Adobe、画像生成AI「Adobe Firefly」の3つの新モデルを発表。初代モデルの進化版やベクター画像・グラフィックデザインを生成するモデルも

2023.10.13
ニュースAI
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この記事の3行まとめ

  • Adobeがテキストから画像生成するAI「Adobe Firefly」の3種の新モデルを発表
  • 「Adobe Firefly Image 2 Model」は初代モデルをベースにアップデート
  • ベクター画像やグラフィックデザインを生成するモデルも

2023年10月10日(現地時間)、Adobeは生成AI「Adobe Firefly」の新しいモデルとして、「Adobe Firefly Image 2 Model」「Adobe Firefly Vector Model」「Adobe Firefly Design Model」の3モデルを発表しました。

Adobe Firefly Image 2 Model

Adobe Firefly Image 2 Model」は、Adobe Fireflyの初代モデル「Adobe Firefly Image 1 Model」をベースに、いくつかの新機能が追加された画像生成AIモデルです。

同じプロンプトで生成された画像による、初代モデルであるAdobe Firefly Image 1 Modelと今回発表されたAdobe Firefly Image 2 Modelの比較(画像はプレスリリースより引用)

追加された新機能は以下の通りです。

  • 生成Match:ユーザーの指定したスタイルでコンテンツを生成する
  • 写真設定:カメラの設定と同じように、画像にモーションブラーや被写界深度などのエフェクトをかけることができる
  • プロンプト候補:プロンプトの改善点や言い換えの提案機能(リリース時は英語のプロンプトにのみ対応)
  • ライブラリに保存して共有:画像をどのようなプロンプトで生成したかを他ユーザーに共有することができる

10月10日より、Adobe FireflyのWeb版で「Adobe Firefly Image 2 Model」(ベータ版)の提供が開始されています。

Adobe Firefly Vector Model

Adobe Firefly Vector Model」は、Adobe Illustratorに搭載される生成AIモデルです。ベクター画像(※)をテキストプロンプトから生成することができます。

Adobe Illustrator内の「テキストからベクター生成」から使用可能です。

※ピクセルではなく、数値と計算式によって構成された画像。どれだけ拡大・縮小を繰り返しても、画像が粗くなることなく表示されるのが特徴

画像は公式Xより引用

Adobe Firefly Design Model

Adobe Firefly Design Model」は、Adobe Expressに搭載される生成AIモデル。同モデルは、Adobe Expressのテンプレートでトレーニングされており、印刷・SNS・WEB広告などのAdobe Expressで編集可能なアスペクト比であれば、テンプレートデザインを生成することが可能です。

Adobe Express内の「テキストからテンプレート生成(ベータ版) 」から使用することができます。

画像は公式Xより引用

また、テンプレート生成機能に加えて、2023年初めにAdobe Photoshopに搭載された「生成塗りつぶし機能」もAdobe Expressに追加されました。テキストプロンプトで、画像にオブジェクトや人物を挿入、削除、置換できます。

画像は公式ドキュメントより引用

Adobeは、生成AIの発展にはクリエイターによるコミュニティの存在が不可欠だとし、Adobe Fireflyのトレーニング用に使用された作品の提供者が実用的なメリットが得られる報酬モデル「Adobe Fireflyコントリビューターボーナス」を発表。

さらに、生成AIにフィードバック機能が搭載していることを説明し、ユーザーからの報告をもとに生成AIの改良を行っていくとしています。

発表記事の本文はこちらをご確認ください。

クリエイティブの未来はAdobe Fireflyにあり〜新次元の創造性を解き放つ生成AIの新機能をご紹介

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