「ゲームマーケット2024秋」レポート【後編】ICチップ、お菓子を使った個性際立つ一般ブースのボードゲームやLARPなど

2024.12.03
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アークライトは2024年11月16日(土)と17日(日)、千葉・幕張メッセにてアナログゲームイベント「ゲームマーケット2024秋」を開催した。

ゲームマーケット」は、ボードゲームをはじめ、カードゲームやテーブルトークRPG、謎解き、マーダーミステリーといった、基本的に電源を必要としない「アナログゲーム」が一堂に会するイベントで、すでに20年以上の歴史がある。

今回は幕張メッセに会場を移し、4つのホールを使って開催。2日間で合計1,239ものブースが出展した。

本記事では幕張メッセ初開催となったゲームマーケットがどんな様子だったか、気になったブースやゲームを中心に前後編に分けてお届けしよう。

なお、前編では幕張メッセ会場の様子と企業ブースの紹介、後編では一般ブースの紹介と特設ブースの様子を中心にレポートしている。

TEXT / 松井 ムネタツ
EDIT / 浜井 智史、酒井 理恵

目次

ゲームマーケット2024秋幕張メッセ会場の様子や企業ブースを紹介した前編はこちら

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2024.12.03

個人やサークルが中心! 個性爆発の一般ブース

続いて一般ブースを紹介していこう。今回もいろんな特徴のボードゲームが一堂に会した。特に気になった、新作を中心としたゲーム37作を出展順に紹介する。

なお、見出しにある「土」「日」はそれぞれ出展していた曜日を意味し、「両」とあるのは土日両日ともに出展、「横」はチャック横丁(※)のコーナーに出展していたことを意味している。
※ 外箱がないゲームのみが並ぶエリア

A51土:『水晶置換法』

本のように折り曲げたカードを並べて遊ぶ『焚書欠算』が話題となったアクサン・シルコンフレックスの新作は、ガラリと作風が変わったアブストラクトの立体四目並べゲーム。同じ色を縦横斜めに4つ並べればOK。同じ色を3つ並べるとさまざまなアクションを行うことができる。

B08両:『モンスタークレーマー』

京都芸術大学の学生がボードゲームの企画・制作をするプロジェクト「1up! PROJECT」の『モンスタークレーマー』は、クレーマーを倒してポイントを稼ぐパーティーゲーム。いろいろなクレーマーを実際にはあり得ない方法で撃退していく。

C01両:『ジャーナリング・オブ・ザ・デッド』

ぷよぷよ』や『はぁって言うゲーム』を生み出したゲームクリエイター米光一成氏の新作『ジャーナリング・オブ・ザ・デッド』は、ゾンビの世界で日記を書くゲーム。人物や場所の設定がカードによってランダムで決定し、それに基づいて物語を作る(日記を書く)、というもの。お話そのものを楽しむゲームとなっている。

D01土:『ASMR刑事』

反社会人サークルの「ASMR刑事」シリーズは、Discordを使ったマーダーミステリー風「参加するボイスドラマ」。プレイヤーは、被害者が死ぬ直前に聞いた音声を聞くことができる能力を持っているという設定で、そうした音声やゲーム中のBGM、効果音、そしてゲーム進行はDiscord上で管理されている。

B49両:『ボールロールゴール』『惑星探サイコロ』

サークル713は木製の新作ボードゲームを2つ出品。

ボールロールゴール』はビー玉を転がしてボード上のゴールへ1分以内に入れる、玉転がしアクションゲーム。他のプレイヤーが置いた壁タイルを倒さずに短時間でゴールにたどり着けば高得点となる。

惑星探サイコロ』は、サイコロを弾いて出目や到達場所(惑星)で得点が変わるダイスアクションゲーム。他のプレイヤーのサイコロやデブリにも注意を払いながらゲームを進める。

『ボールロールゴール』(左)と『惑星探サイコロ』(右)

E05土:『怪獣弁当』

オジサンメッセージ』で知られるドヤゲームスは、タイル配置パズルゲームの『怪獣弁当』を出展。他のスタッフよりギュウギュウに詰まった怪獣弁当を作ることを目指す。

E19土:『PERITUS』

PERITUS』は鳥取大学宇宙教育プロジェクトで生まれた、宇宙開発ボードゲーム。宇宙でのミッションと社会との関係性について勉強できる。制作にはJAXAスタッフも協力しているとのこと。

G01両:『コアラのマッチ』

ミリメモリー』や『トンマナ会議』の「とどのつまり」による新作『コアラのマッチ』は、コアラのお菓子を使って遊ぶ。取り出したコアラがどんなコアラなのか、決められたルールで表現して周りに伝える。

H17両:『金魚の商人』『レール・オン・ザ・ヒル』

OKAZU Brandの新作『金魚の商人』は大富豪系ゲームで、プレイヤーの手札と場にオープンになっている「市場」のカードで両替ができる。同じ数字のカードは同時に出せるため、複数枚あるとチャンスが増える。市場のカードで手札を両替して、同じ数字の手札に整えていくことが可能だ。

もう1つの新作『レール・オン・ザ・ヒル』は、街カードを4枚×4枚になるように並べていき、それぞれの間を線路でつないで得点を稼いでいく街作り&線路敷設の中量級ゲーム。街カードと線路のつなぎ方で得られる点数が変わってくるので、その配置が悩ましい!

H23両:『いきものボックスVol.1』

ゲームNOWAと言えば、ゲムマ2024春の『モンスターへクス』の大ヒットが記憶に新しい。秋の新作『いきものボックスVol.1』は、2種類のゲームが楽しめる。

1つは縄張りゲームの『サバンナテン』。5×5のマス目に動物タイルを配置していき、3マスまたは4枡の列が埋まると縄張り判定により得点が入る。どこで何点獲得するかの駆け引きが熱い。もう1つの『カニナリエビ』は新感覚のはさみ将棋系ゲーム。カニの駒は横移動しかないか、相手陣地に入ると駒が裏返りしてエビ駒になり、斜め移動が可能になる。

I23両:『タイパ至上主義麻雀』

TRYBEの新作は手軽に麻雀の雰囲気を楽しめる『タイパ至上主義麻雀』。実際の麻雀牌より少し小さいが、手触りは本格的。手牌が5枚で面子を2つ作ることができればあがりとなる。パッケージはずっしりと重い!

I30両:『FINISH OUT-フィニッシュアウト-』

ダーツショップ「ダーツハイブ」によるカードゲーム『FINISH OUT-フィニッシュアウト-』。ダーツのルールであるゼロワン(※)をカードゲーム化したもので、誰よりも早く持ち点をピッタリ0にしたプレイヤーの勝利となる。
※ 決められた持ち点からヒットした得点を引いていき、0を目指す対戦方法

J32両:『鄭和宝船』

横濱紳商伝』などで知られる林尚志氏がゲームデザインを担当し、『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインやアニメーションディレクターを務めた安彦良和氏がパッケージイラストを手がけた重量級ゲーム『鄭和宝船』は、2025年1月20日にクラウドファンディングのKickstarterを開始する。2024年9月30日に一度クラファンをスタートしたのだが、諸事情により取り下げ(中止)となってしまっていた。

L16土:『ちばかるた』

Ending Maker’sはこれまで漢字の読み方を題材としたカルタをいくつか発表してきたが、今回は「幕張メッセでゲムマ初開催」を記念した『ちばかるた』を出品。確かにこれは千葉県民でないと読めない地名が多い?

L15土:『DIG and COLLECT(ディグアンドコレクト)』

小箱のソロプレイゲームを積極的に展開しているJUGAME STUDIOの新作は『DIG and COLLECT(ディグアンドコレクト)』。化石を採掘して資金にしつつ、レアな化石の発見を目指すセットコレクション+拡大再生産。

N04土:『ショートカットキーかるた ver.Windows』

お題となるショートカットのキーを組み合わせて取るカルタ。たとえばお題が「コピー」なら、「Ctrl」と「C」を一気に取る。今まで使ったことがなかったショートカットを知るキッカケにもなりそう。これまで『Linuxコマンドかるた』『HTTPステータスコード百人一首』といった、一般人にはなかなか手が出せないゲームが多かったアゲピテックだが、今回は普通の人でも遊べそう?

Q02両:『JISOGIアニメスタジオタイクーン』

Esper Game Studioが制作する『JISOGIアニメスタジオタイクーン』は、新設アニメスタジオを運営し、良いスタッフを集めて評価の高いアニメを作ることが目的。

制作にあたり実施されたクラウドファンディングは、あっという間に目標金額を達成。1,270万円ほど(記事執筆時点)集めた。

Q04両:『たくさんチキン』

お腹を押すと鳴き声をあげる「ナクチキン」5体と、押しても鳴かない「ムクチキン」1体を使って、12種類のゲームで遊ぶことができる『たくさんチキン』。

テンヨーのブースではその他『ニムリアン』や『一番裁判』などのパーティーゲームを出展していた。

R03土:『スベルンダー1世』

将棋崩し系ゲーム『大行列』が大きな話題となったサークル「モノビーズ」の新作『スベルンダー1世』は、実際のゲレンデを題材にしたスキーゲーム。ちなみにゲームデザイナーの”さら”さんはゲムマ2024秋現在で10歳。

R13日:『究極の二狼 ~戦慄!!ましまし大ラーメンの晩餐~』

秘密結社しゃっかーが出品した『究極の二狼 ~戦慄!!ましまし大ラーメンの晩餐~』は、ダイスを振って「ましまし」のラーメンを食べきるゲーム。あれこれ詰まったパッケージがとても大きく、会場には数個しか持って来れなかったようだ。

S01日:『亜熱帯日本』『しりとりうまい』

オインクゲームズ代表である佐々木隼氏の家族サークル「パンパス」が出展し、季節が狂って亜熱帯となってしまった日本で果実を売るゲーム『亜熱帯日本』を販売した。版画調のアートワークが目を引く。

もうひとつの新作『しりとりうまい』は、絵でつなげていくしりとりゲーム。最初と最後の文字がしばられている(「し」「り」「と」「う」「ま」「い」しか使えない)のがポイントで、絵をうまく解釈して言葉をつないでいくのが悩ましくも楽しい。

S05日:『防大サクセスロード』

専門学校生によるグループが制作。筋トレと理不尽が襲いかかってくる、防衛大学校1年生の体験を題材にしたスゴロクゲーム。防衛大卒業生監修。ただ、あくまで妄想で本当は理不尽なんてない、とのこと(!?)。

U02土:『頭蓋骨かるた2』

ホタルシステムの『頭蓋骨かるた2』は、何の動物の頭蓋骨かを当てるカルタ。場にカードが並べられた状況からも、どんなゲームかすぐわかる。前作と混ぜてプレイすることも可能

U09土:『モンティホール・セカンド』

モンティ・ホール問題(※)を題材にした、推理と駆け引きの2人用対戦ゲーム『モンティホール・セカンド』。モンティ・ホール問題と同じく、隠された賞品が「車」なら勝者、「ヤギ」だったら敗者となる。ゲームが進行していくと、少しずつ車とヤギの場所がわかってくるが、果たして……!?
※ ベイズの定理の説明に使われる例題。3つの扉に、それぞれ賞品が入っている。1つは車。2つはヤギ。挑戦者が車の入っている扉を予測した後に、司会者のモンティがヤギの入っている扉のうち1つを挑戦者に教える。モンティのヒントを踏まえて挑戦者は回答を変えることができるが、回答を変えるべきか否か、という問題

U20土:『光輝く高輪アンリミテッドエターナルゴールデングレイテストスーパーストロンググローバルゲートウェイ2025(仮称)』

光輝く高輪アンリミテッドエターナルゴールデングレイテストスーパーストロンググローバルゲートウェイ2025(仮称)』はどんどん長くなる駅名をひと息で読み切る、言葉遊び系ゲームの最新版。地名は全国110ほど収録。これまで何度もバージョンアップされてきたが、今回がラストになるとのこと。

W15両:『音感~Perfect Pitch game~』

サークル「11時03分駅前集合」は前回チャック横丁コーナー(箱なし小ロット)で同じゲームを出展していたが、今回はパッケージを箱入りにしてバージョンアップカードにICチップが搭載されており、スマホにかざすとそのカードに仕込まれた音が鳴る。これだけの仕組みで2つのゲームが楽しめる。写真右にある動物のものは参考出展(開発中)のもので、こちらは動物の鳴き声がする。

W18両:『モンタージュ(犯人像推理ゲーム)』

ShelaughGamesの新作『モンタージュ(犯人像推理ゲーム)』は、目撃情報を手がかりに犯人の顔をモンタージュで作成し、他のプレイヤーに当ててもらうという福笑い系ゲーム。顔のパーツは目、鼻、口、まゆ毛、特殊パーツ(ヒゲや傷など)がある。

X03両:『ノッセーテカタムケーロ』

アソビツクースの新作『ノッセーテカタムケーロ』は、シーソーに石を乗せて傾かせる対戦ゲーム。バランスゲームかと思いきや、バチバチのカード対戦ゲームとなっている。

X04両:『大氷瀑』

マカリョーシカ(macaryoshka)』でお馴染みのnatriumlamp gamesは、自分のダイスを落とさないように守りながら、相手のダイスを落とすバランスゲーム『大氷瀑』を出品。棒の抜き差しでダイスが落ちてくるかもしれないドキドキがたまらない。

X17両:『FLIP GALAXY』

毛糸とフェルトを使った『Sewing Art』が反響を呼んだ楠Gamesは、またまた変わったゲームを出展。『FLIP GALAXY』はキューブ型の小さなコマを使ったビリヤード型アクションゲーム。相手のコマを使って自分のコマを弾き、うまく得点エリアに入れていく。

Y02土:『Revolve!』

オインクゲームズから製品版が発売された『SCOUT!』で一躍話題となったワンモアゲーム!は、『Revolve!』という新作を発表。『SCOUT!』同様にカード上下に違う数字が書かれているゴーアウト系(手札をすべて出し切ったら勝利)のカードゲーム。出せるカードの枚数や数字の制限があったり、さらには場に出したものが手札に戻ってきたり、相手が場に出したものを手札に加えたり、さらに戻ってくるときはカードの上下が逆になったり(違う数字になる)とギミックが盛りだくさん。これまでにないプレイ感で、なんとも遊びたくなる。

Y22土:『FALL』

TRY-ViAの『FALL』は、立てたボードの両面に足場があり、お互いのミープル(コマ)を落とし合う2人対戦ゲーム。どこに相手のミープルがいるか予想しながら、足場の板を引き抜いていく。

Y30土:『方眼レーサー』

方眼紙を使った紙ペンのレースゲーム『方眼レーサー』。アクセルならマス目+1、曲がるときは左(右)に+1とし、前の手番の情報にさらに数字を足し引きしながら方眼マスを進んでいく。かなり本格的なレースを味わえる。コースは10種類。

横01土:『ベルッキー』

リングを弾いてベル(鈴コマ)を獲得するビリヤード風アクションゲーム。『プラネピタ』を生み出したSzpiLABによるもので、今回は試作品をチャック横丁コーナーに出店したとのこと。

テーブルトークRPGやウォーゲーム、伝統ゲームなどの特設ブース

ゲームマーケット会場では、ボードゲーム以外のさまざまなアナログゲームも試遊・購入できる。一般ブースではマーダーミステリーや謎解き、テーブルトークRPGシナリオなどを頒布するサークルが多数出展しており、ボードゲームというよりはアナログゲーム全体の盛り上がりを感じ取ることができた。

そうしたアナログゲームの多様性をもっと体験してもらうべく、会場ではさまざまな特設ブースが設置されている。お馴染みのものでは、テーブルトークRPG体験コーナー、ユーロゲーム体験コーナー、マーダーミステリーコーナー、こどもゲームコーナー、伝統ゲームコーナー(今回は「ドラフツ」「連珠」「シャンチー」)などなど。そうした特設ブースのいくつかをピックアップして紹介したい。

伝統ゲームコーナー

ユーロゲームのプレイコーナー

ニコニコ生放送ステージ。人気YouTuberが出演したためか、朝イチで女性客が殺到していた

ゲームマーケット・チャレンジ

ゲームマーケット事務局が出すお題に沿ってゲームを作ることによって、会場内の「ゲームマーケット・チャレンジコーナー」に置いてもらえる、というもの。ゲームにはブース番号が書かれた付箋が貼られているので、気になったらブースに行ってみよう。

今回は「36枚以下のカード」というお題。初めてゲームを作って出展してみたい!という人は、まずはこのゲームマーケット・チャレンジをベースに考えてみるのもいい。

ゲームマーケット・チャレンジの展示コーナー

ゲームのパッケージには、ブース番号と出展曜日、ブース名が書かれているので、もっと詳しく知りたいときは直接ブースに行ってみよう

デュエルボーイ ポケット

ここ何回かのゲームマーケットで定番となった企画。もともとはゲームデザイナーの上杉真人氏がゲムマ2022秋にて個人で出展した『デュエルボーイ』がキッカケ。会場内で立ったまま2人対戦ができる手軽なトレーディングカードゲームとしてリリースしたところ、会場内のあちこちで対戦が行われて大人気に。翌年の2023春から、毎回ゲームマーケット公式で販売および対戦場所が設置されるようになった。今回の『デュエルボーイ ポケット』は、ゲームマーケットで人気タイトルのキャラクターコラボが実現し、新たな盛り上がりを見せていた。

前回までカードはモノクロだったが、今回はカラーに

立ちながら遊べる『デュエルボーイ ポケット』プレイコーナー

実際にプレイしているところ

本当に興味深いウォーゲームの世界

ウォーゲームとは、ボードのヘクス(六角マス目)に部隊ユニットを配置して、戦場をシミュレーションして対戦するタイプのボードゲームだ。日本では1980年前後に流行り、現在におけるボードゲーム文化の礎を築いた。

そんなウォーゲームに再び脚光を!ということで、今回は特設ブースが設置された。試遊こそできなかったが、パネルでこれまでの歴史を解説しつつ、中央のテーブルには大きな盤面のウォーゲームを設置。ブース内には、懐かしい気分に浸っている昭和世代の方が多数いた。

数々の名作・傑作のウォーゲームが展示されていた。

ファンタジーの世界を全力で楽しむ「LARP体験エリア」

ゲームマーケット会場となったホール7の一角で、甲冑を着た戦士やローブをまとった魔法使いが本当にバトルしているかのようなエリアがあった。そこがLARP(ライブ・アクション・ロール・プレイング)体験エリアのブースだ。内容はキャラクターの恰好を装い、全身で物語を演じていく……というもの。20分程度のミニクエストを楽しめるものになっていた。

短い時間ながらも、参加者はなりきって楽しんでいたようだ

次回も引き続き幕張メッセ!この広さをどう活用していくのか

今回、幕張メッセで初めて行われたゲームマーケットだったが、全体的には思っていた以上に会場内は快適だった。ブース列の間は広く使っていたので混雑した印象はなく、とても歩きやすかったと言える。多くの特設サイトや試遊スペース、フードコーナーをホール7にまとめたことで、ホール4~6が純粋にエリアブースおよび一般ブースを中心とした配置になっていたことで、今まで以上に広く感じたのかもしれない。

時間帯やコーナーにもよるが、通路はかなり広めに確保されており、人混みで通れないということはなかった

前回の東京ビッグサイト 東展示棟1~3と、今回の幕張メッセ 展示ホール4~7の展示面積を比較したところ、東京ビッグサイトが25,960平方メートル、幕張メッセが27,000平方メートル。数字を見るとそこまで大きな差はないように思えるが、実際のところはバスケットコート3つ分程の差がある。これだけあれば特設ブースなら5つくらい入りそうだし、フードコートやフリープレイスペースがゆったりと広かったのは、幕張メッセだからこそ実現できたと言えそうだ。

フリープレイスペースはかなり広く、どの時間帯も2席程度なら座れることが多かった。写真の奥のほうはフードコートで、そちらでのゲームプレイは原則NG

出展数がどんどん増えているゲームマーケット、次回も増やそうと思えばまだもう少し余裕がありそうだ。全体的に通路はかなり余裕があったので、もう少しブースを入れることは可能だろう。ただ、通路があれくらい広かったからこそ歩きやすかったこともあるから、闇雲に増やしてほしくない気もする。フードコート&フリープレイスペースだった1ホールぶん(4ホールぶん使うと、どうしても1ホールは大きな通路を挟んで離れた場所になる)をどう活用するかもポイントとなりそうだ。

次回ゲームマーケット2025春(5月開催)も、場所は引き続き幕張メッセでの開催となる。そろそろ来場者数3万人を期待しつつ、春も楽しみにしたい。

「ゲームマーケット」公式サイト
松井 ムネタツ

パソコンゲーム雑誌、アーケードゲーム雑誌、家庭用ゲーム雑誌を渡り歩き、現在はフリーのゲーム系編集/ライター。マイベストゲームは『ウィザードリィ 狂王の試練場』で、最近だと『Forza Horizon』シリーズに大ハマリ。メインPCはAlienware Aurora。セガ・レトロゲーム系メディア「Beep21」副編集長をやりつつ、ボードゲームメディア「BROAD」編集長も兼任。

「BROAD」Webサイト

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