『フォートナイト』のクリエイティブやUEFNには、武器やグレネード、釣り竿やグラップリングフックなど多彩なアイテムが存在します。アイテムを活用すれば、より幅広い遊びを表現できるでしょう。
本記事では、アイテムを出現させたり削除したりといった、アイテムに関連する仕掛けを網羅して紹介します。
『フォートナイト』のクリエイティブやUEFNには、武器やグレネード、釣り竿やグラップリングフックなど多彩なアイテムが存在します。アイテムを活用すれば、より幅広い遊びを表現できるでしょう。
本記事では、アイテムを出現させたり削除したりといった、アイテムに関連する仕掛けを網羅して紹介します。
▼「UEFN」とは?フォートナイトと連携したゲーム開発ツールの概要を解説
『アイテムスポナー』は、仕掛けの設置場所にアイテムを出現させる仕掛けです。アイテムはリスポーンさせることが可能で、「アイテムの湧き場所」を作るのに適しています。
なお、スポーンさせるアイテムは複数登録でき、プレイヤーのアイテム取得に応じて順番に切り替えるといった制御も可能です。
「アイテムリスト」は、スポーンさせるアイテムを指定します。アイテムを複数指定した場合、一度にスポーンするのは1つのみで、イベントなどによってスポーンさせるアイテムを切り替えます。
なお、同様の「アイテムリスト」の設定は、アイテムに関連する他の仕掛けにも登場します。
「アイテムの○○コスト」のオプションでは、アイテムの取得に必要な資源を設定します。指定できる資源は、木材・石材・金属・ゴールドの4種類。
設定した種類・量の資源を所持しているプレイヤーは、その分の資源を消費してアイテムを取得します。必要分を持っていないプレイヤーは、アイテムを取得できません。
「追加のボーナス弾薬」は、武器の取得時にボーナス弾薬を付与するかどうかを指定します。
ボーナス弾薬は、取得した武器に対応する弾薬を持っていない場合に、追加の弾薬を獲得します。該当の弾薬を1つでも所持している場合、ボーナス弾薬は付与されません。
「走り抜けて取得」にチェックを入れると、通常のインタラクト(PCではEキー)以外に、アイテムスポナーを通過してアイテムを取得できるようになります。
走りながらスポナーを通過するだけでアイテムを取得する。動画のようにジャンプしながらでも問題ない
「ブロック時のスポーンを許可」にチェックを入れると、スポナーの上にプレイヤーが乗っていてもアイテムがスポーンする
「アイテムの初期動作」は、スポーンしたアイテムの挙動を指定します。
「None」。スポーンしたアイテムはその場にとどまる
「Gravity」。スポーンしたアイテムは重力に従って落下する
「Toss」。スポーン時に、ランダムな方向にアイテムが跳ぶ
「アイテムの拡縮」は、スポーンしたアイテムのスケールを指定します。
「継続的にアイテムをスポーン」にチェックを入れると、前回スポーンしたアイテムが取得されているかどうかにかかわらずアイテムをスポーンします。
「次のアイテムに切り替える」に紐づけたイベントが呼ばれると、スポーン済みのアイテムが、アイテムリストの次のアイテムに切り替わります。
「アイテムをスポーン」に紐づけたイベントが呼ばれると、アイテムをスポーンします。これによるスポーンは、他の方法によるスポーンと同じように動作します(スポーンに関するオプションの影響を受けます)。
「アイテムを回収した時」イベントは、プレイヤーがアイテムを取得した時に通知されます。
『アイテムグランター』は、プレイヤーのインベントリに直接アイテムを付与する仕掛けです。タイマーか、他の仕掛けからのイベントによってアイテムを付与でき、付与したアイテムを自動的に装備させることも可能です。
なお、この仕掛けはアイテムスポナーのようなアイテムのスポーンは行いません。
付与時のアクションは、アイテムを付与する前にインベントリのアイテムを消去するかどうかを指定します。
インベントリをクリア:インベントリにあるすべてのアイテム・素材を消去した後、アイテムを付与
アイテムをクリア:インベントリにあるすべてのアイテムを消去した後、アイテムを付与
素材をクリア:インベントリにあるすべての素材を消去した後、アイテムを付与
全て保持:アイテムの消去を行わない
「付与」は、一度の付与で全アイテムを付与するか、現在セットされているアイテムのみを付与するかを選択します。
「現在のアイテム」。アイテムリストの、現在セットされているアイテムのみが付与される
「全アイテム」。アイテムリスト内の全アイテムが一度に付与される
「付与する条件」を「常に」以外に設定すると、設定した条件を満たす場合にのみアイテムが付与されるようになります。付与するアイテムをすでに所持している場合、付与を行わないといった設定が可能です。
「ない場合のみ」では、付与するアイテムと同じアイテムをプレイヤーが所持していれば付与がキャンセルされる。複数のアイテムを付与する場合、どれか1種類でも所持していれば全アイテムの付与がキャンセルされる
「スペースがある場合のみ」では、インベントリに空きがある場合のみアイテムを付与する。複数のアイテムを付与する場合、空きを埋める分だけが付与される
「所有されていない場合」では、付与するアイテムのうちプレイヤーが所持していないアイテムのみを付与する
「切り替え時のアイテム付与」は、イベントによって付与するアイテムが切り替わった際、自動的にアイテムの付与を行うかどうかを選択します。
「付与されたアイテムの装備」は、アイテムの付与時、自動的にアイテムを手に持たせるかどうかを選択します。
「付与するアイテム」は、付与時に何番目のアイテムを装備させるかをしてする。動画では、1に指定
こちらでは2に指定。装備するアイテムが変わっているのがわかる
「付与時にアイテムを削除」にチェックを入れると、一度付与されたアイテムを再度付与できなくなります。もう一度付与できるようにするには、ディレクト イベント バインディングの「アイテムを補充する」をトリガーする必要があります。
「アイテムを付与する」に紐づけたイベントが呼ばれると、アイテムの付与を行います。ユーザーオプションの「受け取るプレイヤー」を「Triggering Player」は、このイベントを呼んだプレイヤーにあたります。
「前のアイテムに切り替える / 次のアイテムに切り替える」に紐づけたイベントが呼ばれると、アイテムリストの前/ 次のインデックスのアイテムが付与されるように気り替わります。
「ランダムなアイテムに切り替える」に紐づけたイベントが呼ばれると、付与されるアイテムがアイテムリスト内のランダムなアイテムに切り替わります。
「付与時にアイテムを削除」にチェックを入れている場合、「アイテムを補充する」に紐づけたイベントが呼ばれると、一度付与されたアイテムがもう一度付与できるようになります。
「アイテムの付与時」イベントは、プレイヤーがアイテムを取得した時に通知されます。「付与する条件」などにより、アイテムの付与がキャンセルされた場合は呼ばれません。
『アイテムプレーサー』は、アイテムを島に設置する仕掛けです。アイテムスポナーのような土台がなく、アイテムを設置する位置や角度を細かく調整できるため、自然な「設置アイテム」の表現に使えます。
設置されたアイテムの取得方法は、インタラクトとダメージによるドロップの2通りがあります。
「インタラクト許可」をオンにすると、インタラクトでアイテムを取得できます。
オフにするとインタラクトできなくなり、ダメージを与えてドロップさせる方法でしかアイテムを取得できません。
オンの場合、近づくとインタラクトUIが表示される
「インタラクト時間」を0以上の値に指定すると、インタラクトを始めてからアイテムを取得するまで、指定した時間だけ待たなければいけなくなります。
インタラクト時間を2.0に設定。インタラクトが完了してアイテムを手に入れるまでに2秒かかるようになった
ダメージが有効であるとき、ツルハシや武器によって設置アイテムがダメージを受けるとアイテムがドロップします。ドロップしたアイテムは通常の方法で拾うことが可能です。
ダメージを与えると、アイテムをが拾えるように。「インタラクト許可」をオフにしている場合は、この方法でアイテムを取得することになる
ダメージを無効化すると、ダメージでアイテムがドロップしなくなる。「インタラクト許可」もオフの場合、アイテムの取得が不可能に
「ゲーム開始時にダメージを有効化」をオンにすると、初期状態でダメージが有効化されます。オフにすると、初期状態ではダメージが無効化されます。
ダメージの有効・無効は、イベント「ダメージを許可」「ダメージを無効化」によっても切り替えることが可能です。
「アイテムの耐久力」は、アイテムがドロップするまでに必要なダメージ量を指定します。
値を200に設定した例。200ダメージを与えるまでアイテムがドロップしなくなる
「リスポーンを許可」をオンにすると、取得された後、同じ場所にアイテムがリスポーンするようになります。
取得されてからリスポーンするまでの時間は、「リスポーン時間」で指定できます。
このイベントが通知を受けると、アイテムがリスポーンします。「リスポーンを許可」をオフにしていてもリスポーンは実行されます。
このイベントが通知を受けると、ダメージを有効化します。
このイベントが通知を受けると、ダメージを無効化します。
アイテムがダメージを受けてドロップした時、このイベントが通知されます。
インタラクトでアイテムを取得した時、このイベントが通知されます。ドロップしたアイテムを拾った場合には通知されません。
「リスポーンを許可」をオンにする、または「仕掛けをリスポーンさせる」の通知を受けてアイテムがリスポーンした時、このイベントが通知されます。
『アイテムリムーバー』は、プレイヤーのインベントリ内のアイテムを削除、またはドロップさせる仕掛けです。
削除するアイテムは、カテゴリのほか、アイテムリストから特定のものを指定できます。アイテムリムーバー単体での削除はできず、ほかの仕掛けのイベントにより削除をトリガーします。
「影響を受けるアイテム」は、削除するアイテムのカテゴリを指定します。
なお、「削除量」オプションを「仕掛け内の量」に設定している場合は、この設定は無効化されます(アイテムリストのアイテムが優先されます)。
全アイテム:全アイテムを削除
建築素材:建築素材を削除
ゲーム用アイテム:「オブシディアン鉱石」などの収集素材のみを削除
仕掛け内のオブジェクト:アイテムリストで指定したアイテムを削除
武器と消耗品:武器と消耗品を削除
武器:銃やグレネードなどの武器を削除
消耗品:回復アイテムなどの消耗品を削除
「削除量」は、一度に削除するアイテムの量を指定します。
「仕掛け内の量」は、アイテムリストに指定したアイテムを、それぞれの「Item Quantity」の値だけ削除する。動画では1に指定
「パーセンテージ」は、削除するアイテムの所持数の何%かを削除する。動画では、値を50に設定。銃が半分ずつ無くなるのがわかる
「削除方式」では、削除時にアイテムを完全に消去するか、地面にドロップするかを選択します。
「アイテムを削除する」。アイテムは消え、再取得できない
「アイテムをドロップ」。ドロップしたアイテムを誰が拾うことができるかは、「対象者」で指定する
「選択したアイテムの全てのバリエーションを削除する」をオンにすると、削除するアイテムの異なるレアリティも削除対象になります。
オンにした場合。アイテムリストでは最高レアリティのDMRを指定しているが、それ以外のDMRもドロップしているのがわかる
「削除」が通知を受けると、アイテムの削除が行われます。削除はこの方法でのみ実行可能です。
『自販機』は、インタラクトしてアイテムをスポーンさせる仕掛けです。各アイテムにはコストを設定でき、必要な資源を持ったプレイヤーのみがアイテムを購入できます。
アイテムのスポーン時に自販機の前に立っていれば、自動的にアイテムを取得します。
ツルハシで叩くことで、購入するアイテムを切り替えられる
「〇つ目のアイテムの素材タイプ / コスト」は、アイテムリストの〇番目にあるアイテムの購入に必要な素材の種類と数を指定します。
アイテムが4つ以上ある場合は、コストは循環して反映されます。例えば、アイテムリストの5番目のコストは2番目のコストと同一になります。
1, 2, 3番目のコストにそれぞれ木材、石材、金属を設定した例。アイテムごとに表示されるコストが変化している
「モデル」は自販機の見た目を選択します。種類は以下の4つです。
「インタラクト時間」を0.0以外の値に設定すると、インタラクトしてからアイテムがスポーンするまでに指定した時間待たなければいけなくなります。
値を2.0に設定した例
ツルハシで叩く以外に、「次のアイテムに切り替える」イベントが通知を受け取ることでもアイテムが切り替わります。
「アイテムをスポーン」が通知を受け取ると、その時自販機に表示されているアイテムがスポーンします。この時、コストの支払いは行われません。
インタラクト、または「アイテムをスポーン」イベントによってアイテムがスポーンした時、この通知が呼ばれます。
「補給物資スポナー」は、空から気球で降りてくる、物資の入った箱をスポーンさせる仕掛けです。箱にインタラクトすると、アイテムリストで指定したアイテムか、指定しない場合はいくつかのランダムなアイテムがドロップします。
気球はダメージによって破壊可能で、破壊された場合、箱は高速で落下します。
他の仕掛けの解説はこちら
Vol.1:アイテム系
Vol.2:ユーティリティ系
Vol.3:プレイヤー系
Vol.4:ゲームシステム系
Vol.5:島の設定
Vol.6:チーム・対戦系
Vol.7:NPC系
Vol.8:ゾーン系
Vol.9:建築物系
Vol.10:UI系
(順次追加中)
西川善司が語る“ゲームの仕組み”の記事をまとめました。
Blenderを初めて使う人に向けたチュートリアル記事。モデル制作からUE5へのインポートまで幅広く解説。
アークライトの野澤 邦仁(のざわ くにひと)氏が、ボードゲームの企画から制作・出展方法まで解説。
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