AudiokineticとBOOM Libraryがマルチトラックサウンドライブラリ「Strata」をリリース。Audiokineticの日本版YouTubeアカウントも開設

2022.10.28
ニュースサウンド
この記事をシェア!
Twitter Facebook LINE B!
Twitter Facebook LINE B!

この記事の3行まとめ

  • AudiokineticとBOOM Libraryがマルチトラックサウンドライブラリ「Strata」をリリース
  • Audiokineticの日本版YouTubeアカウントが開設、「Strata」の開発経緯などの動画を公開
  • 通常の効果音ライブラリと異なり、マルチトラックフォーマットで提供される

AudiokineticはヨーロッパのオーディオプロバイダBOOM Libraryと提携し、マルチトラックサウンドライブラリ「Strata」をリリースしました。

単一のトラックで構成されている既存のサウンドライブラリと異なり、「Strata」は編集可能なマルチトラックで構成されています。すべてのトラック、編集用クリップ、音声処理エフェクトなどにアクセスが可能で、バリエーションの制作などに活用できます。

Audiokineticの日本版YouTubeアカウントも開設されており、「Strata」開発の経緯を語る動画などを公開しています。

Strataを利用するためにはWwise VST3プラグインスイートのインストールが必要で、マルチトラックフォーマットをフル活用するためには別途REAPERがインストールされている必要があります。また、REAPER拡張機能であるReaWwiseを用いることで、Wwiseへのオーディオアセットが効率的に転送可能です。

「Strata」には個人向けサブスクリプションと法人向けサブスクリプションが用意されています。現在リリースされている14のコレクションを利用でき、さらに新しいコレクションが毎月追加される予定です。また、BOOM Libraryが設計したマルチモジュールのエフェクト処理プラグイン「ENRAGE」ライセンスも内包されます(別途iLokアカウントが必要)。

Audiokineticユーザアカウント登録で無料サンプルの利用を申し込めます。詳細内容については、プレスリリースをご確認ください。

プレスリリース「Strata」 Audiokinetic公式特設ページ

 

以下、プレスリリースからの引用です。

 


世界トップクラスのクロスプラットフォーム対応オーディオソリューションのプロバイダーとして、インタラクティブメディアやゲーム業界に携わるAudiokinetic Inc.(本社:カナダ、モントリオール)は、現地時間2022年10月12日付で、斬新なコンセプトに基づき構築されたサウンドライブラリ「Strata」のリリースを発表しました。Audiokinetic初のコンテンツプロダクトラインとなるStrataは、編集可能なマルチトラックフォーマットで提供するためにゼロから設計されたサウンドライブラリです。高性能なサウンドエフェクトを誇るヨーロッパ最大手のオーディオプロバイダ、BOOM Library oHGとの提携により、インタラクティブメディア業界向けの画期的なソリューションを提供します。

一般的に市販されるSFXライブラリでは複合サウンドエフェクトのリニアなコレクションが提供されます。オーディオデザイナーはこれらの音にトリミング、ミキシング、音声処理エフェクトなどを適用して変更することはできますが、その音を構成する個々の要素は失われてしまいます。インタラクティブオーディオの運用では音を個々の構成要素に分解して利用するため、リニアなライブラリは実用的ではありませんが、Strataは編集可能な要素から成るマルチトラック形式のサウンドを提供することでこの問題を解消し、オーディオデザイナーはこれまでになく迅速かつ低コストで、創造力を発揮しつつ精度の高い成果物を作成することが可能となります。

オーディオデザイナーはStrataを通じて、世界トップレベルのオーディオコンテンツを支えているオーディオソースとノウハウに入手できます。Audiokineticのヘッド・オブ・プロダクトを務めるシモン・アシュビーは次のように述べています。「Strataはマルチトラックフォーマットで制作し提供するため、はじめてゼロから設計されたSFXライブラリです。すべてのトラック、編集用クリップ、音声処理エフェクトなどをアクセスでき、オーディオデザイナーはこれらを自由に操作できます。」Strataはインタラクティブオーディオのデザイナー専用に設計されましたが、リニアオーディオ制作に携わるアーティストにも大きなメリットがあります。

アシュビーはさらに続けます。「以前からユーザにオーディオコンテンツを提供することを検討してきましたが、私たちの製品や新規事業に共通する考え方として、すでにある市場に対してユニークな付加価値を提案できるプロジェクトでなければなりませんでした。Audiokineticはソフトウェア会社であるため、Strataのアイデアが最初に浮かんだ時から定評あるコンテンツプロバイダーと必ず提携するべきだと考えました。BOOM Libraryはその分野での最高峰にあり、私たちが求めていた提携先でした。」

BOOM Libraryの共同設立者兼マネージング・ディレクターのピエール・ランジェ氏は次のように述べています。「長年、業界の展示会などでAudiokineticのみなさんと顔を合わせてきました。両社に共通点が多いことは分かっていましたが、Strataで協業を開始することになると、このような有意義なパートナーシップに必要なすべての部品が2社の間ですでに揃っていることに気づきました。BOOMはコンテンツを、Audiokinetic はテクノロジーを所有しています。」

ランジェ氏はさらに次のように述べています。「Strataは楽しくない仕事、つまりクリエイティブでない単純作業を排除してくれるため、オーディオデザイナーはこれまで以上にオーディオデザインに集中してクリエイティブな仕事に多くの時間と労力を費やすことができます。」

Strataのマルチトラックコンテンツは、オーディオデザイナーたちが納品したREAPERプロジェクトで構成されています。REAPERはここ10年ほどでインタラクティブオーディオデザイナーの間で人気を博してきたDAW(デジタルオーディオワークステーション)であり、その普遍性、柔軟性、そして手ごろな価格からStrataをリリースするためのDAWとして選ばれました。

Strataには個人向けサブスクリプションと法人向けサブスクリプションが用意されます。本ライブラリはリリース時に14のコレクションが含まれ、新しいコレクションが毎月追加される予定です。https://www.audiokinetic.com/ja/store/strata/

Strataについて 
Strataはマルチトラックフォーマットで制作し提供するために、はじめてゼロから設計されたサウンドエフェクトのライブラリです。詳細についてはこちらをご覧ください。https://www.audiokinetic.com/ja/products/strata/

Audiokineticについて
Audiokineticは、インタラクティブメディアやゲーミング向けのクロスプラットフォーム対応オーディオソリューションを、ロケーションベース型エンターテイメント、自動車、コンシューマエレクトロニクス、トレーニングシミュレーションに向けて提供するトップクラスのプロバイダーであり、インタラクティブオーディオ制作の新しいスタンダードを構築します。長年にわたりオーディオ業界やプラットフォームメーカーとのエコシステムを確立させてきたAudiokineticは、世界有数のインタラクティブメディア開発者やOEMから信頼される戦略的パートナーです。Audiokineticのミドルウェアソリューションには、数々の受賞歴に輝くWwise® 、SoundSeed® 、そしてWwise Automotive™などがあります。Audiokineticはソニーグループ会社です。本社をカナダのモントリオールに構え、東京および上海に現地法人をもつほか、ヨーロッパやアメリカを拠点とするプロダクトエキスパートが在籍しています。https://www.audiokinetic.com/ja/

BOOM Libraryについて 
ドイツのマインツに拠点を置くヨーロッパ最大のゲームオーディオスタジオDynamedionの受賞歴のあるオーディオデザイナーたちによって2010年に設立。高品質で究極のサウンドエフェクトをメディアやオーディオを扱うプロフェッショナルたちに提供し続けています。https://www.boomlibrary.com/

関連記事

ゲームのボイス制作全般を担う新たな分野「ボイスデザイン」とは。Audiokineticのブログで解説記事が公開
2024.07.11
18,939曲のフリーBGMが掲載。フリーBGM協会、協賛作曲家のBGMを検索・視聴できる「フリーBGMデータベース」を発表
2024.06.26
Epic Games、UEとUEFNにおけるオーディオ技術の紹介記事を公開。メタバースのサウンド構築に使える「MetaSounds」、音楽制作ツールセット「Patchwork」なども解説
2024.06.18
ゲームの振動は誰が、どのように作るべきか?――『FORSPOKEN』開発者やサウンドディレクターら4名が“現代の触覚デザイン”を徹底討論【SIG-AUDIO 2024 Vol.03レポート】
2024.06.06
荷ほどきゲーム『Unpacking(アンパッキング)』に収録された効果音は14,000種以上。膨大なサウンドデータを効率よく命名・整理した方法を、Audiokineticが公開
2024.05.22
iZotope、高機能オーディオリペアツール「RX 11」を発売。機械学習による超強力なノイズ除去ツールの進化など、注目の新機能を紹介
2024.05.17

注目記事ランキング

2024.07.20 - 2024.07.27
VIEW MORE

連載・特集ピックアップ

イベントカレンダー

VIEW MORE

今日の用語

フォグ(Fog)
フォグ 「霧」を意味する英単語。3DCGにおいて、現実の霧による見た目をシミュレーションする画面効果やエフェクトを指す。代表的なものとして、カメラから遠くにあるオブジェクトの色調を変化させることで遠近感を出す手法がある。
VIEW MORE

Twitterで最新情報を
チェック!