あの相棒が、もっと話のわかる人間に。SQUARE ENIX AI部、4/24に『ポートピア連続殺人事件』を題材にして自然言語処理を体験できるテックプレビューを無料配信

2023.04.22
ニュースAI
この記事をシェア!
twitter facebook line B!
twitter facebook line B!

この記事の3行まとめ

  • SQUARE ENIX AI部が自然言語処理のテックプレビューを公開
  • 1983年にリリースされたPCゲーム『ポートピア連続殺人事件』を題材に自然言語処理技術を体験できる
  • 2024年04月24日にSteamで無料公開を予定

SQUARE ENIX AI部が自然言語処理を用いたテックプレビュー『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』を2023年4月24日からSteamで無料配信します。

本テックプレビューの題材となっている『ポートピア連続殺人事件』は1983年にリリースされたアドベンチャーゲームです。このゲームでは、キーボードからキャラクターの行動を自由に入力する「コマンド入力式」というシステムが採用されていました。しかし、当時の自然言語に対するアルゴリズムの限界から、すべきことはわかっていても入力する「コマンド」がわからない、ということが起こっていました。

今回リリースされるテックプレビュー版では、自然言語処理(※)を用いてこの問題を解決。数限られたコマンドに縛られることなく、自然な日本語入力での対応が可能になっています。

※ 人間の話し言葉や書き言葉をコンピュータが理解し扱う技術。Natural Language Processing(NLP)

プレイヤーが入力した言葉を理解し、受け答えをしている(画像は公式サイトより引用)

本テックプレビューでは、NLU(※1)によりプレイヤーが入力した言葉を理解し、NLG(※2)により文章を生成することを可能にしています。ただし、雑談会話機能に関しては、NLGによってAIが非論理的な発言を生成する可能性があるため、テックプレビューでは機能が削除されています。雑談会話機能の提供は今後の研究次第、とのこと。

※1 Natural Language Understanding。自然言語理解。コンピュータが人の話し言葉や書き言葉を正しく理解するための技術。
※2 Natural Language Generation。自然言語生成。人の書いたものと遜色ない文章を生成する技術。

NLUによりプレイヤーの曖昧な指示でも会話が成立している(画像は公式サイトより引用)

音声認識の機能も実装されており、プレイヤーの声で文字の入力ができます。ただし、十分な体験を得るためには、CUDA対応のGPUと多くのVRAMが必要です。

このほか詳細については、SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』公式サイト や、SQUARE ENIX AI – DIVISION の記事をご確認ください。

『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』公式サイト『SQUARE ENIX AI Tech Preview: THE PORTOPIA SERIAL MURDER CASE』STEAM

関連記事

Stability AI、画像生成AIサービス「DreamStudio」をオープンソース化した「StableStudio」をリリース
2023.05.23
コロプラ、AI関連の活動・事例を紹介する記事を公開。AI使用の支援制度、社内ポータルサイトにChatGPT APIの組み込みなど
2023.05.23
3Dアニメーションキャラクターに自分で性格を設定してチャットできる!Google’s Partner Innovationチームが『Talking Character』を開発
2023.05.18
Googleの対話型AIサービス『Bard』が日本語に対応。利用モデルが「PaLM 2」へ移行し、PythonやFortranのコーディング機能が使用可能に
2023.05.12
オープンソースのチャットAI「StableVicuna」がリリース。「Stable Diffusion」の開発元が提供する、人間のフィードバックに基づく強化学習でチューニングしたAI
2023.05.04
AIチャットボットの振る舞いを「ガードレール」で制御。安全性確保をサポートする『NeMo Guardrails』、NVIDIAがオープンソースとして提供
2023.04.26

注目記事ランキング

2023.05.23 - 2023.05.30
1
『フォートナイト』で動く本格的なゲームが作れるツール「UEFN」とは?従来のクリエイティブモードから進化したポイントを一挙紹介!
2
フォートナイト上にオリジナルゲームを開発・公開できるPC専用エディタ『Unreal Editor For Fortnite(UEFN)』、ついにリリース!
3
【2022年5月版】今から始めるフォートナイトの「クリエイティブ」モードープレイ開始から基本的な操作方法まで解説
4
【STEP2】UEFNの基本的な使い方を覚えよう
5
UEFNのプロジェクトにもEpic MegaGrantsが適用されることが改めてアナウンス。採択されれば、約5,000ドルから25,000ドルの資金援助
6
【STEP3】オリジナルのアスレチックコースを作ろう
7
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧
8
【CHALLENGE3】UEFNの機能「ランドスケープ」を使ってオリジナルの地形を作る
9
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.5「島の設定」
10
【STEP1】「UEFN」を入手しよう
11
【CHALLENGE2-1】フレンドと一緒にゲームを作ろう――UEFNプロジェクトをチームメンバーとリアルタイムで共同編集する
12
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.1「アイテム系」
13
【STEP4-1】コース外に出たらデスする仕組みを作る
14
ゲームを開発し、フォートナイト上に公開できるPC専用エディタ『Unreal Editor For Fortnite(UEFN)』、Epic Games Storeに登場。3/23(木)リリース予定
15
【STEP4-2】リスポーンとチェックポイントの仕組みを作る
16
【STEP5-1】スタート時のカウントダウンを作る
17
『Minecraft』次回大型アップデートver1.20で桜バイオームが登場予定。Java版スナップショットで一足先に体験可能
18
フォートナイトとUEFNがv24.40にアップデート。クリエイターの作品が一覧表示される「クリエイターページ」が利用可能に
19
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.4「ゲームシステム系」
20
【STEP4-3】仕掛けを使って「坂を転がるボールのギミック」を組み込む
21
『Fortnite』クリエイティブモードで「スパイダーマン」と「ヴェノム」の世界を再現、一般参加可能のe-sports大会が開催
22
まるで『マイクラ』?ボクセル地形を生み出す無料アセット「VoxelPlugin Free」で”地形を掘ったり積み重ねたり”して遊んでみよう
23
【STEP5-2】ゴールの仕組みを作る
24
【STEP6-3】「オリジナルキャラクターを登場させよう」――キーボーとムラスケのメッシュをインポート
25
【STEP6-1】「オリジナルキャラクターを登場させよう」――Fabでアセットをダウンロードしよう
26
【STEP6-4】インポートしたアセットを使ってギミックを作る
27
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.2「ユーティリティ系」
28
Epic Games、UEFNとフォートナイト クリエイティブモードを紹介したライブ配信のアーカイブを公開。制作の始め方からゲーム公開までの大まかな流れがわかる
29
フォートナイトがv22.30にアップデート!クリエイティブモードにて「バトルロイヤル島」が登場したほか、メモリ使用量を表示する新たなマップUIが追加
30
フォートナイト クリエイティブとUEFNで使える仕掛け一覧 Vol.3「プレイヤー系」
VIEW MORE

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

ビヘイビアツリー(Behavior Tree)
ビヘイビアツリー AIの思考、行動をツリー状の構造図で定義したもの。およびそのシステム。挙動の優先順位や条件を定義していくことにより、複雑なAI挙動をシンプルに実現できる。
VIEW MORE

Twitterで最新情報を
チェック!