この記事の3行まとめ
- カプコン、.NET環境向けのデータ処理ライブラリ「RE:Dox」をオープンソースで公開
- 多様なデータフォーマットを「トークンDOM」として管理し、編集や変換、シリアライズなどを単一の基板上で実行できる
- 処理速度はSystem.Text.Jsonと比較して最大約2.8倍へ向上。メモリ消費量は約3分の1に抑制されている
カプコンは2026年10月2日(金)、.NET環境向けのデータ処理ライブラリ「RE:Dox」をオープンソースとして公開しました。
(画像はGitHubより引用)
「RE:Dox」は、カプコン内製ゲームエンジン「RE ENGINE」の技術拡充・性能強化を図るプロジェクト「REX」の一環として開発された、.NET環境向けデータ処理ライブラリ。
「構造化データエンジン」と位置付けられており、JSONなどの多様なデータフォーマットを高速かつ低メモリ消費で処理し、編集・変換などを可能としています。
一般的なJSONシリアライザとは異なり、各種データを「トークンDOM」として管理することで、データの読み込みや編集、異なるフォーマット間での変換、シリアライズ/デシリアライズ、自動並列処理などを単一の基板上で実行できます。
RE:Doxの使用例。C#オブジェクトをJSONへ変換/復元する処理や、JSONをトークンDOMとして管理・編集し、JSON文字列として出力するコードが例示されている(画像はGitHubのスクリーンショット)
パフォーマンス面では、.NET標準ライブラリである「System.Text.Json」と比較して、シリアライズ処理で最大約1.6倍、デシリアライズ処理で最大約1.8倍(自動並列デシリアライズ適用時には最大約2.8倍)の速度向上を実現。
また、メモリ使用量の大幅な削減も図られています。テスト用データを用いた検証において、System.Text.Jsonが約8.53MBのアロケーションを要する処理に対し、RE:Doxは約2.56MBと、およそ3分の1以下に抑制されています。
さらに、System.Text.JsonやNewtonsoft.Jsonといった既存ライブラリの設定を引き継げる互換性レイヤーも備えており、既存プロジェクトからの移行コストを最小限に抑える設計がなされています。
System.Text.Jsonと比較したRE:Doxの処理パフォーマンス向上率を示したグラフ(画像はGitHubのスクリーンショット)
動作要件は.NET 10以降。対応するフォーマットとして、JSON / JSON5 / CBOR / MessagePack / TOML / XML / HTML / CSV / INIなどが挙げられています。
ソースコードはApache License 2.0のもと提供されており、商用/非商用を問わず無料で利用できます。
詳細はGitHubリポジトリをご確認ください。
「RE:Dox」GitHubリポジトリ