この記事の3行まとめ
- Epic Games、UE・UEFNの座標系を「Z-Up」から「Y-Up」に変更すると発表
- Maya・HoudiniといったDCCツールとの相互運用性を強化する目的であると説明している
- UEFNで「Scene Graph」を使用したプロジェクトに関しては、座標系の変更に伴いトランスフォーム値の表示方法が変更される
Epic Gamesは2025年6月5日(現地時間)、Unreal Editor For Fortnite(以下、UEFN)およびアンリアルエンジン(以下、UE)において、座標系を「Z-Up」(Z軸が上向き)から「Y-Up」(Y軸が上向き)に変更することを発表しました。
Indeed Unreal Engine is moving to Left-Up-Forward coordinates everywhere, starting with UEFN, and coming to UE5-6 in an incrementally-adoptable way through UI settings and C++ helper functions/macros to ease the transition.
This will align Unreal with Y-Up, right handed… https://t.co/x0WACMS6Dt pic.twitter.com/IGtcXfFQfN
— Tim Sweeney (@TimSweeneyEpic) June 5, 2025
従来UEおよびUEFNでは、座標系として「Z-Up」に分類される「FRU(Forward-Right-Up)」(※)が採用されていました。
※ 左手の親指・人差し指・中指をそれぞれX軸・Y軸・Z軸と見立てたとき、X軸(親指)が「Forward(前方)」、Y軸(人差し指)が「Right(右)」、Z軸(中指)が「Up(上)」を向く状態で定義される3次元直交座標系
このうちUEFNではv36.00以降において、座標系が「Y-Up」に分類される「LUF(Left-Up-Forward)」(※)に変更されます。
※ 右手の親指・人差し指・中指をそれぞれX軸・Y軸・Z軸と見立てたとき、X軸(親指)が「Left(左)」、Y軸(人差し指)が「Up(上)」、Z軸(中指)が「Forward(前方)」を向く状態で定義される3次元直交座標系
なお同社CEOのTim Sweeney氏は自身のXアカウントにて本件に触れ、UEにおいてはUE5から6にかけて段階的に「LUF」へ移行すると述べています。
(画像は公式フォーラムより引用)
LUF座標系は、MayaやHoudiniといったDCCツールで採用されているもの。
このたびの変更についてTim Sweeney氏は、UEおよびUEFNと各種DCCツールの相互運用性を強化することが目的であると説明しています。
各種ツールが対応する座標系を表にまとめた画像(画像はTim Sweeney氏のXアカウントより引用)
変更の際、既存プロジェクトに影響が及ぶことはないとのこと。なお、UEFNの実験的機能「Scene Graph」(※)を用いたプロジェクトについては、エディター上でトランスフォーム値の表示方法が変更されます。
※ 「Scene Graph」は2025年6月7日よりベータ版としてリリースされることが、2025年6月3日(火)に開催された「State of Unreal 2025」にて発表されている