この記事の3行まとめ
2025年1月16日(現地時間)、Godot Engineの最新バージョン「Godot 4.4」のベータ版「Godot 4.4-beta1」がリリースされました。
併せて、追加・改善された機能の解説記事がGodot Engine公式ブログにて公開されました。
Godot 4.4 beta 1 is finally here! This release had tons of editor quality of life features as well as performance improvements, we know you are going to love it. Oh, and I almost forgot to mention, we added embedded game debugging inside the editor!https://t.co/jYgegEiVeY
— Godot Engine (@godotengine) January 16, 2025
Godot Engineは、マルチプラットフォームに対応したゲームエンジンです。MITライセンスのもとオープンソースで提供されており、無料で使用可能です。
今回リリースされたGodot 4.4-beta1はあくまでもベータ版であり、十分にテストされていないため、問題が発生する場合もあるとのことです。
スクリプトとシェーダーがUIDによるリソース管理をサポート
Godot 4以前では、アセットなどの参照にファイルパスを利用していましたが、エディタ外からファイルを移動した際などにパスが正しく参照されなくなる問題がありました。
そこで、Godot 4以降のバージョンでは、UID(Unique identifier ※)を用いたリソース管理の導入が進められています。リソースにUIDを付与することで、より柔軟なファイル管理やデータの追跡が可能になります。
※ 対象の識別に用いられる一意のID
Godot 4.4では、UIDの管理対象となるリソースの種類が拡大。スクリプトとシェーダーがUIDによる管理を受けられるようになります。
Godot 4.4で加えられるUIDの変更点については、公式ブログ記事をご覧ください。
UID changes coming to Godot 4.4エディタのウィンドウ内でゲームを実行できる機能が追加
Godot Engineでは、エディタとゲームが別々のプロセスで実行されるため、2つが異なるウィンドウに分割されます。
Godot 4.4では、エディタのウィンドウ内でゲームを実行できるようになります。これにより、エディタ上でゲーム内のオブジェクトを選択するなどの操作が可能となります。
同機能はWindowsとLinuxでサポートされており、Androidでのサポートは次回のベータ版で開始されるとしています。
そのほか、3Dオブジェクトをほかのオブジェクトにスナップして移動する機能などがエディタに追加されています。
ライトマップのベイク処理が半透明のオブジェクトに対応
従来のGodotでは、ライトマップのベイク処理において、半透明のオブジェクトが不透明のオブジェクトとして扱われる問題がありました。
Godot4.4では、「LightmapGI」(※)が半透明のオブジェクトをサポートし、半透明のオブジェクトの影が適切にベイクされるようになりました。加えて、色のついた影のベイクもサポートされました。
※ ライトマップを用いるGodotのグローバルイルミネーション機能
そのほかにGodot 4.4-beta1で追加、改善された機能については、Godot Engine公式ブログをご確認ください。
「Dev snapshot: Godot 4.4 beta 1」Godot Engine公式ブログGodot Engine公式サイト