灯りともるビルの窓の自動生成や速度制限に従って走行する乗り物が設定可能に。国土交通省が「PLATEAU-SDK-Toolkits-for-Unity」のベータ版をリリース

2023.07.13
ニュースUnity
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この記事の3行まとめ

  • 国土交通省が、PLATEAU SDK for Unity用のアドオン「PLATEAU-SDK-Toolkits-for-Unity」のベータ版 (v0.1.0)を公開
  • 「Rendering Toolkit」は環境設定・テクスチャの自動作成・LOD設定等をGUI上で可能にする
  • 「Sandbox Toolkit」は乗り物・人・プロップなどの配置及び操作、道路の設定などをGUI上で可能にする

国土交通省が、PLATEAU SDK for Unityで使用できる「PLATEAU-SDK-Toolkits-for-Unity」のベータ版 (v0.1.0)を公開しました。

PLATEAU(プラトー)」は、国土交通省が主導する、日本全国の3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化プロジェクトです。

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PLATEAU-SDK-Toolkits-for-Unityは、PLATEAUの提供する「3D都市モデル」のデータを利用したUnity上でのアプリケーション開発を支援するツールキット群です。

2023年度の本ツールキット群の開発はアジャイル方式で行います。年度内に3回程度、各Toolkitのベータ版がリリースされ、ユーザーからのフィードバックが開発に反映される予定です。

画像はダウンロードページより引用

PLATEAU-SDK-Toolkits-for-Unityは、PLATEAU SDK for Unity version 1.1.5のインストールを前提とするアドオンで「Rendering Toolkit」「Sandbox Toolkit」「Map Toolkit」「AR Toolkit」の、4つの機能で構成されています。

今回公開された機能は「Rendering Toolkit」と「Sandbox Toolkit」の2つです。

Rendering Toolkit

Rendering Toolkit」では、PLATEAUの3D都市モデルのグラフィックスを向上させる処理を行います。これにより、環境設定・テクスチャの自動作成・LOD設定等の機能をGUI上でできるようになります

環境システムの設定では、時間や天候の変更霧の濃さなどを設定が可能です。

テクスチャの自動生成では、3D都市モデルの建築物モデルに対してランダムにテクスチャを貼り付けることができます

「Snow」「Rain」「Cloud」で天候を変更できる。「Sun Color」「Moon Color」といった天体の色を変更可能な設定項目も(画像はRendering Toolkit 利用マニュアルより引用)

自動テクスチを貼り付けた状態で「Time of Day」を夜に変更すると高さのある建物を中心に窓のライトが表示される(画像はダウンロードページより引用)

Sandbox Toolkit

Sandbox Toolkit」は、PLATEAUの3D都市モデルを用いたゲーム開発、映像製作、シミュレーション実行などを支援する目的の機能です。

乗り物・人・プロップなどの配置及び操作、道路の設定などをGUI上で行えるようになります。

ただし、Sandbox Toolkitの各機能を利用するためには、シーンに配置された3D都市モデルのオブジェクトにCollider(コライダー)コンポーネントを設定する必要があります。

走行ルートを設定したうえでそのトラックの制限速度を設定できる(画像はSandbox Toolkit 利用マニュアルより引用)

ベンチや車止め、横断歩道など日本の都市によくある施設器具のプロップがドラッグ&ドロップで配置できる。このほか人物や乗り物も用意されている(画像はSandbox Toolkit 利用マニュアルより引用)

公開された機能の検証済環境は以下の通りです。

推奨OS

  • Windows11
  • macOS Ventura 13.2

Unity Version

  • 2021.3.27f1(LTS)

Rendering Pipeline

  • URP
  • HDRP

また、レンダリング機能のうち、Built-in Rendering Pipelineではこれらの機能は動作しないため注意が必要です。

詳細は、ダウンロードページをご確認ください。

「PLATEAU-SDK-Toolkits-for-Unity」ダウンロードページProject PLATEAU ホームページ

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