この記事の3行まとめ
- サイバーエージェントのコア技術本部チーム、歩行アニメーションにおける足の接地感を表現する方法をブログで解説
- 歩行速度とfpsが指定された条件下で、MayaのHumanIKを用いてアニメーションを作成する手順を述べている
- 足の動きをワールド座標による制御に変換し、アニメーションカーブを編集して自然な足運びを作り出している
サイバーエージェント ゲーム・エンターテイメント事業部 コア技術本部(以下、コアテク)は、「ゲーム開発における3Dアニメーション作り方 – 接地感のある歩き編 -」と題した記事を、技術ブログ「CORETECH ENGINEER BLOG」で公開しました。
キャラクターの移動速度が指定されている条件下で、接地感のある歩行アニメーションを作成する手法を解説しています。
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「接地感のある歩き」
3Dアニメーションの作り方を解説💡
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ゲーム・エンタメ事業部のアーティスト横断組織「コアクリエイティブ本部」が、足が滑らない歩きモーションを作るテクニックを紹介!ぜひご覧ください✨https://t.co/ehFGULuqzR
— サイバーエージェント 技術広報(ゲーム・エンタメ) (@ca_ge_tech) November 7, 2025
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記事で扱っているのは、歩行速度180cm/s、フレームレート30fpsで移動する人型キャラクターにおける、足の裏が滑らず安定して接地する歩行モーションの制作方法です。
アニメーションの作成には、Mayaに標準搭載されている人型3Dモデル用リギング・リターゲティング機能「HumanIK」のコントローラーを使用。腕はFK、足の移動はIKでそれぞれ制御します。
記事中で使用した人型モデル。リグのトップノード(階層の最上位に位置するノードを意味する。Rootノードとも)を動かすことで、全身が移動する構造となっている(画像はブログ記事より引用)
まず、1サイクル30フレームでループする歩行アニメーションを作成したのち、30フレームで180cm移動するリニア補間のアニメーションカーブを設定します。
この段階では足が滑って見えてしまうため、アニメーションカーブを調整することで接地状態を作り出します。
最初に作成したループアニメーション。足の接地に安定感がなく、滑っているように見える(画像はブログ記事より引用)
前準備として、足のアニメーションカーブをワールド座標での制御に変換。
左右の足それぞれに対してロケーターを作成したのち、足のIKノードとポイントコンストレイントを施したり、シミュレーションのベイク処理を行ったりと、一連の操作手順を解説しています。
チャネルボックスから「シミュレーションのベイク処理オプション」を設定するための準備手順を説明した画像(画像はブログ記事より引用)
その後、グラフエディターでアニメーションカーブを編集。足が停止するタイミングを作り、自然な足運びに見えるように上下運動や足首の回転を調整します。
黒線で書かれたグラフが、作成当初のアニメーションカーブ。縦軸の値が連続的に変化する曲線状のグラフで、常に足の位置が動き続けていることを意味している。
一部を直線状に書き変えることで、足が地面に接地するタイミングを生み出している(画像はブログ記事より引用)
先に左足のアニメーションカーブを完成させ、それを右足用に複製し、再生タイミングをずらすことで、左右交互に足を踏み出す動きを作成します。
(画像はブログ記事より引用)
完成した歩行アニメーション。移動に合わせて足がしっかりと地についていることがわかる(画像はブログ記事より引用)
記事ではそのほかにも、Rootノードに移動値を入力した状態でアニメーションを出力するパターンと、一旦ループアニメーションに変換してから出力するパターンで異なる手順を踏む必要があることなどにも言及しています。
記事全文はコアテクの技術ブログをご確認ください。
ゲーム開発における3Dアニメーション作り方 - 接地感のある歩き編 - | CORETECH ENGINEER BLOG