Macの動画編集ソフト「Final Cut Pro」、13年ぶりの新バージョン「11」がリリース。AIを利用した強力なマスク機能や、キャプションの自動生成機能などを搭載

Macの動画編集ソフト「Final Cut Pro」、13年ぶりの新バージョン「11」がリリース。AIを利用した強力なマスク機能や、キャプションの自動生成機能などを搭載

2024.11.15
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この記事の3行まとめ

  • Apple、動画編集ソフト「Final Cut Pro 11」をリリース
  • AIによる強力なマスク機能や3D映像の編集機能が使用可能に
  • iPad用「Final Cut Pro」やカメラアプリ「Final Cut Camera」などもアップデートが行われている

Appleは2024年11月13日(現地時間)、動画編集用ソフトウェア「Final Cut Pro 11」のリリースを発表しました。

また、Final Cut Pro for iPadや、カメラアプリ「Final Cut Camera」などのアップデートも行われています。

(画像はニュース記事より引用)

2つのAIツールを新たに搭載した「Final Cut Pro 11」

「Final Cut Pro 11」は、macOS向けの動画編集用ソフトウェアです。前バージョンの「Final Cut Pro X 10」は2011年6月にリリースされており、約13年ぶりのメジャーアップデートとなります。

本バージョンでは、AIを使用した新たなツールが搭載されています。1つは「Magnetic Mask」と呼ばれる機能で、ビデオクリップ内の人物やオブジェクトの切り抜きが容易にできると述べています。

人物だけでなく、車などのオブジェクトも分離可能(画像はニュース記事より引用)

もう1つのAIツールは「Transcribe to Captions」。同社のトレーニングによる大規模言語モデルを用いて、クローズドキャプション(※略称CC。台詞、効果音、音楽など音声トラックの情報を文字で起こす字幕)をタイムラインに自動生成できます。

(画像はニュース記事より引用)

また、Apple Vision Pro、iPhone(15 Pro以上のバージョン)などを用いて撮影した「Spatial Video(3D映像)」の編集にも対応しました。左右の目それぞれの映像に分けてプレビューし、エフェクトの追加や色補正が行えます。

編集した映像は、メディアライブラリにエクスポートできるほか、Apple Vision Proでの表示、動画サイト「Vimeo」へのアップロードも可能です。

左右の目それぞれの映像を分割したプレビュー(画像はニュース記事より引用)

iPad用「Final Cut Pro」は、アップデートでタッチ操作がさらに便利に

「Final Cut Pro for iPad」は、バージョン2.1へのアップデートが行われました。本アップデートでは、タッチ操作に最適化されたさまざまな機能が追加されています。

Appleシリコンによりサポートされる「Enhance Light and Color」機能では、色味やコントラスト、明るさなどをタッチ操作で直感的に調節できます。

(画像はニュース記事より引用)

また、映像に絵や文字を直接書き込んでアニメーション化する「ライブ描画」機能向けに、水彩やクレヨン、万年筆などの新たなインクが使えるようになりました。

その他、クリップの高さに合わせて映像の拡大率を調節できる「垂直ピンチ」のジェスチャーや、新たなモジュール式トランジションなども追加されています。

「ライブ描画」で使えるインク(画像はニュース記事より引用)

ほかにも、カメラアプリ「Final Cut Camera」では録画のファイルサイズ削減、音楽制作ソフトウェア「Logic Pro」では新たなプラグインが追加されるなど、多くのアップデートが行われています。

「Final Cut Pro 11」は、Mac App Storeより45,000円で購入できます。なお、従来バージョンのユーザーは無料でアップグレード可能とのことです。

また、新規ユーザー向けに、90日間の無料トライアル製品ページにて提供されています。

詳細は、こちらをご確認ください。

Final Cut Pro 11 begins a new chapter for video editing on Mac | Apple Newsroom「Final Cut Pro」製品ページ

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