オープンソースのゲームエンジン『Godot 4.2』アップデート。GDExtensionのホットリロードに対応したほか、AMDのアップスケーリング技術「FSR 2.2」をサポート

2023.12.01
ニュースGodot
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この記事の3行まとめ

  • 『Godot 4.2』がリリース
  • GDExtensionのホットリロードに対応
  • AMDのアップスケーリング技術「FSR 2.2」をサポート

Godotは「Godot Engine」の最新バージョン『Godot 4.2』をリリースしました。

Godot Engineは、クロスプラットフォームに対応している2D・3Dゲーム用のゲームエンジンです。オープンソースで開発されているため使用料がかからないのも特徴です。

本記事では、バージョン4.2へのアップデートからいくつかをピックアップして紹介します。

タイルマップエディタにタイルを回転・反転する機能が搭載

タイルマップにタイルを回転・反転して配置できるようになりました。加えて、タイルマップエディタがリファクタリングされ、パフォーマンスが向上しています。

複数のグリッドを使用するタイルにも対応している

スクリプトエディタに「Code Region」機能が導入

GDScriptを編集するスクリプトエディタに、コードの領域を指定する「Code Region」機能が搭載されました。

コードを「#region ○○」(○○は領域名)と「#endregion」タグで囲うことで領域が設定されます。領域はエディタ上で1行に折りたためるようになるため、同じファイル内のコードを領域で分類することで可読性を向上できます。

右クリックメニューからも領域を作成できる

中心以外を原点とするメッシュのスケールに対応

3Dビューポートのギズモに、新たなスケール機能が導入されました。

従来のスケールでは、オブジェクトの中心のみを基点としていました。今回のアップデートにより、オブジェクトをボックスで囲ったときの各面を基点としてスケールできるようになります

新たなスケール機能は、コリジョンやCSG、ボリュームなどに対して使用できます。

3Dビューポートには、デカールやフォグなどが選択しやすくなるインジケーターの追加などの改善も施されています。

GDExtensionをホットリロード可能に

GDExtensionの変更をエディタを起動したまま反映させる、ホットリロードが可能になりました。これにより、変更のたびにエディタを再起動する工程が不要になります。

加えて、WebプラットフォームビルドにおけるDLL(ダイナミックリンクライブラリ)のロードをサポート。それに伴い、WebプラットフォームでGDExtensionが使えるようになりました。

AMDのアップスケーリング技術「FSR 2.2」をサポート

AMDが提供するアップスケーリング技術「FidelityFX™ Super Resolution(FSR) 2.2」を新たにサポートしました。FSRを使用して制作されたデモプロジェクト『Godot 42』が公開されています。

『Godot 42』プレイ動画

レンダリング関連では、Forward+とモバイルレンダラーに2D HDRレンダリングが導入されるなどのアップデートが行われています。

ここまで『Godot 4.2』の機能を紹介してきましたが、次期バージョン『Godot 4.3』も2024年初めのリリースを予定しているとのこと。

詳細は、Godot公式ブログをご確認ください。

Godot公式ブログ『Godot 4.2 arrives in style!』

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