Unity Museのテクスチャ生成機能のAIモデルがアップデート。石畳や木材がより精細に、奥行きも表現

2024.03.09
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この記事の3行まとめ

  • Unity TechnologiesがUnity Museのテクスチャ生成AIモデルを改善したことを発表
  • 木材・レンガ・コンクリート・皮革・金属・砂利・土などのマテリアルの生成精度が上がっている
  • ハイトマップもデフォルトで16ビットになり、奥行き表現が改善

Unity Technologiesは、Unity Museのテクスチャ生成AIモデル「Photo-Real-Unity-Texture-1」の改良版「 Photo-Real-Unity-Texture-2」が利用可能になったことを発表しました。

Unity Museは生成AIをベースとした機能で、今回アップデートしたテクスチャ生成機能のほかに、スプライト生成、チャットAI(ベータ)、アニメーション生成(プレリリース)などがあります。

Unity Muse のテクスチャ機能では、プロンプトまたは画像による入力からPBR対応マテリアルを生成します。その生成AIのモデルにはこれまでPhoto-Real-Unity-Texture-1が使われていました。これはUnity が所有またはライセンスを取得したデータを使ってゼロからトレーニングしたモデルで、潜在拡散モデルのトレーニングデータにインターネットから収集したデータを使っていません。

今回のアップデートにより使用モデルがPhoto-Real-Unity-Texture-2になり、ゲームでよく使われる木材・レンガ・コンクリート・皮革・金属・砂利・土などのマテリアルの改善がされています。

なお、Photo-Real-Unity-Texture-2は既にUnity Museに実装されており、利用可能です。

左がPhoto-Real-Unity-Texture-1で、右がPhoto-Real-Unity-Texture-2で生成した「cobblestone, grass」(画像はUnityブログより引用)

Terrain(地形)上の各点または頂点の高さを格納する、グレースケールテクスチャのハイトマップはデフォルトで 16 ビットになりました。これにより奥行きの表現も改善しています。

今後は特定の色・パターンの同時指定もUnity Museのテクスチャ機能に実装されるとのこと。 

左がPhoto-Real-Unity-Texture-1で、右がPhoto-Real-Unity-Texture-2で生成した「aged wood planks」(画像はUnityブログより引用)

Unity Museは、2024年春までの早期アクセスが展開中です。早期アクセス期間中は、有料サブスクリプションの契約者は上限なしでUnity Museを使用できます(※15日のトライアルの後、月額30ドル。JPYでの購入は不可。記事執筆時点)。

なお、早期アクセス期間終了後は、サブスクリプション契約者に配布されるその月のみ有効なMuse Pointsを消費しながらの生成となります。Muse Pointsは毎月3,000ポイントが配布され、1回のテクスチャアクションにつき8ポイントの消費となることが予定されています。

詳しくはUnityブログUnity Museのページをご確認ください。

「AI model improvements for higher-quality textures in Unity Muse」Unityブログ「Unity Muse で創造性を解き放つ」Unity Muse

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