この記事の3行まとめ
サイゲームスは、「【Developers Summit 2024フォローアップ】『グランブルーファンタジー』100万行を超える大規模なシステム再構築~10周年のその先へ~」と題した記事をCygames Engineers’ Blogにて公開しました。
同記事は、2024年2月に行われたデベロッパー向けカンファレンス「Developers Summit 2024」にて行われた同名の講演のフォローアップ記事となっています。
ブログを公開しました。
「【Developers Summit 2024フォローアップ】『グランブルーファンタジー』100万行を超える大規模なシステム再構築〜10周年のその先へ〜」https://t.co/DYpgp5PVhg#devsumi
— Cygamesエンジニア公式 (@techCygames) April 10, 2024
ブログを公開しました。
「【Developers Summit 2024フォローアップ】『グランブルーファンタジー』100万行を超える大規模なシステム再構築〜10周年のその先へ〜」https://t.co/DYpgp5PVhg#devsumi
— Cygamesエンジニア公式 (@techCygames) April 10, 2024
「『グランブルーファンタジー』100万行を超える大規模なシステム再構築~10周年のその先へ~」は、2024年3月に10周年を迎えたゲーム『グランブルーファンタジー』の長期運用にあたり発生した問題を解決すべく実施された、大規模な再構築について解説した講演です。
今回公開された記事では、講演で使ったスライドに補足を行っています。なお、スライドはSpeaker Deckにて公開されています。
『グランブルーファンタジー』の既存システムは、フレームワーク等を除いたPHPのソースコードだけでも300万行を超え、テーブル数も水平分割を含まない形で9,000テーブル超、パラメーターファイルも5万ファイル超と大規模なものでした。
10年という長い年月の運用によって起きた「コードや仕様の多重化」「属人性の増加」などの問題解決にあたったのは、同作品の開発・運用にあたるエンジニアのうちの6名のバックエンドエンジニアを中心とした専任チームです。
開発効率を最大化するために、設計思想や原理・原則を守ることを徹底し、チームメンバー間での意識の統一を目指しました。そのため、徹底した設計レビューと、新人を1人にしないペアプログラミングを実施したそうです。
新人メンバーと一緒にペアプログラミングをすることで、設計思想を共有しています。
今回、講演時に「後日構成資料公開予定」とされていたアーキテクチャ資料も公開されています。
データマネージャーはデータベース、キャッシュ、データトランスファーオブジェクト(DTO)をカプセル化し、管理しています。DTOを使うことで、最新情報を一元的に管理し、データベースの負荷を気にせずにデータを扱えます。
こうして、変更や拡張に強く、データの安全性が高いシステムが構築されました。
『グランブルーファンタジー』では、パラメーターデータをRedisを使って運用しています。これにより、リファクタリング前は武器の能力強化機能が増えると、それに紐づくパラメーターデータが増え、武器やキャラクターなどをまとめた編成情報を取得するだけで数百回以上Redisへアクセスする必要が出ていました。
これにより、同時接続数を増やすとパラメーターデータキャッシュに負荷がかかり、処理速度の低下を招いていました。
リファクタリングでは、リレーションするパラメーターデータをまとめたキャッシュとして扱う仕組みを導入。Redisへのアクセスを大幅に抑制しました。
ほかにも、仕様の多重化の解決例が紹介されています。
詳細は、こちらをご確認ください。
【Developers Summit 2024フォローアップ】『グランブルーファンタジー』100万行を超える大規模なシステム再構築~10周年のその先へ~ | Cygames Engineers' Blog