Godot Engineの最新バージョン「Godot 4.4」、正式リリース。Jolt Physicsをエンジン内に統合、エディタ内にゲーム実行ウィンドウ表示など多数アップデート

2025.03.05
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この記事の3行まとめ

  • Godot Engineの最新バージョン「Godot 4.4」が正式リリース
  • 物理エンジン「Jolt Physics」の搭載(実験的機能)や、ゲーム実行ウィンドウをエディタ内で表示する機能などが追加
  • 最適化による読込速度の高速化やスタッター(カクつき)を低減する新たなシェーダーの追加など、多数のアップデートが行われた

2025年3月3日(現地時間)、Godot Engineの最新バージョン「Godot 4.4」がリリースされました。

Godot Engineは、マルチプラットフォームに対応したゲームエンジンです。MITライセンスのもとオープンソースで提供されており、無料で使用可能です。

2025年1月には本バージョンのベータ版である「Godot 4.4-beta1」がリリースされており、その後、beta 2~3、RC 1~3を経て、このたび正式リリースされました。

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本バージョンでは、新たな物理エンジンとの統合や、「Godot 4.3」で追加された物理補間機能の3Dプロジェクト対応などのアップデートがハイライトとして挙げられています。

今回リリースされた「Godot 4.4」は、公式サイトからダウンロードできます。

「Godot 4.4」初期画面。ZIP形式でダウンロード・展開後、すぐに起動できる

物理エンジン「Jolt Physics」をGodot Engineに実験的機能として統合

「Godot Engine」と同様のMITライセンスのもとオープンソースで提供されている物理エンジン「Jolt Physics」が、Godot Engineに統合されました。現在は実験的機能のため、使用するためにはProject Settings > Physics > 3D > Physics Engineから物理エンジンを「Jolt Physics」に変更の上、設定の保存と再起動をする必要があります。

以前より拡張機能として実装されており、すでに多くの開発者がデファクト・スタンダードとして使用していたとのこと。また、Jolt Physicsの使用にあたり、Godot Physicsとの違いなどを解説したドキュメントも用意されています。

(動画は公式ブログより引用)

エディタのウィンドウ内でゲームを実行 / シーン内の要素をクリックして移動

「リソースの共有を避ける」「ゲームがクラッシュした際のデータ損失を防ぐ」といった理由から、Godot Engineではエディタと別のプロセスでゲームが実行されていました。

しかし、画面スペースが限られたユーザーなどに向け、ゲームウィンドウをエディタ内に埋め込むことができるようになりました(ベータ版での実装を正式実装)。

本機能は、現時点ではWindows / Linux / Androidでのみ利用できると述べられています。

また、ゲームの実行中/一時停止中にオブジェクトを選択し、移動や回転ができる機能も搭載されました。

(動画は公式ブログより引用)

物理補間が3D対応

「Godot 4.3」では2D限定で実装されていた物理補間機能が、3Dにも対応しました。

物理演算のティック更新をフレームレートの更新と独立して実行することで、ハードウェアの負荷を低減しつつ、オブジェクトの滑らかな動きを実現できます。

(動画はGitHubより引用)

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その他、最適化による読込速度の高速化や、シェーダーによるスタッター(カクつき)の低減、UIDのサポート、3Dオブジェクトのスナップ機能、Evaluatorタブの追加、Camera 3Dプレビュー、アニメーション機能の強化など、多数のアップデートやバグ修正が行われています。

なお、「Godot 4.3」で制作したゲームやアプリを「Godot 4.4」へ移行する場合、一部機能の互換性に影響する場合があるとのこと。影響のある変更については、ドキュメントの移行ガイドから確認できます。

「Godot 4.4」の詳細は、公式ブログをご確認ください。

「Godot 4.4」ダウンロードページ「Godot Engine」公式サイト

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