『ストリートファイター6』にZBrushがいかに使われたかを解説するセッション動画が公開。キャラクターの個性を表現する筋肉表現とは

2023.12.08
ニュース見た目を良くする3DCGモデリング
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • 『ストリートファイター6』における「ZBrush」活用方法を解説した動画が公開
  • 3Dスキャンした人物のクリーンアップなどにも使われている
  • キャラクターごとに個性のある筋肉の表現方法についても語られる

Pixologicは、3DCGソフトウェア「ZBrush」の公式Youtubeチャンネルにて、『Street Fighter 6 – Capcom – 2023 ZBrush Summit』と題した動画を公開中です。

2023年9月29日~10月2日(日本時間)、PixologicはハリウッドでZBrushのイベント『ZBrush Summit 2023』を開催しました。本動画は同イベントにおけるアーカイブの一つです。

セッションには、『ストリートファイター6』の開発において、リュウなどの主要キャラクターモデルの制作およびモデルのクオリティ管理を担当した中平 銀氏と、テクニカルアーティストとして3Dスキャンやシェーダー作成のサポートを行った高木 康行氏が登壇。

ストリートファイター6』のキャラクターモデルを、ZBrushでどのように制作したかが語られました。

動画序盤では、カプコンZBrushとの関係や、同社におけるZBrushの活用方法が紹介されました。

カプコンは2004年、『モンスターハンター』のパッケージアートに使うCGモデルを作るため、ZBrushを初めて採用しました。その後、『バイオハザード5』のゲーム内テクスチャ制作からZBrushが本格的に導入されるようになりました。

(画像は『Street Fighter 6 – Capcom – 2023 ZBrush Summit』より引用)

ストリートファイター6の開発では、より説得力のあるアートを制作するリファレンスとして3Dスキャンが用いられました。

3Dスキャンデータのクリーンアップや、3Dスキャンデータに基づく素材の作成において、ZBrushが大きく役立ったとしています。

さまざまな体型の俳優にさまざまなポーズを取ってもらい3Dスキャン。データは、動きによる筋肉の変形に対する理解を深めるのに使われた(画像は『Street Fighter 6 – Capcom – 2023 ZBrush Summit』より引用)

その後は、ZBrushを使ったキャラクターの筋肉やしわを作成するワークフローについて解説。

さらに、キャラクターの造形に対していかに個性をもたせるかが、エディタ画面や実際のゲーム画面、コンセプトアートなどとともに説明されました。

(画像は『Street Fighter 6 – Capcom – 2023 ZBrush Summit』より引用)

動画本編は、こちらをご確認ください。

Street Fighter 6 - Capcom - 2023 ZBrush Summit|YouTube

関連記事

「Blender 4.3」正式リリース。EEVEEにおいてライトリンキングやグリースペンシルが使用可能に、ジオメトリノードには反復処理機能追加
2024.11.20
HoudiniでUSDを扱う「Solaris」にフォーカスした公式技術デモのプロジェクトファイル「Project Greylight」が公開。無料でダウンロード可能
2024.11.20
プレイヤーの動きによって波立つ水面をNiagaraで実装。ホラーゲーム『Still Wakes the Deep』開発者による水の表現手法を解説する記事が、UE公式ブログにて公開
2024.11.11
セガの社内向けテキスト『基礎線形代数講座』が書籍化。ゲームの3DCG技術などで必須な線形代数を基礎から学び直せる解説本、日本評論社より2025年1月に発売
2024.11.11
東京23区の3次元点群データが無料で公開。東京都が推進する「デジタルツイン実現プロジェクト」の関連施策として
2024.11.08
ジオメトリノードやグリースペンシルの理解につながるBlender製の映像作品『Project Gold』公開。制作に使われたアドオンも無料配布中
2024.11.08

注目記事ランキング

2024.11.14 - 2024.11.21
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

フォワードシェーディング(Forward Shading)
フォワードシェーディング オブジェクト毎にライティングの計算を行い、その計算結果を描画するレンダリング手法。フォワードレンダリングともいう。ディファードシェーディング(Deferred Shading)に比べてポストプロセスの自由度は低いが、(何も物を配置しなかった際にかかる)最低限の描画コストが低く、アンチエイリアス処理などにおいてフォワードシェーディングの方が有効な分野も存在する。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!