この記事の3行まとめ
Cygamesは2024年10月16日(水)、「『グランブルーファンタジー リリンク』世界観とリンクするサウンド制作 フォーリー&フィールドレコーディング事例」と題した記事を「Cygames Magazine」にて公開しました。
同記事では、『GRANBLUE FANTASY: Relink』におけるリアルなSE・環境音を収録する手法について、本作のサウンドデザインに携わる開発者2名にインタビューしています。
同作のために制作されたサウンド総数は1万点以上。記事中には作中で使われたSE・環境音が多数掲載され、再生できるようになっています。
装飾品の揺れる音などを様々な素材で表現するフォーリーサウンド。
ランスロットたち四騎士の足音の収録に使用されたものは何か、動画の音を聴いて予想してみてください😎🎧答えは #サイマガ 記事へ!他事例や裏話も満載です✨
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『GRANBLUE FANTASY: Relink』は、モバイル向けRPG『グランブルーファンタジー』を原作とするアクションRPGです。原作で描かれた美麗な2Dグラフィックが、3DCGにより精緻に再現されています。
本作独自の世界観やキャラクターの魅力、アクションRPGとしての迫力などをサウンドで表現するため、現実世界で収録した音をベースに臨場感あふれるリアルなサウンドを制作する手法が取られています。
記事中では、本作のサウンド作成に用いられた2種類の手法「フォーリー」と「フィールドレコーディング」について説明しています。
また、実際に作中で使用されたSE・環境音をサンプルとして添えながら、それらの音声の制作手法を紹介しています。
足音や衣擦れ音など、主に人の動作から生じる音の収録には「フォーリー」が用いられました。「フォーリー」とは、声優が映像に合わせてボイスを当てるのと同じように「音の演技」を行う手法です。ゲーム映像を再生しながら「フォーリーアーティスト」が体や道具を動かし、サウンドを作り上げます。
キャラクターの服装や特徴に合った音を作るために、さまざまな素材の組み合わせを試したといいます。複数の翼を持つ「サンダルフォン」が翼を広げる音は、布製のマントに革製の鞄を取り付けて収録しています。
また、靴まで金属で覆う装備をまとった「四騎士」(「ランスロット」「ヴェイン」「パーシヴァル」「ジークフリート」)の足音には、数々のスキーブーツを使用。各キャラクターのイメージに適した音を演じ分けています。
フィールド特有の材質を「フォーリー」で制作した事例も紹介されました。
本作終盤に登場するステージに関しては、アートディレクターから「敷き詰められた卵の殻を踏む質感」「繊維状に組み上げられた飴細工の破砕音」といったサウンドイメージが指示されました。それを実現するため、バークチップと木炭を混ぜ合わせたものを踏むことで足音を制作しています。
そのほか、溶岩が沸き立つ音や、水辺に足を踏み入れる音などは、ビニールプールにスライム状の液体や水を注いで収録に用いています。
環境音の収録の際は、スタジオ外で現実世界の音を録音する「フィールドレコーディング」が行われています。
「騎空艇グランサイファー」の甲板や「エインステッド群島」の丘陵などで聞こえる風音は、気球で上空1,000メートルまで上昇して収録しています。
また、「エインステッド群島」にある岩で囲まれた通路については、岡山県の鍾乳洞「満奇洞」内で録音しています。
そのほか、動物の鳴き声などの混入を防ぐためにフィールドレコーディングを冬に行うといった工夫や、実際に野外収録に向かった際の様子なども語られています。
詳細はCygames Magazineをご確認ください。
『GRANBLUE FANTASY: Relink』公式サイト「『グランブルーファンタジー リリンク』世界観とリンクするサウンド制作 フォーリー&フィールドレコーディング事例」Cygames Magazine