2024年9月26日(木)から29日(日)の4日間、幕張メッセで開催された「東京ゲームショウ2024」。第9会場では多数のインディゲームが展示されており、来場者の注目を集めていました。本記事では、美しいピクセルアートが目を引く『アリセンフォース:ヴォニミールの伝説』の会場レポートをお届けします。
TEXT / HATA
目次
美しいピクセルアートが特徴的な『アリセンフォース:ヴォニミールの伝説』
『アリセンフォース:ヴォニミールの伝説』は、Lemportが開発するアクションRPG。開発のコアメンバーは上海の有名ゲーム会社で5年以上の経験を積み、アクションRPGを専門にした会社を立ち上げて、今日に至っているとのこと。この2年の開発期間でメンバーを13人まで増やしており、急成長している様子が伺えます。
同社は現在2つのプロジェクトを進めており、今回のSelected Indie80では『アリセンフォース:ヴォニミールの伝説』を展示していますが、10月23日には『アリセンフォース:英雄試練』がSteamでリリース予定で、こちらも本作同様にピクセルアートとアクションが特徴となっています。
アクションRPGについての議論から生まれた開発チーム
本作はコアメンバーがSNSでアクションRPGゲームのニュースについて議論する中で、共通する情熱と自分たちでファンタジーの世界を作りたいという気持ちから制作がスタートしたとのこと。CEOのGen氏によると、特にアクション性に注力しているといい、ゲームプレイのコアになるバトルシステムは日々改善を行っており、2年の開発の中でフレームワークも改善を続けてきたそうです。
キャラクターのレベルに関係なく、自分のスキルによって強敵に打ち勝つリアルタイムバトルゲームを目指した同社は、あるアクションをキャンセルして次のアクションに移ることができるようにしたり、敵の攻撃に自身の攻撃を合わせるカウンターシステムを採用したり、空中コンボ攻撃もできるようにしたりと、プレイヤーが自由に行動し、楽しみながら先に進むことができるように設計しています。
多彩な武器とスキルでアクションRPGを楽しめるように設計
武器も数多くの種類が用意されており、『アリセンフォース:英雄試練』では ソード、クレイモア、ランス、ガン、ボウ、スタッフ、パンチといった攻撃があり、『アリセンフォース:ヴォニミールの伝説』ではダガー、アックス、シークレットウェポンといった追加キットも登場する予定とのこと。
各武器には専用のチャージ攻撃やユニークな能力があり、1つの武器につき約10個のスキルを利用できる上、性能強化(アップグレード)も可能。これらを組み合わせることによって多様なアクションができるようになっています。
なお、本作の開発環境はUnityで、アクションバトルシステムやワークフローをサポートするために専用のツールやプラグインを開発して制作を進めたそうです。
開発に携わるメンバーに影響を受けたゲームについて尋ねると、『オクトパストラベラー』『ドラゴンズクラウン』『テイルズ』シリーズ、『ゼノブレイド』シリーズ、『ダークソウル』、『ディアブロ』、『ドラゴンズドグマ』など、RPG作品が並びます。Gen氏のお気に入りのハードコアアクトゲームである『ゴッドハンド』など、本作はたくさんの憧れのタイトルからインスピレーションを得て制作されています。
HD-2Dでない独自の技術で描かれたピクセルアート
一見するとHD-2D表現に見える本作ですが、Gen氏によるとアクションゲーム用に最適化した、ピクセルスタイルのハンドペインティングと、Spineスケルトンのテクニックをベースとした技術で表現しているとのこと。
今年は大きく増えたインディーゲームブース。年々増えていくインディーゲームや開発者についてコメントを求めると、Gen氏は「ゲーム開発者なら誰もが心に夢の世界を持っていて、それを実現したいという情熱からスタートを切るべき」と述べ、常に高い目標を持ち、しっかりと立ち向かうことが重要と語りました。
『アリセンフォース:ヴォニミールの伝説』は来年秋にリリース予定です。
アリセンフォース:ヴォニミールの伝説|ストアページ東京ゲームショウ2024公式サイト5歳の頃、実家喫茶店のテーブル筐体に触れてゲームライフが始まる。2000年代にノベルゲーム開発を行い、異業種からゲーム業界に。ゲームメディアで記事執筆を行いながらゲーム開発にも従事する。
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