One-Netbook CEO Jack Wang氏
ポータブルゲーミングPC・タブレット・ノートPCの三役をこなすONEXPLAYER X1 mini
まずはONEXPLAYER X1 miniから紹介する。ONEXPLAYER X1 miniが搭載する液晶ディスプレイは8.8インチと、今春発売された「ONEXPLAYER X1」の10.95インチよりひと回り小さいサイズ。
「3 in 1」と銘打たれているとおり、「ポータブルゲーミングPC」「タブレット」「ノートPC」と、1台で3役をこなせる。
別売りのカバーキーボードを装着すれば、ノートPCとして使える
本体を縦にすればタブレットになる(もちろん横でもタブレット)
左右にゲームコントローラーを接続することでゲーミングスタイルに
ONEXPLAYER X1が約252mm×163mm×13mmだったのに対し、ONEXPLAYER X1 miniは約210.6mm×129.2mm×20mmで、横4cm/縦3cmほど小さくなっている。本体のみだと約710gで、片手で持てるサイズ感と言える。ただ厚みが7mm増したため、タブレットとして使う際はややゴツい印象だ。
有機ELタイプのNintendo Switchが7インチ、第6世代iPad miniが8.3インチであるため、これらを持っている人ならONEXPLAYER X1 miniがおおよそどんなサイズ感なのかはイメージできるはず。
ONEXPLAYER X1の左右にゲームコントローラーを装着すると、本体の大きさと比べてコントローラー部分が小さく、ややアンバランスな印象だったが、このONEXPLAYER X1 miniだとピッタリなサイズ感だ。手に持った状態でSwitchのようにゲームをプレイするなら、この8.8インチというサイズはとてもしっくりくる。
HARMANによる認証済みのスピーカーが搭載。音もいい!
CPUは、AMD Ryzen 7 8840U、GPUはRadeon 780Mを搭載。CPUにはAIの処理を担うNPU(Neural network Processing Unit)が搭載されており、CPUやGPUに負荷をかけることなくAI処理をこなせる。ゲーミングシーン以外でもしっかりと活躍してくれそうだ。
背面にはキックスタンドがあり、本体を机に置いて遊べる。中身はWindows PCであるため、使い慣れているPlayStationやXboxのコントローラーも接続できる。
さまざまなインターフェースが搭載されており、拡張性は高い
バッテリーにも注目したい。容量16,890mAhを備え、2~6時間程度ゲームを連続でプレイできる。急速充電に対応しており、30分あれば50%充電でき、ビジネス用途でも十分実用に耐えうるPCと言えそうだ。
ちなみに、ONEXPLAYER X1のほうはIntel製CPU版もあったが、このminiはAMDのみ。ゲームにはAMDのRyzenが最適であると判断したようだ。
■「ONEXPLAYER X1 mini」仕様
〈プロセッサー〉
AMD Ryzen 7 8840U
〈グラフィックス〉
AMD Radeon 780M
〈メモリ〉
16GB/32GB/64GB(LPDDR5X)
〈ストレージ〉
512GB/1TB/2TB(M.2 2230/2242 PCIe 4.0×4)
〈ディスプレイ〉
8.8インチ/LTPS液晶/10点マルチタッチ対応
解像度2,560×1,600 WQXGA /画面比率16:10
明るさ500nit /リフレッシュレート 144Hz
色域 DCI-P3 97%
〈バッテリー〉
16,890mAh
〈インターフェース〉
2×USB4 Type-C(フル機能)
1×USB3.2 Type-A
1×3.5mmオーディオインターフェース
1×microSDカードスロット4.0(300MB/s、最大2TBをサポート)
1×OCuLink(PCIe 4.0×4)
〈Wi-Fi〉
Wi-Fi 6E(802.11ax、デュアルバンド)
〈Bluetooth〉
Bluetooth5.2
〈スピーカー〉
Harman AudioEFX搭載(両サイドに各1個ずつ)
HARMAN社認証、8Ω/1W
〈ジャイロ機能〉
6軸ジャイロセンサー(3軸ジャイロセンサー+3軸加速センサー)
〈OS〉
Windows 11
〈本体寸法〉
約210.6×129.2×20mm
〈本体重量〉
約710g
■別途オプション製品
別売りのゲームコントローラーはONEXPLAYER X1と共通
本体サイズはONEXPLAYER X1より小さいぶん、やや厚みがある
本体上部のインターフェース。電源ボタンや音量ボタン、USBポートなどを搭載
本体下部。別売りのキーボードを接続すると隠れてしまう。OCuLinkやmicroSDカードスロットなどが配置されている
ONEXPLAYER X1(左)とONEXPLAYER X1 mini(右)のサイズ比較
筆箱サイズのミニPC、ONEXPLAYER M1の実力は!?
もうひとつの新製品である、ミニPCのONEXPLAYER M1についても解説しておこう。
見た目は以前紹介したポータブルeGPUの「ONEXGPU」と外装はほぼ同じ。重さ約599g、サイズは約196mm×120mm×32mmと非常にコンパクトだ。小学生が使う筆箱よりちょっと大きいくらいと言えば、サイズ感はイメージしやすいだろうか。
CPUはIntel Core Ultra 9185H、GPUはレイトレーシングをサポートするIntel Arc Graphicsを搭載している。
OCuLinkポートから前述のONEXGPU(AMD Radeon RX7600 XT)を接続すれば、ミドルクラスのデスクトップゲーミングPCに早変わり。本体だけでも十分ゲームを遊べるが、AAAクラスのゲームを高解像度かつ高フレームレートで遊びたいと思ったら、ONEXGPUも検討してみるのもいいだろう。
ONEXPLAYER M1(右)とONEXGPU(左)を接続して並べてみたところ。外見はほとんど一緒
また、これだけ小さいサイズにも関わらず、インターフェースが充実しているのも特徴だ。USB4 Type-Cポート×2、USB3.2 Type-Aポート、USB2.0 Type-Aポート、OCuLinkポート、DisplayPort、HDMIポート×2、LANケーブルポート、3.5mmイヤホンジャック、microSDカードスロットと至れり尽くせり。
さらにはHDMIポートやDisplayPort、USB4 Type-Cポートを使った最大4画面の映像出力をサポートしているのも嬉しいポイント。クリエイティブな作業を行う際、これだけ映像出力できるのはじつに心強い。
本体裏側の蓋(マグネット式カバー)を開けると、M.2 2280 SSDが装着可能
ONEXPLAYER M1は、ミニPCの中でもサイズ、GPUなどに影響されるゲーミング性能、価格のバランスがいい。このサイズで、これほどの性能で、これだけインターフェースがあるとなれば、デスクトップPCにおける選択肢のひとつに加えるべき製品と言えそうだ。
■「ONEXPLAYER M1」仕様
〈プロセッサー〉
Intel Core Ultra 9 185H
〈グラフィックス〉
Intel Arc graphics
〈メモリ〉
32GB(DDR5)
〈ストレージ〉
1TB/2TB(M.2 2280 PCIe 4.0×4)
〈Wi-Fi / Bluetooth〉
Wi-Fi 6E、デュアルワイヤレスアンテナ
Bluetooth5.2
〈インターフェイス〉
2×USB4 Type-C(フル機能)
2×HDMIポート
1×Display Port
1×OCuLink(PCIe 4.0×4)
1×UBS3.2 Type-Aポート、1×USB2.0 Type-Aポート
1×LANケーブルポート(RJ45)
1×3.5mmマイク兼用イヤホンジャック
1×microSD カードスロット4.0(最大2TBをサポート)
〈重量〉
約599g
〈OS〉
Windows 11 Home
〈電源〉
100W PD急速充電アダプター(Type-C)
USB4 Type-Cが2つ、HDMIが2つ、Display Portが1つ、USB3.2が1つ、USB2が1つ、有線のLANポート……と充実のインターフェース
One-Netbook公式ストア「ONEXPLAYER X1 mini」One-Netbook公式ストア「ONEXPLAYER M1」
パソコンゲーム雑誌、アーケードゲーム雑誌、家庭用ゲーム雑誌を渡り歩き、現在はフリーのゲーム系編集/ライター。マイベストゲームは『ウィザードリィ 狂王の試練場』で、最近だと『Forza Horizon』シリーズに大ハマリ。メインPCはAlienware Aurora。セガ・レトロゲーム系メディア「Beep21」副編集長をやりつつ、ボードゲームメディア「BROAD」編集長も兼任。
「BROAD」Webサイト