Appleの新技術の解説講演「Platforms State of the Union」が公開。今後公開されるWWDC22開発者向けセッションの情報も発表

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2022.06.08
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この記事の3行まとめ

  • WWDC22でAppleが新たな技術を解説する「Platforms State of the Union」を公開
  • WWDC22で行われるビデオセッションのタイトルと概要も公開される
  • 新グラフィックAPI「Metal 3」のゲームプロジェクトでの利用についてのビデオセッションも予定されている

2022年6月7日、米Apple世界開発者会議「WWDC22」にて、基調講演の後にAppleの新たな技術を詳細に解説する「Platforms State of the Union」を公開しました。

WWDC22の詳細ついてはこちらの記事をご参照ください。

Platforms State of the Union」はWWDC基調講演後に公開される開発者向け講演です。基調講演で発表されたさまざまな新技術やAppleプラットフォームの変更点について、デモンストレーションなどを交えながら講演します。

講演は、Apple Developer ウェブサイトにて配信されています。

講演では6月7日からXcodeのインテグレーション・デリバリーサービスXcode CloudApple Developer Programメンバー全員が利用可能になることを発表。その後Appleが開発する言語「Swift」の変更点をはじめとして様々な新技術が紹介されました。

ゲーム開発分野においては、特にAppleのグラフィックスAPIMetal」の新バージョン「Metal 3」について大きく取り上げられました。

機械学習、アセットローディング、シェーダーコンパイル、ジオメトリメッシュシェーダー、フレームレート維持などについての新機能が紹介され、その他にもレイトレーシング機能への最適化がされているようです。

近年のMacのコアはAppleシリコンで統一されているので、コアとあわせて設計されているMetal 3はGPUシェーダーバイナリをビルド時に生成できる。これによりシェーダーコンパイルの高速化が図れるとのこと

複雑なシーンを描画する際に、低解像度でレンダリングにした上で、MetalFXフレームワーク内でアンチエイリアスとアップスケーリングを施すことで、画質を担保したうえで目標のフレームに収まるようにする

講演で触れられてはいなかったが、レイトレーシングへの最適化もされている模様

そして、『バイオハザード ヴィレッジ』『No Man’s Sky』『GRID Legends』といった、今後新たにAppleプラットフォームへ移植予定のゲームについても触れられました。

バイオハザード ヴィレッジ

No Man’s Sky

GRID Legends

また、WWDC22内で開発者向けに公開される全175のビデオセッションについて、セッションタイトルと概要が発表されました。

中にはC++のゲームアプリケーションによるMetal 3の活用やUnityMetal 3の連携についてなど、ゲーム制作に関するビデオセッションもあります。

ビデオセッションは6月8日より順次公開される予定です。こちらもApple Developer ウェブサイトからアクセス可能となっています。

「Platforms State of the Union」ビデオページビデオセッション一覧ページ

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