この記事の3行まとめ
- サイバーエージェントのコアテク、Unity 6.6の新アセットビルド・ロードシステム「Content Directories」の解説記事を公開
- 「1アセット=1 Content File」のレイアウトと専用ファイル形式の採用で、従来システムのパッキング粒度とパフォーマンスのトレードオフを解消
- 「Loadable」という新しい弱参照クラスが導入され、任意のタイミングでアセットの遅延ロードが可能に
サイバーエージェント ゲーム・エンターテイメント事業部 コア技術本部(以下、コアテク)は2026年7月30日(木)、『AssetBundle に代わる新システム! Unity 6.6 の Content Directories を紐解く』と題した記事を、同本部の技術ブログにて公開しました。
本記事では、Unity 6.6の新システムである「Content Directories」について、機能の利用方法や内部設計などが解説されています。
(画像はブログ記事より引用)
「Content Directories」はUnity 6.6で導入される、AssetBundleに代わる新しいアセットのビルド・ロードシステムです。
従来のAssetBundleには、パッキングの粒度とパフォーマンスがトレードオフになる課題があり、最適なパフォーマンスを得るには、アセットのロード特性に応じて開発者がパッキング粒度を調整する必要がありました。一方Content Directoriesでは、パッキング粒度の手動調整が不要になるよう設計されており、ロードのパフォーマンスが改善されています。なお、Unity 6.6時点ではローカルコンテンツのみの対応で、ロードマップによるとUnity 7ではリモートアセットの配信にも対応する予定です。
ブログ記事では、基本的な使い方に加え、AssetBundleと比べたメリットや現状で不足している機能、低レベルな挙動の調査結果が紹介されています。
Content Directoriesのビルドでは、専用フォーマットの「Content File」が採用されています。エディタ上の1アセットファイルがビルド後の1ファイルに対応しており、「granular(粒状)」なファイルレイアウトが常に使用されます。これにより、同じアセットが複数のファイルに重複してビルドされることがなくなるほか、個別のアセットのみを明示的にメモリから取り除けます。
また、アセットの遅延ロードを実現する仕組みとして「Loadable」という新しい弱参照クラスが導入されました。
このクラスをScriptableObjectにリストとして持たせることで、実行時の任意のタイミングで遅延ロードが可能になります。さらに、最新の「Addressables」を利用している場合は、本システムをバックエンドとして組み込むことで、「Schema Driven Build」オプションによるビルドにも対応します。
Content Directory Schemaを追加したAddressablesグループのInspector。ビルドには「Schema Driven Build」という新しいオプションを使用する(画像はブログ記事本文より引用)
このほかブログ記事では、ビルドやシーンのロードといった基本的な使い方や、Build Analysisウィンドウによるビルド内容の確認に加え、マニフェストの構造、CAH(Content Addressable Hash)と呼ばれる仮想ファイルシステム(VFS)の仕組み、Content Fileを単体でロードする低レベルAPIといった内部設計の調査結果なども紹介されています。
また、付録として、Content Directoryのビルドを行うエディタ拡張の実装例も掲載されています。