この記事の3行まとめ
- Aiming、『V24 – キャラクター「トワリカ」のモデル制作』と題した記事を公開
- デモ映像制作プロジェクト「V24」における、女性キャラクター「トワリカ」の3Dモデル作成事例を紹介
- モデリングやテクスチャ・マテリアル作成、HDRPを活用したシェーダー作成などを解説している
Aimingは2025年2月12日(水)、『V24 – キャラクター「トワリカ」のモデル制作』と題した記事を、自社の開発ブログにて公開しました。
同記事は、Aiming・ドキドキグルーヴワークス・Skyartsによる共同プロジェクト「ビジュアルアートデモ2024(V24)」において作成されたデモ映像に登場する、オリジナルキャラクター「トワリカ」の3Dモデル制作事例を紹介しています。
(画像はブログ記事より引用)
「V24」は、デザイナーのスキル向上と技術力のPRを目的に、デザイナーのみで構成されたチームでデモ映像を制作するプロジェクト。
UnityのHDRP(High Definition Render Pipeline)や市販のプラグインなどを導入し、普段の製品開発ではコストや要件などの制約により採用されない手法や技術を盛り込んでいます。
同記事では、「トワリカ」の3Dモデル制作事例をもとに、キャラクターモデリングやテクスチャ・マテリアル作成、HDRPを活用したシェーダー作成などを解説しています。
「トワリカ」の3Dモデルは、ポリゴン数35,000(Tri)、テクスチャは4種類(Albedo/Mask/Normal/Emissive)×7箇所で作成されている(画像はブログ記事より引用)
「トワリカ」のモデルを作る際は、コンセプトアートの特徴や雰囲気を3Dで再現するため、ラフモデルにボーンを入れて元イラストと同じポーズを取らせて比較するといった工夫が行われています。
「トワリカ」のラフモデル(画像左)とコンセプトアート(画像右)を同じポージングで比較した図(画像はブログ記事より引用)
マントのシミュレーションには、Unity用の揺れもの制御アセット「Magica Cloth」を使用。布のしわなどはシミュレーションで表現せず、モデル本体に折れ目を入れ込んでいます。
(画像はブログ記事より引用)
テクスチャ・マテリアルは「Substance 3D Painter」で作成。光沢や縫い目など、実物の素材を参考にしながら質感を表現します。
「Substance 3D Painter」に搭載されているさまざまなフィルターやジェネレーターでテクスチャ・マテリアルを自動生成し、細部をペイント機能で調整しています。
フィルターやジェネレーターは、「Substance 3D Designer」で自作も可能(画像はブログ記事より引用)
キャラクターシェーダーは、HDRPのLitシェーダーをベースに、以下の機能を追加しています。
- カラー演算(加算と乗算)
- ディゾルブ
- SSSサブ・サーフェース・スキャッタリング(擬似的な肌の透ける表現)
- リムライト(輪郭の光彩)
- 方向性リムライト(照り返しの表現)
- MatCapの機能
- 追加した機能のマスクテクスチャ
追加した機能はキャラクターシェーダーにおける定番であり、モデルの表現に関わる方は覚えておくとよいと語られている(画像はブログ記事より引用)
記事中ではそのほかにも、デザイナーがシェーダーの機能を把握しやすいようにグラフでシェーダーを作成したことや、HDRPで物理ベースのライティングを設定する際に確認用のシーンを用意することの重要性などが語られています。
詳細はブログ記事をご確認ください。
V24 – キャラクター「トワリカ」のモデル制作 | Aiming 開発者ブログ