この記事の3行まとめ
- Epic Gamesが、「Habitat 67」を再現する建築プロジェクト『Hillside』の制作プロセスを解説する記事
- スキャンデータをRealityCaptureで処理することで、「Habitat 67」の3Dモデルを作成
- DCCツールで制作したモデルはDatasmithを使ってインポートした
Epic Gamesは、Moshe Safdie(モシェ・サフディ)氏が設計した集合住宅「Habitat 67」を再現するプロジェクト『Hillside』の制作プロセスを解説する記事を、自社ブログにて公開しました。
プロジェクトの制作風景を紹介する動画『Exploring the Hillside Sample Project with Safdie Architects and Neoscape | Unreal Engine』
『Hillside』は、Unreal Engine(以下、UE)を使用した建築ビジュアライゼーションのサンプルプロジェクトです。UEマーケットプレイスからプロジェクトデータが入手できるほか、ブラウザ上で動作するWeb版も用意されています。
公開された記事では、設計当時のHabitat 67のコンセプトに加え、『Hillside』の制作に使用された技術を解説しています。
UE5上の『Hillside』プロジェクト(動画はブログ記事より引用)
Habitat 67には、実現には至らなかった構想も存在します。制作チームは、それらの構想を具現化する前に、まず既存のHabitat 67をスキャンし3Dモデル化するところから始めました。
3Dモデル化には、カメラとLiDARを搭載したドローンによる計測データと、別のドローンが撮影した4,136枚の画像が使用されました。これらのデータをRealityCaptureで処理することで、Habitat 67の3Dモデルを作成できたと言います。
(動画はブログ記事より引用)
未完成部分の3Dモデルは、Rhinoと3ds Maxで制作されました。モデルはDatasmithを使用してUE5にインポートできるため、数時間から数日も作業時間が短縮できたとのこと。
モデルは、インポート後にUE側で植物などの装飾を行ったという(動画はブログ記事より引用)
また、NaniteによってLODや遠くの樹木を板ポリゴンで表現するなどの手法を用いる必要がなく、合計で45億以上のトライアングルが存在するシーンを実現可能だったとしています。
Naniteメッシュを視覚化した様子(動画はブログ記事より引用)
詳細は、ブログ記事『ドリーム ビルダーズ:Unreal Engine および RealityCapture サンプル プロジェクトで、Habitat 67 の当初の構想を再現』をご覧ください。
『ドリーム ビルダーズ:Unreal Engine および RealityCapture サンプル プロジェクトで、Habitat 67 の当初の構想を再現』 Unreal Engine 公式ブログ『Hillside サンプル プロジェクト』 Unreal Engine マーケットプレイス