epic Gamesの配信のアーカイブが公開中
- 開発環境はUE5.2。実装の基盤として「Lyra Starter Game」を採用し、カメラ制御や入力システムなどは独自に開発
- プレイヤーの行動経路やゲーム進行状況を数値化して分析し、難易度調整に役立てたことなども語られている
Epic Gamesは2026年6月26日(金)、ローグライトシューティングゲーム『DDoD』をUnreal Engine 5.2で開発した事例を紹介するライブ配信を、YouTube LiveおよびTwitchにて実施しました。
同作の開発スタジオ「The Future Entertainment Company」の創設者 Vitalii Boiko氏より、少人数チームにおける制作プロセスの管理手法などが語られています。
『Lessons from DDoD: Building a ‘iii’ Title w/ Lyra, World Partition, and Much More! | Inside Unreal』YouTube Liveアーカイブ
『DDoD』は、ミュータントが存在する世界を舞台とした見下ろし型シューティングゲーム。プレイヤーは、紫色の霧に包まれた「紫の大地」に足を踏み入れ、さまざまなクエストをこなしながら「紫の大地」の浄化を目指します。
オープンワールド形式の広大なマップに点在するダンジョンを探索し、物資を入手して武器の強化などが行えるローグライト方式のゲームシステムを採用しています。
正式リリースは2026年内を予定しており、記事執筆時点ではデモ版が配信されています。
『DDoD』トレーラー
Vitalii氏はスタジオ創設当初、Steamで販売されている「Topdown(見下ろし型)」のタグがついたゲームを約90タイトル購入・プレイして業界動向を分析。
その中で出会ったシューティングアクションPRG『The Ascent』に感銘を受け、同作の開発チームが小規模体制であったことから「小規模チームでも素晴らしいゲームを作れる」と発起して『DDoD』のプロジェクトを立ち上げたとのこと。
本作の開発では、Unreal Engine 5の公式サンプルプロジェクト「Lyra Starter Game」(以下、Lyra)を基盤として、カメラ制御や入力システムなどを独自に実装。
また技術的な実験の一環として、64平方キロメートルにおよぶ広大なマップを制作し、World Partitionの動作検証や、マルチプレイ時におけるストリーミング性能のテストなどを実施したと語っています。
マップ生成にはHoudiniを用いたプロシージャル生成ワークフローを活用しています。
(画像は『DDoD』Steamストアページより引用)
また、Lyraの採用にあたり学習コストが課題となったことや、開発スピードを優先するあまりLyraのアセットマネージャーを適切に運用できず、デモ版のサイズが約52GBにまで肥大化してしまったことなど、教訓や反省点についても言及。
とくにセーブ/ロード機能の実装が難航したとのこと。マルチプレイ対応を前提とした故に、フィールドに設置された地雷の音やエフェクトの再生状況といった、動的なオブジェクトの状態を正確に復元することに苦心したと語っています。
作業負荷を軽減する工夫としては、ダンジョンのレイアウトをシード値で自動生成せず、約20種類のモジュールから手動で組み立てることで、高低差やエリアの広さを緻密に調整したことなどが挙げられています。
(画像は『DDoD』Steamストアページより引用)
また、大規模なテストプレイを頻繁に行うことが困難だったため、プレイヤーの挙動や進行状況を数値化して分析することで高精度なフィードバックを獲得。
目的達成を前に離脱したプレイヤーの割合を算出したり、ヒートマップでプレイヤーの移動経路や死亡地点を割り出したりと、収集したデータを難易度調整に反映させています。
キャラクターが「マップのどこへ行き」「どのくらいの時間で死亡したか」のデータ。これらのデータからちょうどいい難易度を調整することが重要であり、難しいとVitalii氏は語る(画像はYouTube Liveよりスクリーンショットで引用)
詳細はYouTube LiveおよびTwitchのアーカイブをご確認ください。
『Lessons from DDoD: Building a 'iii' Title w/ Lyra, World Partition, and Much More! | Inside Unreal』YouTube Liveアーカイブ『Lessons from DDoD: Building a 'iii' Title w/ Lyra, World Partition, and Much More! | Inside Unreal』Twitchアーカイブ