この記事の3行まとめ
- オープンソースの物理エンジン「Jolt Physics」、バージョン5.6.0にアップデート
- ストランドベースの毛髪シミュレーション機能が追加されたほか、摩擦の計算手法が刷新され処理負荷が軽減
- ラグドール制御システムの改善やglTFサポート強化なども行われている
2026年7月12日(日)、オープンソースの物理エンジン「Jolt Physics」がバージョン5.6.0にアップデートされました。
ソースコードはMITライセンスのもと、GitHubにて無料で提供されています。
(画像はGitHubより引用)
「Jolt Physics」は、オランダのゲーム開発会社「Guerrilla Games」のリードゲームテックプログラマーであるJorrit Rouwe氏(@jrouwe)によって開発された物理エンジン。
同社タイトル『Horizon Forbidden West』や、コジマプロダクションがリリースした『DEATH STRANDING 2: ON THE BEACH』で導入されているほか、オープンソースのゲームエンジン「Godot Engine」に標準機能として搭載されています。
バージョン5.6.0では、ストランド(※)ベースの毛髪シミュレーション機能が追加。一部の毛髪のみをguide(ガイド)としてシミュレーションし、残りの大多数をguideに追従させることで膨大な本数の毛髪を制御します。
※ 毛髪を1本ごとに独立した線として揺らすシミュレーション手法
激しい動きによって計算が破綻し毛髪が不自然に伸びてしまうのを防ぐ機能や、毛髪同士や周囲の物体との貫通を阻止する衝突判定なども備えています。
なお毛髪シミュレーションは開発段階であり、今後も改善が施されていくとのこと。
ストランドベースの毛髪シミュレーション機能を紹介する動画
※本動画は「Jolt Physics 5.6.0」のリリース前(2026年1月)に公開されたもの
また、摩擦の計算手法が刷新。全ての接点を計算に入れるのではなく、接点の平均地点を導出して摩擦を求める方式となり、処理負荷の軽減に成功しています。
エンジン全体の処理性能も強化されており、パフォーマンスが最大40%向上、メモリ使用量は最大40%削減されています。
そのほか、ラグドールの制御システムが改善されたほか、glTFのサポート強化や複数のバグ修正などが行われています。
アップデート内容に関する詳細はGitHubのリリースノートをご確認ください。
「Jolt Physics」GitHubリポジトリ「Jolt Physics 5.6.0」リリースノート|GitHub