Adobeの「Substance 3D Modeler」のバージョン1.10.50がパブリックベータに。ブーリアンを使った非破壊プリミティブやオブジェクトのアウトライン管理が可能に

2024.05.20
ニュース3DCG
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • Adobeが「Substance 3D Modeler」のバージョン1.10.50がパブリックベータに
  • 非破壊プリミティブや、オブジェクトのアウトライナー機能の追加など
  • クレイオブジェクトのアルゴリズムが変わり、解像度を上げてもシャープな表現が可能になった

Adobeは3Dモデリングツール「Substance 3D Modeler」のバージョン1.10.50のベータ版を公開しました。

(画像はAdobe公式サイトより引用)

「Substance 3D Modeler」は、スカルプトによって3Dモデルを作成できるモデリングツールです。現在はバージョン1.10が最新リリースです。

デスクトップ以外にも、VRヘッドセットを使用してのモデル制作や、その2つの環境をシームレスに切り替えながらの作業が可能です。制作したデータは、FBX/GLTF/OBJ/USD形式での出力が可能です。

(画像はAdobe公式サイトより引用)

主なアップデート項目は以下の通りです。

  • NON-DESTRUCTIVE PRIMITIVES
  • ASSET SEARCH
  • OUTLINER
  • INCREASE RESOLUTION IMPROVEMENTS
  • UI IMPROVEMENTS AND NEW EXPERIMENTAL UI

アップデート内容をピックアップしてご紹介します。

NON-DESTRUCTIVE PRIMITIVES

非破壊的なプリミティブオブジェクトの編集が可能になります。基本形状同士で差分や合成などのブーリアンを使うことができるため、複雑なジオメトリ作成がしやすくなっています。

(動画はリリースノートより引用)

OUTLINER

シーンの概要をアウトラインで表示する機能が追加されたことにより、オブジェクトのフォーカスや階層管理が容易になりました。

(動画はリリースノートより引用)

INCREASE RESOLUTION IMPROVEMENTS

クレイオブジェクトの解像度を向上するための、新たなアルゴリズムが導入されました。

これにより、モデルのコーナー部分などのディテールをよりシャープな形にしやすくなり、解像度を上げても細かい部分が精細に表現されるようになりました。いままで必要だった手動での修正が大幅に減ります

(画像はリリースノートより引用)

その他、Adobe Stockから3Dオブジェクトを検索し、シーンに素早く取り込めるアセット検索機能の追加や、パレットやメニューなど、VRシーンのUI改良といった更新が行われています。

アセット検索では、現在配置されているオブジェクトと同様のオブジェクトを探せるシェイプマッチング機能も追加(画像はリリースノートより引用)

改良されたVRのUI。パレットを開いていると、サポートコントローラーの側にアクションが表示される(画像はリリースノートより引用)

パブリックベータへの参加は無料です。なお、Adobeアカウントの登録が必要です(詳しい参加方法はこちら)。

詳しくは、リリースノートをご確認ください。

リリースノート

関連記事

「Blender 4.3」正式リリース。EEVEEにおいてライトリンキングやグリースペンシルが使用可能に、ジオメトリノードには反復処理機能追加
2024.11.20
HoudiniでUSDを扱う「Solaris」にフォーカスした公式技術デモのプロジェクトファイル「Project Greylight」が公開。無料でダウンロード可能
2024.11.20
プレイヤーの動きによって波立つ水面をNiagaraで実装。ホラーゲーム『Still Wakes the Deep』開発者による水の表現手法を解説する記事が、UE公式ブログにて公開
2024.11.11
セガの社内向けテキスト『基礎線形代数講座』が書籍化。ゲームの3DCG技術などで必須な線形代数を基礎から学び直せる解説本、日本評論社より2025年1月に発売
2024.11.11
東京23区の3次元点群データが無料で公開。東京都が推進する「デジタルツイン実現プロジェクト」の関連施策として
2024.11.08
ジオメトリノードやグリースペンシルの理解につながるBlender製の映像作品『Project Gold』公開。制作に使われたアドオンも無料配布中
2024.11.08

注目記事ランキング

2024.11.14 - 2024.11.21
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

フォワードシェーディング(Forward Shading)
フォワードシェーディング オブジェクト毎にライティングの計算を行い、その計算結果を描画するレンダリング手法。フォワードレンダリングともいう。ディファードシェーディング(Deferred Shading)に比べてポストプロセスの自由度は低いが、(何も物を配置しなかった際にかかる)最低限の描画コストが低く、アンチエイリアス処理などにおいてフォワードシェーディングの方が有効な分野も存在する。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!