NVIDIA、AIを使ったアップスケーリング技術の最新版「DLSS 3.5」を発表。すべてのGeForce RTXシリーズで利用可能

2023.08.24
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この記事の3行まとめ

  • NVIDIA、AIを使ったアップスケーリング技術の最新版「DLSS 3.5」を発表
  • レイトレーシングのクオリティ向上を図る「Ray Reconstruction」が追加
  • 今秋リリース予定。すべてのGeForce RTXシリーズで利用可能

NVIDIAは、AIを利用したアップスケーリング技術「DLSS(Deep Learning Super Sampling)」の最新バージョン「DLSS 3.5」を発表しました。

DLSSは、GeForce RTX GPUTensorコアでAIを活用し、低解像度の画像をアップスケールするための技術。最新版であるDLSS 3.5は今秋リリース予定で、『Cyber​​punk 2077』や『Alan Wake 2』などが対応すると発表されています。

(画像は公式サイトより引用)

DLSS 3.5では、AIを利用してレイトレーシングのクオリティ向上を図る「Ray Reconstruction」が追加されます。

従来のレイトレーシング パイプラインでは、ライティングの処理過程によって発生するノイズを、デイノザーによって除去・ピクセル補完を行います。デノイザーで採り入れられている主な手法は「Spatial Accumulation」「Temporal Accumulation 」がありますが、残像の発生や、映りこみが起こらないなどの問題が発生するといいます。

また、デノイザーによってレイトレーシングの低質化、アップスケーリングを阻害してしまうこともあると発表されています。

「Spatial Accumulation」と「Temporal Accumulation 」のイメージ(画像は公式サイトより引用)

デノイザーの失敗例(画像は公式サイトより引用)

今回新たに追加されたRay Reconstructionは、機械学習によって光線の情報を再構成するAIシステム。DLSS 3より5倍のデータを使って訓練されたAIが用いられ、従来より高クオリティな描画が可能になるとのこと。

Ray Reconstructionの処理方法(画像は公式サイトより引用)

車のヘッドライトがより自然に光を照らしている(画像は公式サイトより引用)

水たまりに映り込む文字が鮮明化したことがわかる(画像は公式サイトより引用)

DLSS 3.5は、すべてのGeForce RTXシリーズのGPUで利用可能です。なお、オプティカルマルチフレーム生成機能が利用できるGPUは、引き続きRTX 40シリーズのみ。

(画像は公式サイトより引用)

DLSS 3.5の詳細は、こちらをご確認ください。

NVIDIA DLSS 3.5: Enhancing Ray Tracing With AI; Coming This Fall To Alan Wake 2, Cyberpunk 2077: Phantom Liberty, Portal with RTX & More

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