バンダイナムコエンターテインメントからキャリアをスタートし、『聖剣伝説 VISIONS of MANA』のディレクターも務めた小澤 健司氏が独立し、2024年末に設立した「スタジオサザンカ」。
このたび同社が中途採用の募集を開始したことを受け、ゲームメーカーズでは小澤氏にメールインタビューを実施。採用拡大の狙いや、同社が目指すスタジオの姿などについてお伺いしました。
バンダイナムコエンターテインメントからキャリアをスタートし、『聖剣伝説 VISIONS of MANA』のディレクターも務めた小澤 健司氏が独立し、2024年末に設立した「スタジオサザンカ」。
このたび同社が中途採用の募集を開始したことを受け、ゲームメーカーズでは小澤氏にメールインタビューを実施。採用拡大の狙いや、同社が目指すスタジオの姿などについてお伺いしました。
INTERVIEW / 浜井 智史
――スタジオ設立から約1年半、これまでの歩みを振り返りつつ、現在の開発体制や取り組みなど、ご状況についてお聞かせください。
2024年12月に設立したスタジオサザンカですが、昨年は信頼できる少人数のメンバーと外部パートナーを中心に、まず会社として仕事を継続できる土台を作る期間でした。
人数規模としても当時はまだ4名ほどでしたが、この期間においても目の前の仕事に忙殺されることだけはないように、常に数年後を見据えた企画立案や取り組みの可能性を模索したり、モノを作り続けていくための基盤や情報を少しずつ整えたり……。
今年はそうして植えた種が少しずつ芽吹きだしており、現状はポートフォリオと呼べるようなタイトルのラインナップも組めるようになりつつあります。
それに伴って人材の採用も増え、今では10名ほどの組織となりました。
現在は、自社オリジナルタイトルの開発、他社タイトルへの開発協力、他社との共同企画・プロデュースの3軸をベースに事業を展開しています。
開発協力では、企画やディレクションといった上流工程だけでなく、シナリオ、実装、アート制作など、プロジェクトの状況に応じて実働まで担っています。
プロデュースに関しては性質上言えないことも多いですが、ゲーム以外のプロデュースをご相談されることもあり、これにはいい意味で驚いています。
自社開発においてはUnreal Engine 5を軸に、企画職が早い段階からアイデアを実機上で試せる環境づくりにも取り組んでいます。
ゲームを作るうえでは「まず手を動かしたほうがいいこと」と、「手を動かす前にしっかり考えたほうがいいこと」の切り分けが重要ですが、とくに前者を試しやすくすることで、モノづくりの精度を高めることも可能となります。こうした部分は仕組みでフォローできるように進行中です。
STUDIO SASANQUA: new game development studio announcement
――今回、採用ページを公開し、規模拡大を行う背景についてお聞かせください。また、どのような組織を目指していますか?
市場のお客様に「ひとつのゲームメーカー」として受け入れていただくには、もちろん1本のヒット作を生み出すことも大切ですが、それ以上に「タイトルの群」が必要だと考えています。
「RPGといえば」「アクションといえば」と問われると、頭の中にさまざまな会社様が思い浮かぶことと思いますが、そうした印象は「ひとつのヒット」ではなく、複数のタイトルによって生まれるものですよね。
こういった一定のイメージを持たれ、今後サザンカが仕掛けることに対する期待感を醸成できた先を目指すために、今回は採用を拡大することにしました。
目指しているのは、職種ごとに仕事を受け渡すだけの組織ではありません。プロデューサーやディレクター、プランナー、エンジニア、アーティストが、それぞれの専門性を持ちながら、ゲームを作品としても商品としても見つめ、そこで得られる体験と、ユーザーまで届く道筋を一緒に考えられるチームです。
自分の持つ経験やスキルの中で、なにを使って仲間と組織に自分の意志を浸透させていくか。
仲間の持つ情熱や思いを、どれだけ深く理解して自分の考えやアイデアに役立てることができるか。
一筋縄ではいかないことに向き合いながら、同時に焼き増しの誘惑とも戦える、純度の高い組織を志向しています。
――小澤さんが考える“良いゲーム”とはなにか、それがスタジオサザンカの開発にどのように反映されているかをお聞かせください。
遊び終えた後に思い出される回数が多いゲームは、“良いゲーム”だと考えます。
ジャンルに拠らず、ゲームはどこまでいっても“経験できる絵本”だと私は思っています。登場人物の選択を見て自分の過去を思い出したり、誰かに自分の経験を話したくなったり、ものの見方がほんの少し変わったりする。ゲームが物語を見るだけでなく、自分で選び、動かし、失敗するメディアだからこそ、そうした感情を強く残せると思っています。
ただし、「テーマや物語が良ければ、操作しづらさや分かりにくさまで許される」とは考えていません。ゲームとしての快適性が担保されていないとノイズが生まれ、結局届けたい体験が十全に届かないからです。
個別の開発においても、テーマ、ゲーム性、アート、操作感を別々に捉えるのではなく、ひとつの体験として噛み合わせるために、必要な考え方やワークフロー、仕組みは何か?をじっくり検討・検証する作り方をすることが多いです。エモがっているだけではゲームは完成しませんからね。
――今後、どのようなゲーム開発や事業展開を行っていく予定ですか?現時点でお話しいただける範囲で、展望をお聞かせください。
ゲーム開発は……現時点で発表しているタイトルがなく、言えることが少なくすみません!
しかし、最終的に開発スタジオに、そしてソフトメーカーになり――生み出されたキャラと世界観をできうる限りの方法で守り育て、ゲーム以外の方法でも多面的に届けてファンに満足してもらうためには、まだまだ自社に得なければいけない機能も役割も多いです。
今後はこれを少しずつ得ながら、同時に即活用していく形で事業展開を行っていきます。言い換えれば、ゲームを作ることにも、届けることにも関わらない事業に脇目を振ることはないです。
新しい取り組みももうすぐ!どこかで発表されますので、お楽しみにー!
スタジオサザンカ 公式サイト小澤 健司氏 Xアカウント
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