Godot専用ボーンをBlenderで作るフローを紹介。Blender Studio、「Project DogWalk」におけるリギング工程をブログ記事で解説

Godot専用ボーンをBlenderで作るフローを紹介。Blender Studio、「Project DogWalk」におけるリギング工程をブログ記事で解説

2025.05.21
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この記事の3行まとめ

  • Blender Studio、ゲーム制作プロジェクト「Project DogWalk」のリギング事例を解説したブログ記事を公開
  • Godot Engine専用ボーンの作成や、リグの階層関係を原因とするアニメーションの不具合などについて語っている
  • プロジェクトで作られたゲームのアーリーアクセスが、Blender Studioの有料サブスクリプションサービスにて配信中

Blender Studioは2025年4月29日(現地時間)、ゲーム制作プロジェクト「Project DogWalk」におけるキャラクターモデルのリギングについて解説した記事を、スタジオ公式ブログで公開しました。

(画像は公式ブログ「Character Rigging for Project DogWalk」より引用)

Project DogWalk」は、Blender Studioが2025年1月より進行しているゲーム制作プロジェクト。

アセット・レベルを全てBlenderで作成するワークフローの確立と、それらをGodot Engine(以下、Godot)に出力するパイプラインの構築を目的としています。

同スタジオの公式ブログでは、「Project DogWalk」における開発事例を紹介する記事が複数に分けて公開されています。

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Godotを使ったBlender Studioによるゲーム制作プロジェクト『Project DogWalk』、レベル構築・アニメーション制作の解説記事が公式ブログで公開
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このたび公開された記事では、ゲームに登場する「Pinda」(人のキャラクター)と「Chocomel」(犬のキャラクター)のキャラクターモデルにおけるリギング工程について解説しています。

記事前半では、プリプロダクション用モデルにおけるリギング工程を紹介。

リグの要件として、Godot上での動作に対応していないボーンを使用しないことや、Godotでのみ必要となる専用ボーンを設けること、Pindaの口を常にカメラの方向に向ける仕組みを作ることなどが求められたと述べています。

初期に制作されたキャラクターリグ(動画は公式ブログ「Character Rigging for Project DogWalk」より引用)

記事後半では、完成版モデルのリギング工程を紹介しています。

プリプロダクション用と完成版のリグに互換性を持たせることで、予備で作成したアニメーションを再利用する試みについて言及。また、ボーンの階層関係が原因でChocomelのアニメーションに不具合が発生した事例など、制作にあたり直面した3つの課題について語っています。

ボーンの階層関係に起因する不具合を例示した動画。Chocomelの足が不自然な挙動を見せている(動画は公式ブログ「Character Rigging for Project DogWalk」より引用)

なお、同プロジェクトで制作されたゲーム『DOGWALK』のアーリーアクセスが2025年5月20日(現地時間)より開始しています。ダウンロードの際は、アカウント登録をした上で有料サブスクリプションサービスへの加入が必要です。

(画像は公式ブログ「DOGWALK – Early Access」より引用)

「Project DogWalk」におけるリギング工程に関する詳細は、Blender Studioのブログ記事をご確認ください。

「Character Rigging for Project DogWalk」Blender Studio公式ブログ「Project DogWalk」プロジェクト紹介ページ

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