この記事の3行まとめ
- Microsoft、AI活用の最適化を目指したPCのカテゴリ「Copilot+ PC」を発表
- PC内から必要な情報を探し出す「Recall」、画像生成・編集機能「Cocreator」など、AI処理をローカル上で実行できる
- Surfaceや、Acer、ASUSなど各種メーカーが「Copilot+ PC」準拠のPCを販売予定
Microsoftは2024年5月20日(現地時間)、AI活用の最適化を目指したPCのカテゴリ「Copilot+ PC」を発表しました。
(画像はニュースページより引用)
「Copilot+ PC」は、AI処理をローカル上で行うことを目的に設計されたカテゴリです。
同カテゴリの要件として、NPU(※)の処理性能は40TOPS以上と定められています。
※ 「Neural Processing Unit」の略称。AIでの処理に特化したプロセッサ
「Copilot+ PC」紹介動画
今回の発表に合わせて、Microsoftは同社のPCブランド「Surface」から、初の「Copilot+ PC」として「Surface Pro」と「Surface Laptop」を発表しました。
同製品は、Qualcomm製のSoC(※)「Snapdragon X Elite/Plus」を搭載することで、「Copilot+ PC」に求められるNPUの処理性能の要件である40TOPSに達しています。
※ 「System on a Chip」の略称。1枚の基板上に必要な機能を全て組み込み、システムとして使用できるようにしたもの
(画像はニュースページより引用)
「Snapdragon X Elite/Plus」を搭載した「Copilot+ PC」準拠の製品としては、Microsoftの他にも、Acer、ASUS、Dell、HP、Lenovo、Samsungといったメーカーも販売を予定しています。
Acerが発表した「Copilot+ PC」準拠のノートPC「Swift 14 AI」(画像は製品ページより引用)
ASUSが発表した「Copilot+ PC」準拠のノートPC「ASUS Vivobook S 15」(画像は製品ページより引用)
「Copilot+ PC」では、膨大なデータの中から必要な情報を探し出す「Recall」や、手描きやテキスト入力によるプロンプトを用いた画像生成機能「Cocreator」などが実装されています。
探したい情報を行動履歴から見つけ出す「Recall」
Webサイトの閲覧履歴やメールの文章などをスナップショットで保存し、PC内の膨大なデータから必要な情報を探し出せる機能です。
本機能により記録されたスナップショットはローカルでのみ保存されます。スナップショットは任意で削除できる他、特定のアプリやWebサイトを除外するフィルタリング機能も実装されています。
「Recall」のプレビュー動画
画像作成ソフト上で動作する画像生成・編集機能「Cocreator」
PaintやPhotosなどの画像作成ソフト上で、AIによる画像作成・編集を行うことができます。
手描きやテキスト入力でプロンプトを作成することで、AI処理により自動で画像を加工できます。繰り返しプロンプトを打ち込むことで、画像生成機能がより洗練されます。
「Cocreator」のプレビュー動画
また、動画や音声ファイルをリアルタイムで英訳し字幕を表示する「ライブキャプション」が搭載されています。その他、Adobeとの提携によりPhotoshopやLightroomといったCreative Cloudアプリケーションが利用できる他、Microsoft Copilotがアプリケーション化して搭載されているなど、さまざまな機能が実装されています。
「Copilot+ PC 」の詳細はニュースページをご確認ください。
「Copilot+ PC の紹介」Microsoft公式ニュースページ