2Dアニメーション制作ソフト「Spine 4.2」がリリース。物理演算の対応、PSDファイルの直接インポートなど

2Dアニメーション制作ソフト「Spine 4.2」がリリース。物理演算の対応、PSDファイルの直接インポートなど

2024.05.01
ニュース
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • 2Dアニメーション制作ソフト「Spine」のバージョン「4.2」がリリース
  • 物理演算に対応し、髪や服などのモーション作成が自動化できるようになった
  • PSDファイルの直接インポート対応やドット絵アニメーション向けモード追加などのアップデートも

Esoteric Softwareは、ゲーム用2Dアニメーション制作ソフト「Spine」のバージョン「4.2」のリリースを発表しました。

(画像は公式Xより引用)

「Spine」は、IK設定やアニメーションのレイヤー化といった機能を備えた、ゲーム用2Dアニメーション制作に特化したソフト。Spineで作成したデータは、UnityやUnreal Engineなどのゲームエンジンで使用可能です。

IK設定(画像は公式サイトより引用)

Spine 4.2では、物理演算機能が追加されました。現実世界の物理をシミュレートし、ボーンを自動で動かせるようになりました。これにより、髪や服などのモーション作成の手間を省けます。

また、物理演算はゲーム中のキャラクターの動きに対してもリアルタイムで反応するとのこと。Spine 4.2を発表したEsoteric Softwareのブログ記事では、クリックやドラッグなどに反応するアニメーションも確認できます。

(画像はブログ記事より引用)

UnityプロジェクトでSpine製アニメーションを使用するための「spine-unityランタイム」では、ルートモーションの実行に対応しました。

たとえば足を引きずるゾンビの複雑な歩行モーションでは、アニメーションと移動距離を一致させるコードを実装することは困難だとしています。

ルートモーションでは、前もって歩行モーションに合わせた移動距離のデータを作成しておき、実行時には移動距離のデータをゲーム内の位置に適用します。これにより、ゲーム内の移動量とアニメーションを完全に一致させられます。

(画像はブログ記事より引用)

その他、PSDファイルを直接インポートできるようになりました。これにより、Photoshopを介したインポートが不要になったうえ、PhotoshopToSpineスクリプトを使っていたときより、およそ10倍高速で処理できるとのこと。

(画像はブログ記事より引用)

ドット絵で作られたアニメーション向けに「ピクセルモード」機能も追加されました。領域アタッチメントを画面ピクセルに合わせて移動でき、アタッチメント位置とピクセルがずれてしまうことによるぼやけを防ぎやすくなっています。

(画像はブログ記事より引用)

ほかにも、ウェイトツールの機能追加やカーブにおけるループ機能の更新といったコンストレイント関連などのアップデートが行われています。

詳細は、こちらをご確認ください。

Spine Blog『Spine 4.2: 物理演算が登場』「Spine」 公式サイト

関連記事

スタイライズな岩石の3DモデルをZbrush・Substance 3D Painterで作成。手描き風モデリングの技法を解説した資料、KLabが公開
2025.07.03
経産省のクリエイター支援プログラム「創風」、2025年度ゲーム部門の採択チーム・作品が発表。ホラーアクションADV『Beautiful Life Show』など20作品
2025.07.03
“見積もりの甘さ”がプロジェクトの破滅を招く。予算・納期通りに開発を成功させる見積もりの立て方、KLabがブログ記事で紹介
2025.07.03
海外の主要ゲームイベントと連携するSteam特設ページ「MADE IN JAPAN COLLECTION」、参加者を募集。参加費は無料
2025.07.02
Cygames、「CEDEC2024」講演動画を公開。『GRANBLUE FANTASY: Relink』開発事例、AI・フォトグラメトリ技術の解説など10講演
2025.07.02
Epic Gamesのマーケットプレイス「Fab」、7/15(火)までの期間限定で無料コンテンツを公開。浮島に町を作れる環境アセットなど3製品
2025.07.02

注目記事ランキング

2025.06.27 - 2025.07.04
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

ローパスフィルター(Low-Pass Filter)
ローパスフィルター
  1. 電気信号のうち、指定した周波数(カットオフ周波数)以下の信号を通し、それより上を大きく低減させるフィルター。
  2. ゲーム開発において、基本的にはサウンド用語として用いられる。例として、特定のセリフをローパスフィルターによってくぐもった音に加工することで、隣の部屋や遮蔽物の後ろで話しているかのような表現を行うことができる。
VIEW MORE

Xで最新情報をチェック!