Godot Engineの家庭用ゲーム機対応モジュールの価格プランが公開。1プラットフォーム 800ドル/年(チームごと)から

Godot Engineの家庭用ゲーム機対応モジュールの価格プランが公開。1プラットフォーム 800ドル/年(チームごと)から

2023.12.13
ニュースGodot
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Godotエンジンのエンタープライズサポートを提供する部門W4 Gamesは、Godot家庭用ゲーム機向けモジュールとサポートについての価格プランを発表しました。

W4 Gamesは、Godotエンジンの家庭用ゲーム機対応も含めたエンタープライズサポートを提供するための受け皿として2022年8月に設立された法人です。Godotは10年の歴史を持つオープンソースのゲームエンジンで、MicrosoftやEpic MegaGrantsの開発資金支援を受けて開発されています。

オープンソースゆえ商用活用についてはサポートに限界があり、これまではGodotを使用した家庭用ゲーム機の展開についても各パブリッシャーや開発者が独自に対応を行っていました。そこでGodot開発者の一人であるJuan Linietsky氏がW4 Gamesを設立し、家庭用ゲーム機対応を有償で行う仕組みが整備されました。W4 Gamesはさらに今月、シリーズAで$1500万の資金調達を行っています。

W4 Games raises $15M to drive video game development inflection with Godot Engine

Godotはオープンソースのゲームエンジンですので、自力でNintendo SwitchやPlayStation 5, Xbox Series X|Sへの対応を行うことももちろん可能ですが、多くの開発リソースが必要になります。W4 Gamesはこれを有償で提供することで、Godotのエコシステムを補完する形になります。

価格プラン

今回発表された価格プランは、対応プラットフォームとゲーム開発のチーム数によって決まります。

Starter Pro Enterprise
開発チームの上限数 8 20 上限なし
1プラットフォーム $800 /年
チームごと
$4,000 / 年
チームごと
カスタム価格
2プラットフォーム $1,500 / 年
チームごと
$7,500 / 年
チームごと
カスタム価格
3プラットフォーム $2,000 / 年
チームごと
$10,000 / 年
チームごと
カスタム価格
パブリッシャーや
移植担当会社からの利用
✖️ ✔️ ✔️
バグ対応 通常 迅速対応 迅速対応
緊急対応 ✖️ オプション オプション

たとえば個人〜8名までのチームでゲーム開発を行い、Nintendo Switchへの移植開発期間を1年で行う場合は800ドル(≒116,542円, 2023/12/12現在)となります。

開発スケジュール

現在Godot用家庭用ゲーム機移植システムは開発中で、Nintendo SwitchとXbox Series X|S向けが2024年第1四半期、PlayStation 5向けが第2四半期の予定とされています。Godotのバージョンは4.2以上になります。また、C#での開発が完全サポートされるとのことです。その他のFAQについては、公式のアナウンスをご確認ください。

現在、アーリーアクセスの募集を行っています。いまGodotでゲーム開発をされている方で家庭用ゲーム機の展開を考えている場合は、申し込んでみてはいかがでしょうか。

W4 Gamesの公式アナウンスはこちら

W4 Games Announces Pricing Model for Console Ports

本記事はIndieGamesJp.devとのメディア提携により掲載しています。

元記事URL:https://indiegamesjp.dev/?p=8791

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