XREALは2025年12月1日(月)、東京・浜松町で開催されたイベント「XR kaigi」のキーノートにて、世界初公開となるARグラス新製品「XREAL 1S」を発表した。同日より予約を開始し、発売は2026年1月下旬予定。価格は67,980円(税込)。同時に、ARグラスに最適なモバイルバッテリー「XREAL Neo」も発表された。
TEXT / 松井 ムネタツ
EDIT / 種村 朋洋
目次
AIで2Dコンテンツを3Dに変換する世界初の機能
XREAL 1Sの最大の特徴は、X1チップのAI空間コンピューティング計算により、グラス単体で2Dコンテンツを3D化できる点だ。これはARグラスにおいて世界初の機能となっており、映画鑑賞やゲームプレイ時に、ほとんどの2Dコンテンツを3Dに変換して楽しめる。実際にその3D変換された映像をグラス越しに観てみたが、元から3D映像としか思えない映像だった。特別な機器を追加することなく、グラス単体で3D変換を実現できるのは画期的だ。
自社開発の空間コンピューティングチップ「XREAL X1」を搭載したことで3DoF空間スクリーン体験を実現しており、最大3ms M2Pという低遅延で快適な操作感を提供する。エントリーモデルとして設計されているが、高品質なAR体験を誰でも手軽に楽しめる製品となっている。
XREAL One Proとの性能比較
7月に発売されたばかりの上位機種「XREAL One Pro」と比較すると、XREAL 1Sは視野角が52度とやや狭い(One Proは57度)。また、XREAL One Proは別売りの「XREAL Eye」を装着すれば6DoFになるものの、S1はそういったオプションがないので3DoFのままである。前述の2Dから3Dへの自動変換機能はXREAL 1Sにしかない機能になっているので、エントリーモデルという位置付けを考えれば十分すぎる機能、そして価格と言えよう。
搭載チップは「XREAL X1」で、ディスプレイはソニーの0.68型 OLEDマイクロディスプレイを採用。解像度は片目1920×1200(1200p)と高精細だ。オーディオはBoseのカスタマイズ音響を採用しており、クリアな立体音響を楽しめる。
重量は82gと軽量で、長時間の装着でも疲れにくい設計となっている。また、3段階のエレクトロクロミック調光機能により、屋内外問わず快適な視聴環境を実現している。
「XREAL Neo」で外出先でのAR体験をサポート
同時に発表された「XREAL Neo」は、デバイスを充電しながらARグラス接続を可能にする、映像出力機能付きモバイルバッテリーだ。10,000mAh/38.7Whの大容量バッテリーを搭載し、外出先でも安心してAR体験を楽しめる。
重量は240gと軽量で、サイズは長さ121mm×幅72mm×厚さ17mm(最薄部、磁石・スタンド除く)。また、このXREAL NeoとXREAL 1Sを接続することで、Nintendo Switch 2の映像出力対応となり、外出先でも大画面でSwitch 2のゲームを楽しむことが可能となる。
内蔵ケーブルはフル機能対応USB-Cで、最大40W出力に対応。外出時の映画鑑賞やゲームプレイを長時間サポートする。XREAL Neoの価格は14,580円(税込)。
セット販売で6,000円お得に!
新製品の発売を記念して、「XREAL 1S」と「XREAL Neo」のセット販売も実施される。通常価格82,560円(税込)のところ、6,000円引きの76,560円(税込)で購入できる。また、XREAL 1Sを予約した方には特典として「XREAL Hub」がプレゼントされる。予約は2025年12月1日(月)より開始し、XREAL公式サイトや取り扱い販売店で受付中だ。2026年1月下旬より予約受付順に発送される予定だ。
エントリーモデルながら、AIによる2D→3D変換という画期的な機能を搭載したXREAL 1S。これまではガジェット好きな人が買う機器だったARグラスを「それ以外の一般ユーザーに広めていきたい」という戦略的な位置付けでもある。初めてARグラスに触れる方にも最適な製品として、今後の市場拡大が期待される。
XREAL One Pro / XREAL Neo 主な仕様
XREAL One Pro の主要スペック
XREAL Neoの主要スペック
「XREAL 1S」製品ページ「デバイスのみで2Dから3Dへ全機能変換を可能にした高性能ARグラス「XREAL 1S」予約販売開始」XREALプレスリリースパソコンゲーム雑誌、アーケードゲーム雑誌、家庭用ゲーム雑誌を渡り歩き、現在はフリーのゲーム系編集/ライター。マイベストゲームは『ウィザードリィ 狂王の試練場』で、最近だと『Forza Horizon』シリーズに大ハマリ。メインPCはAlienware Aurora。セガ・レトロゲーム系メディア「Beep21」副編集長をやりつつ、ボードゲームメディア「BROAD」編集長も兼任。
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