AMDによるフレーム生成技術「AMD Fluid Motion Frames 2」のテクニカルプレビュー版がリリース。『サイバーパンク2077』を使った検証ではレイテンシーが28%低減

2024.07.30
ニュース
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • AMD、フレーム生成技術「AMD Fluid Motion Frames 2」のテクニカルプレビュー版をリリース
  • 『サイバーパンク2077』などで検証を行い、レイテンシーの大幅な低減を報告
  • 前バージョンより細かく調整できる、AI最適化機能の新たな設定モードも追加された

AMDは2024年7月29日(月)、フレーム生成技術「AMD Fluid Motion Frames 2」のテクニカルプレビュー版をリリースしたことを、自社ブログにて発表しました。

「AMD Fluid Motion Frames 2」は、ゲームの描画を滑らかにすることを目的としたフレーム生成技術です。前バージョンの「AMD Fluid Motion Frames(以下、AFMF)」と比べ、品質の向上やレイテンシー低減などのアップグレードが行われたほか、AIによる最適化機能も強化されています。

AFMF 2は、AMD Radeon RX 6000 / 7000シリーズのグラフィックカードのほか、AMD Radeonグラフィックスを搭載した一部のAMD Ryzen プロセッサーにも対応しています。対応製品の詳細は、リリースノートより確認可能です。

(画像はブログ記事より引用)

本機能ではフレーム生成時のレイテンシー低減を特徴としており、「AMD Radeon Anti-Lag」と組み合わせることで効果を発揮します。

AMDは、AMD Radeon RX 7900 XTX搭載のPCにおいて、『サイバーパンク2077』を4K解像度かつ「レイトレーシング:ウルトラ」の環境で検証したところ、前バージョンのAFMFと比べてレイテンシーが28%低減したことを報告しています。

(画像はブログ記事より引用)

また、『Counter-Strike 2』を用いた検証では、AMD Ryzen 7  8700G デスクトッププロセッサ搭載のPCにおいてレイテンシーが12%軽減されているほか、グラフィック品質「Very High」かつ1080p環境で120fps以上での動作が実現できたとのこと。

なお、こちらの検証では、2024年5月にテクニカルプレビュー版が公開された「AMD Radeon Anti-Lag 2」が併用されています。

(画像はブログ記事より引用)

AIによる最適化としては、新たなアルゴリズムによって動きの激しいシーンでAFMFによるフレーム生成が一時的に無効になる「フォールバック」を削減するなどして、フレーム生成の滑らかさが向上。

さらに、ユーザーが好みに合わせてAFMF 2の動作を細かく調整できるよう、2つのモード「Search Mode」「Performance Mode」を新たに導入しています。

「Search Mode」では、1440p以上のゲームに適した「High」と1080pのゲームに適した「Standard」といった、解像度に合わせて最適化されたフレーム生成を行います。また、それらを自動で選択する「Auto」を含め、3項目の設定が可能です。

「Performance Mode」は、幅広いデバイスでのパフォーマンス向上を目的に導入されています。オーバーヘッドなどを削減し、比較的スペックの低いデバイスでもフレームレートなどを高める「Performance」、前バージョンと同様の設定である「Quality」、自動選択の「Auto」の3項目から設定可能です。

(画像はブログ記事より引用)

AFMF 2では、AMD Radeon RX 7000およびRadeon 700Mシリーズのグラフィックカードにおいては、従来のフルスクリーンモードのほか、ボーダーレスフルスクリーンでの動作もサポートするようになりました。また、VulkanおよびOpenGLを使用したゲームでの動作も対応。そのほか、AMD Radeon Chillとの相互運用性の実装といったアップグレードも行われています。

なお、AFMF 2は、2024年第4四半期にリリースされる予定です。

今回の発表の詳細やテクニカルプレビュー版については、ブログ記事リリースノートをご確認ください。

AMD Fluid Motion Frames 2 Technical Preview Now Availableリリースノート

関連記事

道路や街灯など70種類以上の3Dモデルが無料で使える。アセットパック『City Kit (Roads)』アップデート版、Webサイト「Kenney」にて公開
2025.03.14
モノリスソフト、3Dモデルのジョイントを自動生成するテクニックを自社ブログで解説。「頂点情報」「UV値」の2パターンによる生成手法を紹介
2025.03.14
『ボードゲームのアートワーク&デザイン アイデアを形にするための制作ガイド』、ビー・エヌ・エヌより4/16(水)に発売。UI設計・コンポーネントのデザインなどが学べる
2025.03.14
幅や解像度が自動調整されるUIを収録。UnityのShader Graphを活用した公式サンプルパック「UGUI Shaders」リリース
2025.03.14
Blenderユーザー向けオンラインイベント「Blender Fes 2025 SS」、3/29(土)・30(日)に開催。3DCG・映像制作などを学べる全16セッションが配信
2025.03.13
初代PSの開発に携わった豊 禎治氏がゲーム開発技術をYouTubeで解説。3DCGゲームの映像技術や、オンライン対戦ゲームのマッチングシステムなどを全6回にわたって紹介
2025.03.13

注目記事ランキング

2025.03.09 - 2025.03.16
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

マーケットプレイス(Market Place)
マーケットプレイス
  1. インターネット上で売買を行う仕組みやウェブサイト自体を示す。
  2. Epic Games LauncherやアンリアルエンジンのWebサイトからアクセスできる、アンリアルエンジン用のオンラインストア。アセットやプラグインなどの販売・購入が可能。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!