『NieR Replicant ver.1.22474487139…』におけるHoudiniの活用事例、トイロジックがブログで紹介。UVスクロールで複雑なエフェクトを作成

2024.05.13
ニュース3DCGHoudini
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • トイロジック、「『NieR Replicant ver.1.22474487139…』のゲームエフェクト制作におけるHoudiniの応用」と題した記事を公開
  • HoudiniでUVスクロールを使用し、複雑なエフェクトを作成する手法を解説
  • 『NieR Replicant ver.1.22474487139…』と『Warlander』におけるHoudiniの運用実績を紹介する動画も公開されている

トイロジックは2024年5月9日(木)、「『NieR Replicant ver.1.22474487139…』のゲームエフェクト制作におけるHoudiniの応用」と題した記事を、同社の技術開発ブログ「トイログ」にて公開しました。

同記事では、アクションRPG『NieR Replicant ver.1.22474487139…』に登場する「シャハリヤールの箱」を題材に、Houdiniを応用したエフェクト作成プロセスを紹介しています。

同記事によると、「シャハリヤールの箱」は、特殊なシェーダーやフリップブックテクスチャを使用せず、デフォルトの半透明シェーダーにUVスクロールを適応するだけで、複雑なエフェクトを実現しているとのことです。

『NieR Replicant ver.1.22474487139…』に登場する「シャハリヤールの箱」

記事中では、四角錐状の3Dモデルをねじり、Yスケールを縮小させて平面にすることで、箱の側面を作成する手法が紹介されています。

まず、四角錐状の3Dモデルを生成し、UVを作成します。その後、頂点アルファを作成し、bendノードでモデルをねじります。

(画像はトイログより引用)

その後、transformノードでYスケールを縮小し、平面状に加工します。これを2回イテレートしたものが箱の側面となります。

(画像はトイログより引用)

上記の手順で作成した箱の側面を正八面体にコピーすることで「シャハリヤールの箱」が完成します。

画像で使用されているCopy with StampノードはHoudini19.5以後に破棄されているため、記事中ではCopy to Pointsの使用が推奨されている(画像はトイログより引用)

また、同記事内には、『NieR Replicant ver.1.22474487139…』とオンライン対戦ゲーム『Warlander』における、Houdiniの運用実績の一部をまとめた動画が掲載されています。

「シャハリヤールの箱」のデモ映像を含む、『NieR Replicant ver.1.22474487139…』と『Warlander』におけるHoudiniの運用実績の紹介映像

「シャハリヤールの箱」の作成事例に関する詳細は、トイログのブログ記事をご確認ください。

「『NieR Replicant ver.1.22474487139…』のゲームエフェクト制作におけるHoudiniの応用」トイログ

関連記事

「Blender 4.3」正式リリース。EEVEEにおいてライトリンキングやグリースペンシルが使用可能に、ジオメトリノードには反復処理機能追加
2024.11.20
HoudiniでUSDを扱う「Solaris」にフォーカスした公式技術デモのプロジェクトファイル「Project Greylight」が公開。無料でダウンロード可能
2024.11.20
プレイヤーの動きによって波立つ水面をNiagaraで実装。ホラーゲーム『Still Wakes the Deep』開発者による水の表現手法を解説する記事が、UE公式ブログにて公開
2024.11.11
セガの社内向けテキスト『基礎線形代数講座』が書籍化。ゲームの3DCG技術などで必須な線形代数を基礎から学び直せる解説本、日本評論社より2025年1月に発売
2024.11.11
東京23区の3次元点群データが無料で公開。東京都が推進する「デジタルツイン実現プロジェクト」の関連施策として
2024.11.08
ジオメトリノードやグリースペンシルの理解につながるBlender製の映像作品『Project Gold』公開。制作に使われたアドオンも無料配布中
2024.11.08

注目記事ランキング

2024.11.14 - 2024.11.21
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

フォワードシェーディング(Forward Shading)
フォワードシェーディング オブジェクト毎にライティングの計算を行い、その計算結果を描画するレンダリング手法。フォワードレンダリングともいう。ディファードシェーディング(Deferred Shading)に比べてポストプロセスの自由度は低いが、(何も物を配置しなかった際にかかる)最低限の描画コストが低く、アンチエイリアス処理などにおいてフォワードシェーディングの方が有効な分野も存在する。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!