この記事の3行まとめ
- NVIDIAが自社の技術デモ「Zorah」の制作事例を解説した記事、Adobe Blogにて公開
- 「Zorah」は、NVIDIA製のGPUシリーズ「GeForce RTX™ 50」を使用した技術デモ
- デモ作成にあたりSubstance 3D Designer/Painterなどを活用した事例を紹介している
Adobeは2025年4月3日(現地時間)、『Bringing Zorah to life: How Substance 3D tools powered NVIDIA’s ambitious tech demo』と題した記事を、自社ブログにて公開しました。
同記事は、NVIDIAが制作した技術デモ「Zorah」で用いられた技術や使用ツールなどについて、デモ制作を担当した同社の「Lightspeed Studiosチーム」が解説しています。
Zorah, @nvidia’s latest tech demo, redefines the limits of visual fidelity with neural rendering.
Here's how their Lightspeed Studios team used Painter + Designer to craft textures, procedural materials & optimize assets for performance: https://t.co/cbfTx4QbsD… pic.twitter.com/K8c1C5ch2r
— Adobe Substance 3D (@Substance3D) April 3, 2025
「Zorah」は、NVIDIA製のGPUシリーズ「GeForce RTX™ 50」を使用して作成された技術デモ。同GPUシリーズに搭載された同社の最新アーキテクチャ「Blackwell」の性能を紹介するため、「CES 2025」の基調講演にて披露されました。
『Zorah | A New Era of Rendering, Powered by GeForce RTX 50 Series and AI』
宝石や木材があしらわれた香炉、絹の布材などの複雑なマテリアルは、Unreal Engine 5(以下、Unreal EngineはUEと表記)の「Substrate(※)」により作成したマテリアルを、「RTX Neural Material」を用いてニューラルネットワークによる表現に置換。これにより、リアルタイムレンダリングを高速化できたと述べています。
※ 複数のシェーディングモデルを層状に重ねた質感を表現できるマテリアル機能
(画像はブログ記事より引用)
石製の物体や傷の入った銀などタイリングできるベーススマテリアルは「Substance 3D Designer」でプロシージャルに生成。また土汚れといったデカールなどもSubstance 3D Designerで作成しています。
石製の物体のマテリアルをSubstance Designerで作成する様子(画像はブログ記事より引用)
一方、「Substance 3D Painter」は、UDIMテクスチャ(※)による高精細なテクスチャリングなどで活用されています。
※ 複数のテクスチャを単一のオブジェクトにマッピングできるファイルフォーマット
Substance 3D Painter内で複雑なマスクを生成するために、UVを使用せずテクスチャを投影する「Triplanar Projection」や、ローポリモデルにハイポリのディテールをベイクする処理を行っています。
Substance 3D Painterでテクスチャマッピングを行う様子(動画はブログ記事より引用)
そのほか、Substance 3D Painter/DesignerやPhotoshopを用いたテクスチャリングのワークフローや、Substance 3D PainterによりUVを自動でアンラップした事例などについて言及しています。
詳細はブログ記事をご確認ください。
Bringing Zorah to life: How Substance 3D tools powered NVIDIA’s ambitious tech demo