この記事の3行まとめ
- ブラウザ上で動作するオープンソースのゲームエンジン「PlayCanvas Engine」、バージョン2.7.5にアップデート
- 3D Gaussian Splattingを用いた3DCGデータを圧縮する「SOGS」が導入
- 「SOGS」を活用したサンプルシーンも公開中。約1GBのデータを55MBに削減した結果を確認できる
2025年5月15日(木)、ブラウザ上で動作するオープンソースのゲームエンジン「PlayCanvas Engine」のバージョン2.7.5がリリースされました。
HUGE NEWS for 3D Gaussian Splatting! 📢
The PlayCanvas Engine adopts SOGS for 20x Compression of 3DGS. 🗜️
Load HUGE splat scenes even on mobile! 📱
Read More: https://t.co/oJfW9MInX4 pic.twitter.com/46pBywR3f9— PlayCanvas (@playcanvas) May 15, 2025
「PlayCanvas Engine」は、デジタルゲームやVR/ARコンテンツの開発ツールなどを展開する企業「PlayCanvas」が提供するゲームエンジン。デスクトップおよびモバイルブラウザで動作するツールで、HTML5・WebGL向けコンテンツを作成できます。
ブラウザ上のビジュアルエディタでCGなどを編集でき、同一プロジェクトのリアルタイム共同編集も可能。また、3D Gaussian Splatting(※)を用いて作成されたPLY形式の3DCGモデルデータにも対応しています。
※ ポリゴンやボクセルなどとは異なる方法で3D空間を表現する技術。複数の静止画をもとに3Dモデルを生成でき、生成精度の高さに対して高速なレンダリングが可能
ソースコードはMITライセンスのもと、GitHub上で公開されています。
「PlayCanvas Engine」の概要を日本語で紹介する、PlayCanvas公式YouTubeチャンネルで公開されている動画
バージョン2.7.5では、3D Gaussian Splattingの3DCGデータを圧縮する新たな方法「Self-Organizing Gaussians」(以下、SOGS)が導入されました。
3D Gaussian Splattingはフォトリアルで高品質な3DCGを作成できる一方、ファイルサイズの肥大化などを課題としています。このたび登場した「SOGS」は、3D Gaussian Splattingによる3DCGファイルのサイズを大幅に削減し、モバイル端末などにおいても高速な処理を実現できると述べています。
なおPlayCanvas Blogにて、「SOGS」で圧縮された3DCGデータを活用したサンプルシーンが公開中。約1GBのPLYファイルを55MBに削減したと報告しています。
(画像はサンプルシーンのスクリーンショット)
今後のアップデートでは、3DCGのフレームレート向上やアセットパネルの更新を実施予定とのこと。
そのほか、同社が提供する3DCGデータ編集ツール「SuperSplat」においても「SOGS」を用いたデータをエクスポート可能にする予定であると述べています。
バージョン2.7.5の詳細は、ニュースリリースおよびリリースノートをご確認ください。
「PlayCanvas Adopts SOGS for 20x 3DGS Compression」PlayCanvas Blog「PlayCanvas Engine 2.7.5」リリースノート|GitHub