3Dキャラクターのリギング手法やモーション制作フロー、Aimingが自社ブログで解説。UnityでIK制御や揺れ物表現を作り込んだ事例を紹介

3Dキャラクターのリギング手法やモーション制作フロー、Aimingが自社ブログで解説。UnityでIK制御や揺れ物表現を作り込んだ事例を紹介

2025.04.22
ニュースUnity映像制作
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この記事の3行まとめ

  • Aiming、「V24-キャラクター、モンスターモーション」と題した記事を公開
  • デモ映像制作プロジェクト「V24」における、3Dキャラクターモデルのモーション制作フローを解説
  • 3Dモデルのリグや揺れ物表現、IKの制御などについて、使用したUnity用アセットなども含めて紹介している

Aimingは2025年4月7日(月)、「V24-キャラクター、モンスターモーション」と題した記事を自社ブログにて公開しました。

同記事ではデモ映像制作プロジェクト「ビジュアルアートデモ2024V24)」の事例紹介のひとつとして、3Dキャラクターモデルのモーション制作フローについて解説されています。

「V24」は、デザイナーのスキル向上と技術力のPRを目的に、Aiming・ドキドキグルーヴワークス・Skyartsが共同で実施したプロジェクト。

デザイナーのみで構成されたチームでデモ映像を制作するもので、普段の製品開発ではコストや要件などの制約により採用されない手法や技術を盛り込んでいます。

Aimingの開発者ブログでは、同プロジェクトの開発事例を紹介した記事が複数回にわたり公開されています。

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このたび公開された記事では、V24における3Dモデルのセットアップ方法やモーション制作フローを解説しています。

(画像は公式ブログより引用)

はじめに、デモ映像に登場する女性キャラクター「トワリカ」や巨大モンスター、武器の3Dモデルにおけるセットアップについて紹介しています。

トワリカのボーンは基本的な人体の骨格と同様に配置。揺れ物(マント、髪など)はモデルを動かしながらボーンの数を調整しています。

モンスターは筋肉や顎の周辺に補助ボーンを追加し、細かな肉体の動きや筋肉の表現を可能としています。

(画像は公式ブログより引用)

トワリカの武器は各パーツにジョイントを配置し、変形機構を実装している(画像は公式ブログより引用)

次に、Unity上で行うセットアップについて言及。

トワリカの揺れ物は、Unity用の揺れ物制御アセット「Magica Cloth2」で表現しています。シミュレーション設定後、揺れ物がモデルを貫通するのを防ぐコライダー(衝突判定)を配置。デモ映像のパートごとに設定を変更し、揺れ方を調整しています。

動きが激しい一部シーンにおいて意図しない挙動や形状破綻が発生する場合は、「Unity Recorder」を使用して揺れ物のアニメーションをFBX形式でMayaに出力し、微調整を施してから再度Unityに出力しています。

Unityで作成したアニメーションを動画として保存できる「Unity Recorder」の操作画面(画像は公式ブログより引用)

IK(※)制御用アセットには「Final IK」を採用。V24では「FullBodyBipedIK」と「Grounder FBBIK」の2種類のコンポーネントを活用し、トワリカの足底を地形に沿って接地させています。
※ 「Inverse Kinematics(インバースキネマティクス)」の略称。アニメーション制御技術の一種で、あらかじめ関節の末端の位置を決定し、それに付随して上下の関節の角度を自動的に算出する手法を取る

(画像は公式ブログより引用)

記事後半では、UI画面におけるトワリカのアニメーションや、モンスターが荒野を歩き咆哮するシーンに関するモーション制作フローやカメラワークなどを解説。

ポーズからトワリカのキャラクター性を浮かび上がらせる工夫や、モンスターの巨体や迫力を演出する技法などが語られています。

UI画面でスキルを選択する様子(画像は公式ブログより引用)

モンスター登場シーンにおける、画面の上手/下手を意識した構図について解説した画像(画像は公式ブログより引用)

詳細は記事本文をご確認ください。

「V24-キャラクター、モンスターモーション」Aiming開発者ブログ

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