VESAによるHDRモニターの認証規格「DisplayHDR」がバージョン1.2へ更新。色域要件の厳格化が行われたほか、新たなテスト手法の追加も

2024.05.17
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この記事の3行まとめ

  • VESA、HDRモニターの認証規格「DisplayHDR」のバージョンを1.2へ更新
  • DCI-P3を用いた色域要件の厳格化など、性能要件の大幅な強化が行われた
  • 新たな色精度テストやフリッカーテストなど、テスト手法も複数追加

Video Electronics Standards Association(以下、VESA)は5月7日(現地時間)、DisplayHDRの規格についてバージョン「1.2」へと更新したことを発表しました。

(画像はニュースより引用)

DisplayHDRは、PC、ワークステーション、家電などのディスプレイに関する業界標準化団体、VESAによって制定された、HDRモニターの認証規格です。ピーク輝度や黒色部分の発色などにより、DisplayHDR 400/500/600/1000/1400とDisplayHDR 400/500/600 True Blackという8つのカテゴリーに分かれた認証が行われています。

今回導入された1.2では、旧仕様の1.1と比較して色域などの要件が大幅に厳格化されたことを特徴としています。RGB色空間の規格であるDCI-P3における要件の追加が主要な更新として挙げられ、DisplayHDR 400ではDCI-P3における90%の色域、その他のカテゴリーでは95%のカバーが新たに必要となりました。

認証要件の一覧。紫色の部分が追加された要件(画像はニュースより引用)

また、認証のためのテストについても「3つの異なる各輝度レベルで96色の平均Delta-TPを測定し、代表的な色調範囲についてHDRの色精度をテストする」「映画の暗いシーンで字幕が瞬時に現れたり消えたりするような、急激な輝度レベルの変化(フリッカー)をテストする」といった新たな手法が追加されています。

DisplayHDR 1.2は、この発表が行われた2024年5月7日より認証を開始しています。ただし、1.1の仕様を満たすよう設計された開発中の製品に対応するため、モニターについては2025年5月末、ノートPCについては2026年5月末まで1.1での認証も引き続き行うとしています。

詳細は、ニュースをご確認ください。

VESA ELEVATES PC AND LAPTOP HDR DISPLAY PERFORMANCE WITH UPDATED DISPLAYHDR SPECIFICATION

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