Adobe Photoshop、不要な部分を取り除く「削除ツール」などアップデート。Beta版の「ジェネレーティブ塗りつぶし」では画像の生成・拡張も

2023.05.24
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この記事の3行まとめ

  • Adobe Photoshopがバージョン24.5にアップデート
  • 画像の不要な部分を自然に取り除く「削除ツール」など機能強化
  • Beta版の「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能では生成AIの活用により、オブジェクトや背景の生成、画像の拡張などができる

Adobe Photoshopデスクトップ版バージョン24.5にアップデートされました。いくつかの機能強化が行われたほか、Beta版アプリケーションに生成AIを活用した「ジェネレーティブ塗りつぶし」機能が追加になっています。

削除ツール

画像の中の不要な部分を自然かつ簡単に取り除く「削除ツール」が追加されました。オブジェクトにブラシをかけると、対象のオブジェクトを削除し、画像全体の整合性を保持しながら自動的に背景を塗りつぶします。

背景を補正しながら人物を削除(画像は公式サイトより引用)

色調補正

色調補正」は、ピクセル値を変えずに画像のカラーや色調を補正する機能です。アップデートで色調補正のプリセットにポートレート、風景、写真の修復、クリエイティブ、白黒、映画的が追加されました。

新たに6つのプリセットが追加(画像は公式サイトより引用)

グラデーションツール

グラデーションツール」は、複数のカラー間で段階的なブレンドを作成する機能です。新しいカンバス上のコントロールとリアルタイムで結果を確認できる「ライブプレビュー」が導入されたことで、作業をより高速化させることができます。

グラデーションウィジェットでグラデーションを調整し、リアルタイムで確認できる(画像は公式サイトより引用)

コンテキストタスクバー

実行した作業に最も関連性の高い次の作業をサジェストする「コンテキストタスクバー」が追加されました。例えば、オブジェクトが選択されると、コンテキストタスクバーに選択とマスク、ぼかし、反転、調整レイヤーを作成、選択範囲を塗りつぶすなどの関連性の高いオプションが表示されます。

次のステップを予測して表示する(画像は公式サイトより引用)

ジェネレーティブ塗りつぶし

ジェネレーティブ塗りつぶし」は、Adobe PhotoshopのBeta版でのみ使用できる、生成AIを活用した機能です。同機能では、以下の操作が可能です。

オブジェクトを生成:選択された領域内で、テキストプロンプトで指定されたオブジェクトを生成。

背景を生成:被写体の背景を選択後、テキストプロンプトから新しいシーンを生成。

画像を拡張:画像のカンバスを拡張し、空白の領域を選択します。プロンプトを使用しないで生成すると、シーンがその雰囲気に合わせて拡張される。プロンプトで生成すると、シーンの残りの部分を拡張しながら、コンテンツが画像に追加される。

オブジェクトを削除:削除するオブジェクトを選択し、プロンプトを使用せずに実行すると、オブジェクトを削除する。

テキストプロンプトからオブジェクトを生成(画像は公式サイトより引用)

テキストプロンプトから背景を生成(画像は公式サイトより引用)

画像の雰囲気にあわせた拡張(画像は公式サイトより引用)

ジェネレーティブ塗りつぶし」は今後数か月かけて強化され、年末までに Photoshop のほとんどのユーザーに提供する計画とのことです。なお、Adobe PhotoshopのBeta版の導入方法についてはこちらをご確認ください。

Adobe Photoshopバージョン24.5アップデートの詳細はこちらをご覧ください。

Photoshopがバージョン 24.5にアップデート。機能強化に加えBeta版にジェネレーティブAIを活用した新機能が追加ジェネレーティブ塗りつぶしで Photoshop の未来を体験

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