この記事の3行まとめ
- アークシステムワークス、3Dモデルのアウトラインを描画する手法「背面法」について解説した動画を公開
- 同社が「CEDEC2024」で実施した、『GUILTY GEAR』シリーズにおける背理法の実装手法に関する講演の動画を編集したもの
- 今回の動画はPart1として、背面法の概要や基礎知識、メリットなどを解説している
アークシステムワークスは2025年4月16日(水)、『3Dでキレイな線を引くために。ギルティギアシリーズのトゥーンライン制御テクニック Part1【アークシステムワークス公式】』と題した動画を公開しました。
【動画公開📺】
アークシステムワークス開発陣による動画企画
「#ASWアカデミー」再始動!第一弾「3Dでキレイな線を引くために。ギルティギアシリーズのトゥーンライン制御テクニック Part1」を公開しました。https://t.co/pgDVNUzfJc… pic.twitter.com/Q248YRGKaM
— アークシステムワークス広報部【公式】 (@ARC_CorporatePR) April 16, 2025
本動画は、「CEDEC2024」にて同社が実施した講演「3Dでキレイな線を引くために。ギルティギアシリーズのトゥーンライン制御テクニック」の動画を編集したもの。このたび同社が再始動したという企画「アークシステムワークスアカデミー(ASWアカデミー)」の第1弾として公開されました。
講演では、『GUILTY GEAR』シリーズにおけるキャラクターの3Dモデルにアウトライン(輪郭線)を描画する手法を解説しています。登壇者はリードモデラー・テクニカルアーティストの本村・C・純也氏。
このたび公開された動画はPart1と題して、3Dモデルにアウトラインを付与する手法のひとつ「背面法」(※)の概要や基礎知識を解説しています。
※ 対象のモデルに対してメッシュの法線を反転させたポリゴンを生成し、裏面を描画しないマテリアルをポリゴンに設定することで輪郭を描画する手法
『3Dでキレイな線を引くために。ギルティギアシリーズのトゥーンライン制御テクニック Part1【アークシステムワークス公式】』
『GUILTY GEAR』シリーズで背理法を採用した理由として、アウトラインの表示場所や線の太さなどを調整しやすいことや、ゲームエンジンとDCCツール双方で簡単にプレビューが行えるといったメリットを挙げています。
一方、処理負荷が大きい点や、線の太さを維持するのが難しい点などがデメリットだと語っています。
また動画では、背理法を理解するために必要な基礎知識として、ポリゴンの表裏に関する仕組みや、メッシュの複製の仕方などを解説しています。
『GUILTY GEAR』シリーズ最新作『GUILTY GEAR -STRIVE-』のゲーム画面。背面法によりアウトラインを表示することで、背景とキャラクターの境目が判別しやすくなっている
そのほか、同じメッシュを2回続けて描画することで背理法に用いるメッシュの個数を減らし、負荷を抑制する「マルチパスシェーダー」をアンリアルエンジンで使用した事例なども紹介しています。
動画のラストでは次回の解説内容を予告。『GUILTY GEAR』シリーズにおける背面法の実装事例をもとに、カメラとの距離やFOV(視野)などに応じた適切なアウトラインの描画などについて解説するとのこと。
詳細は同社のYouTube動画をご確認ください。
3Dでキレイな線を引くために。ギルティギアシリーズのトゥーンライン制御テクニック Part1【アークシステムワークス公式】 | YouTube